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まとまった報告は写真付で明日以降にしたいが、ようやく八ッ場ダムの取材から帰ってきた。しばらく行っていなかった草津の中和工場やその石灰生成物を貯めている品木ダムにも足をのばしてきた。久しぶりに雨の中で見た品木ダムは、やはりこの世のものとは思えないコバルトブルーの湖面をたたえていたが、もっとも深いところでさえ5~6メートルしかないようだ。ほっておけば溢れる品木ダムを保持するために、今日も浚渫作業が行なわれていた。

1日50トン、年間で2億円相当の石灰が草津温泉街に流れる湯川に投下され、この品木ダムに沈澱していく。すでに46年間も操業しているこの中和工場は、世界にも類例のない施設だ。浚渫船「草津」のパワーシャベルが掘り出していたのは、コールタールのような色をしたヘドロだった。この黒い塊をすくい出すと船から圧力ポンプで湖面に浮くパイプを通って陸に抽送されていく。その下にはダンプカーが待っていて、次の工場で脱水・圧縮したのちに「捨て場」に運ばれる。

この品木ダムと八ッ場ダムは切っても切れない関係にある。
強酸性の水を中和しているからこそ、57年前のダム計画が息を吹き返してこの山間地を長期にわたって揺るがす事態を生んだのだ。





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