 昨夜は遅くまで、ASAGAYA LOFT A で、「どうする格差・非正規雇用問題」のテーマでトークイベントを行った。ガテン系連帯の池田一慶さん、派遣ユニオンの関根秀一郎さんに、福島みずほ党首と私というメンバーで語り合った。約80人が参加した会場からも次々と意見が出て、あらためて「アメリカ発・世界同時経済危機」の津波が日本にも押し寄せていて、まず「派遣労働者」の契約更新拒否＝雇い止めや「日雇い派遣」の仕事激減という形で、もっとも雇用のセーフティネットが機能しないところで重大な影響が出てきていることを認識した。
まず派遣ユニオンの関根さんからの報告。「この間、派遣切りが一斉に始まった。もともと派遣労働者が雇用の『調整弁』として、コマ切れ契約で不安定な位置にいたことで、すぐに失業につながりやすい労働市場が生まれた。これまでは景気が悪くなると企業がまずは努力をして、いよいよダメとなった時にリストラや人員整理を行ってきたが、景気悪化の気配だけでも派遣労働者は切られていく。13年間倉庫で働いてきた人が8月に契約を突然切られるということや、トルコ航空の日本人スチュワーデスが、そもそも時給1200円で年収220万円とワーキングプアの状態であったことに加えて、さらに給料を半減＝110万円と暮らしていけない金額を通告されるということも起きている。黙ってはいられないとトルコ航空ユニオンを結成して立ちあがったが、日雇い派遣でも前の日の午後に『ゴメンね。明日仕事はないよ』ですませてしまう」
次にガテン系連帯の池田さんの報告。「自分も日野自動車というところで派遣労働者として働いていた。秋葉原の加藤被告の事件によって、彼が関東自動車というトヨタ系の自動車工場で働いていて、1年契約のはずなのに中途解約を通告されたことと事件の関係が一時話題になった。一挙に200人の派遣労働者が契約を中途解約されて首を切られている。もちろん、あの事件でたくさんの人が傷つき亡くなった事実は許せないことだと思っているが、彼の仕事場で絶望に突き落とすような『派遣切り』があったことをもっと考えていいののではないか。そして今、日産で780人、キャノン、日野自動車と次々と派遣労働者の雇止めや中途解約が起きている。派遣労働者を切ることに何の歯止めもない現状で、自分の生活はみんなで団結して守ると労働組合を結成して立ちあがる人たちも増えている」
福島みずほ党首は「非正規雇用フォーラム」を02年から始めて、この問題に取り組んできたことを話して、「厚生労働省は実態調査を早急にするべきだ。中途解約をする時には厚生労働省の指針で、他に働き続けることの出来る職場を紹介・斡旋することになっているが、実際にはスパッと切られてしまっている。すぐに、調査をして発表しないと大変なことになる」と表明した。
会場からは社会保険事務所で年金相談窓口で対応する非常勤の職員の人が、「私たちは日給7100日で役所の予算の物品費から給料が支払われています。毎日のように押し寄せる相談者からは『泥棒』と罵られ、暴力を受けた人もいます。相談は5時15分でピタリ終わるものではありません。しかし、残業代はゼロです。社会保険庁の正規職員の人たちの前で、窓口で一生懸命を応対している私たちは『泥棒』や『改竄』とは無縁です。ものすごいストレスで悩むことも多いですが、応対した結果、喜んで『ありがとう』と感謝されて帰る人がいることが支えです」と発言。また、「大学生の間からは『内定取りやめ』が起きている。内定した企業から『内定を辞退してくれないか』という電話がかかってくる。今の時期に、内定取りやめになったら別の企業を探している時間がない」との声も。
そして、雇用保険(失業給付)は「非正規雇用」の現場でまったく機能していないという現実が語られ、私は「雇用保険改革」を提案した。(続く)
※このテーマを深めていくイベントが練馬区で行われます。下記に御案内します。
■保坂のぶとスペシャルトークイベントinねりま
「格差・貧困・福祉切り捨て 私たちはどんな明日をえらぶ？」
■11月11日(火)19:00～
ゲスト：池田一慶(ガテン系連帯共同代表)
http://www.gatenkeirentai.net/index.html←上記にリンク
赤石千衣子(しんぐるまざーずふぉーらむ)
http://www7.big.or.jp/~single-m/←上記にリンク
歌：じょうづかさえこ
会場：練馬区立勤労福祉会館2F大会議室
http://n-kinrou.info/←上記にリンク
（西武池袋線大泉学園駅南口下車徒歩３分）
参加費：500円（飲み物付）
問合せ：ねりまスペシャルトークイベント実行委員会
http://blog.goo.ne.jp/nerispe←上記にリンク
| Trackback ( 0 )
|
|
