ライブドア騒動を熱くしたのは、既存メディアに対しての強い不信と不満である。フジテレビとニッポン放送、そしてホリエモンの握手には白けたが、日枝会長の「ニッポン放送の完全子会社化を実現する」という言い方に、メディア後進国・日本の水準を感じた。
新聞社がテレビ局を持ち、テレビ局がラジオ局を支配する----クロスオーナーシップは、多くの国で禁止されているとビデオ・ジャーナリスト神保哲生氏は語った。アメリカで「クロスオーナーシップ禁止を緩和しよう」という話題が出てきているが、日本のメディアにはまず報道されない。それは、すべての新聞・テレビが系列化され、クロスオーナーシップとなっているからだというブラックジョーク。
管理・統制された情報が、いかに国民を白けさせ政治を劣化させるのかを「年金問題」を考えながら痛感している。日本で、多くの市民・専門家が参加するメディアが生まれるにはどうしたらいいか。ブログ・ジャーナリズムが育ち、その生きた情報を素早く編集し、また背景を解説できるようなメディアを、私たちも早く手にしたいものだ。
既存のメディアと政治への絶望。そして、それでも雑草のように生まれてくるエネルギーへの信頼、これが明日をつくる力となる。
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