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上原ひろ子、社民党を市民型政党へ改革せよ
政治
/
2007年09月09日
参議院選挙結果は、政府・与党にとって厳しいものであったのと同時に、社民党にとってもかつてない得票減にさらされることになった。私も、国立市長2期8年を終えて、政治活動の第一線からは身を引くことを決めていた上原さんに、再三再四の立候補の要請をして5月の中旬という時点で決意してもらった。社民党は全力をあげて、全国比例代表区候補者として上原支援体制を構築するべきだったが、結果として十分な態勢が組めなかった。上原さんは、10万8637票を獲得するも、掲載名簿4位で惜敗した。社民党は比例区全体で263万票台に落ち込み、議席配分は2議席となり、又市征治幹事長と山内徳信候補(元読谷村村長)のふたりが当選するにとどまった。
昨日は、四谷駅前のフラザ・エフで上原ひろ子選挙報告会が開催された。選挙結果が出て40日後だったにもかかわらず、180人が参加して熱心な議論が交わされた。上原さん自身が立候補を決意した理由として「憲法が危ない」と「社民党を変えたい」のふたつだったと語った。参加者のなかには社民党の古くからの党員もいたし、今回の選挙をはじめて党の外側から市民の立場で応援したという人もいた。
鎌倉ネットを中心とした湘南勝手連、埼玉の女性たちがつくりあげた勝手連、上原さんの出身地である宮崎県で応援した勝手連、関西の自治体議員を中心に結成された勝手連、地元国立で連日の行動を行なった勝手連などが、熱くリレートークを行なった。「もったいない」の嘉田知事を誕生させた沢田滋賀県会議員もかけつけてくれたり、防衛庁元局長で新潟県加茂市長をしている小池清彦さん、異色なところでは鈴木邦男さんまでマイクを握った。浅野選挙を準備した人たちの顔もあり、社民党に意見も苦言も持っているが、「何とか変わってほしい」「次の選挙で消えてはだめだ」「上原さんの問題提起に耳を傾けよ」という声が続いた。
選挙結果が議席に届かなかったにもかかわらず、たいへん熱気渦巻く会となった。上原さんは、
社民党にむけて2日徹夜で書いたという自らの選挙総括文の内容を紹介し、自らの社民党改革案を発表した。以下、ここに紹介させていただく。
(参考)党再生のための提案 上原ひろ子
今後、護憲を堅持しながら、民主党、共産党との差別化をどう図っていくのか。他党に埋没せず、存在意義を示すためには、他党が取り組めない政策を前面に押し出していく必要がある。今後100年の計で国家を見れば、避けて通れない問題に「少子高齢化」と「地球温暖化」がある。いずれも、経済問題に深くリンクしており、この問題にどう取り組むかが、国家の行方を決めていく。福祉の問題は、もとより福祉の社民党として長年取り組んできた問題であるが、環境問題は、地球規模で人類存続に関わる問題として、対策が急務である。
選挙中におきた中越沖地震で露呈した原発の問題は、エネルギー政策の根幹を揺るがす問題ともなる。この脱原発に代わるエネルギー問題、環境全体の問題こそが社民党しか打ち出せない問題である。これまでも、市民団体と連携しながら問題提起してきた実績を切り口に、「地球温暖化」対策は市民との絆の突破口になりうる。これら、専門性の高い問題は、すでにNGO等が研究を進めている。柏崎刈羽原発事故にも、社民党議員がこれらの専門家達といち早く現地入りし、隠された箇所の指摘ができた。このような、市民との連携こそが、選挙総括のたびに繰り返されてきた「市民との連携」である。このような事例を拡大し、まさに市民のための党としての機能を充実させていくことで、単に反対の党でなく積極的対案の党に変わるのではないか。そのために、社民党を「市民ネットワーク型」政党に改組することを提案したい。
・実績ある専門性を評価されている市民団体、NGOにいくつかの政策を担当してもらい、議員は国会の窓口の役割をする。政策担当市民団体等は、その政策のホームページも担当し、市民とのネットワークを通して広報の役割も担う。
・ネットワーク型政党に対応できる、組織改正をする。
・改革を進めるために、財産整理を含めて財政計画を立てる
・政策担当市民の事務所として、1階フロアーをリニューアルする。
・組織、政策、財政改革を実効性あるものにするために、外部の専門家で構成する改革委員会を立ち上げる。
会場をぎっしり埋めた参加者は、「危機感」をみなぎらせ「思い切った社民党改革」を訴える上原さんとともに議論を重ねていくことに拍手を送った。
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