goo blog サービス終了のお知らせ 
TOP PAGE BLOG ENGLISH CONTACT




『1365万件の年金記録の真相究明に関する質問主意書』への答弁が内閣から送付されてきた。この問題に関心を寄せる人から見れば、興味深い内容が綴られているはずだ。早速、読みやすいQ&A方式にして公開する。社会保険庁に本日、社民党年金対策PTとして、ワンビシ・アーカイブスへの視察要求書を手渡した。先週あたりから衆議院厚生労働委員会の与野党間でワンビシ倉庫への視察が検討されているという話だったが、年金記録「旧台帳」問題の重い扉の鍵を開くためには、もう一段の踏ん張りが必要だ。

『1365万件の年金記録の真相究明に関する質問主意書』

昨日、衆議院厚生労働委員会において、社民党年金対策プロジェクトで調査を進めている「厚生年金被保険者記録・旧台帳」の保管状況について重大な疑義があると舛添厚生労働大臣・坂野社会保険庁長官に対して、質疑を行った。この問題については、10月11日の予算委員会において舛添大臣は、「誠心誠意、一生懸命、今これは確認作業中ですので、こういうことを全部全容を明らかに政府をあげてやります」と決意を語ったが、調査は遅々として進まない。年金記録への信頼回復のために重大課題をこれ以上、先送りすることは出来ないので、ここに緊急に質問しすみやかな解決を求めたい。

1、社会保険庁(社会保険業務センター)が「年金記録(旧台帳分)を」ワンビシ・アーカイブズに預けいれたのはいつか。契約締結日と契約金額を明らかにされたい。

3、契約締結時に、社会保険庁とワンビシ・アーカイブズとの間に「寄託書」や「物品預かり書」など年金記録(旧台帳)の数量を明示する文書を交換していないのか。

4、平成15年の契約書の4条「受け渡し」の部分には、社会保険庁とワンビシ・アーカイブズとの間に「寄託申込書」を介して保管状況の確認をすることになっている。初年度の契約締結時には「何をいくつ預けたのか」という基本的な事項の確認はなかったのか。あるいは、あったかどうかも廃棄処分をしているから判らないのか。

(1、3、4に対する答弁) 社会保険庁においては、平成9年度から、御指摘の厚生年金保険被保険者台帳(以下「旧台帳」という。)の保管等を株式会社ワンビシ・アーカイブズ(以下「保管委託業者」という。)に委託しているところであるが、当初の委託契約に関係する書類については、その保存期限である5年が経過したため、既に廃棄されており、また、契約の相手方である保管委託業者においても当該関係書類の存在が確認できないため、お尋ねについてお答えすることは困難である。

2、社会保険庁が契約締結以降、ワンビシ・アーカイブズに支払った保管料・手数料を各年度毎に明らかにされたい。

(2に対する答弁) 社会保険庁においては、旧台帳の保管場所の使用に関して保管料を、社会保険業務センターからの依頼に応じ保管委託業者が個々の旧台帳の検索を行うことに関して検索料を、その検索された旧台帳の写しを社会保険業務センターに送付することに関して集配料を支払う契約を保管委託業者との間で締結しているが、契約関係書類の保存期限が経過していない平成14年度以降のそれぞれの支払額は、平成14年度については、保管料が720万円、検索料が35万6,800円、集配料が1万2,100円、平成15年度については、保管料が720万円、検索料が33万9,600円、集配料が1万400円、平成16年度については保管料が720万円、検索料が33万1,600円、集配料が1万400円、平成17年度については、保管料が560万円、検索料が29万6,800円、集配料が1万200円、平成18年度については、保管料が480万円、検索料が41万4,400円、集配料が9,800円である。

5、10月11日の予算委員会、11月21日の厚生労働委員会の場で社会保険庁は「1365万件」の年金記録(旧台帳)の存在について「基本的には倉庫にあると考えているが、本当にすべてを保管しているかどうか確認・作業中」「精査中」と答弁している。この調査は、年内に終了するのか。

(5に対する答弁) ご指摘の調査については、確認すべき書類の量が膨大であこと等から、年内に終了することは困難であるが、できるだけ速やかに終了できるよう努めてまいりたい。

6、10月11日の予算委員会において、舛添大臣に問い質した「83万件の旧台帳」の保管状況(「裁定台帳20万」「農林共済移行分27万」「廃棄51万「その他12万」=社会保険被保険者記録等事務処理要領・社会保険業務センター」の行方について聞きたい。舛添大臣は、「『廃棄51万件』これがポイントですね。探してみたけれどありません。保管されていることが確認できていないし、今後とも見つかる可能性は極めて少ない」とあっさりと述べた。これまで、数カ月にわたって「確認中」「調査中」と聞いていたが、どのような手順と人員、時間を費やして調査したのか明確にされたい。

(6に対する答弁) 社会保険庁としては、社会保険業務センターに保存されている書類の確認、旧台帳の磁気テープ化又はマイクロフィルム化を行った当時の社会保険庁職員からの当時の事実関係についての聴取、保管倉庫にある旧台帳の保管箱の中身の確認等を現在も行っているところであり、現時点でお尋ねの「83万件の旧台帳」全体の保管状況についてお答えすることは困難である。また、これらの作業については日常業務の一環として行っているものもあることから、これらの作業だけに要した人員及び時間を特定してお答えすることは困難である。なお、御指摘の舛添厚生労働大臣の答弁は、当該答弁の時点での旧台帳の保管についての確認状況を踏まえて行ったものである。

7、10月11日予算委員会で舛添厚生労働大臣は、年金記録(旧台帳)の記録について、「これらの記録は、昭和32年10月1日現在において70歳を超える者で、同年10月1日までに資格喪失し、その後取得をしていな者云々ということで、簡単に申し上げますと、年金受給に結びつく人はほとんどないだろう」と答弁している。昭和32年当時、「喪失台帳」に区分けされていた人は70歳以上だと理解されているようだが、間違いではないか。

(7に対する答弁) 御指摘の舛添厚生労働大臣の答弁は、旧台帳のうち被保険者記録等事務処理要領に「廃棄51万件」と記載されている部分について述べたものであり、同大臣が御指摘のような理解をしているわけではない。

8、11月21日の厚生労働委員会で、社会保険庁がワンビシ・アーカイブズに照会した年金記録(旧台帳)について平成18年度から19年度9月までに2746件策出依頼をし、策出されたのがぴったり半数の1373件だったと答弁した。事実か。

(8に対する答弁) 社会保険庁が、旧台帳について、保管委託業者に対し、平成18年4月から平成19年9月までの間に2,746件の策出を依頼し、策出されたものがその半数の1,373件であったというのは、事実である。

9、策出された1373件の旧台帳には、記録の不備・記載事項の判読不能などの台帳はいくつあったか。また旧台帳を照会した理由で、「記録確認」「事業所確認」「脱退手当」などの項目はそれぞれいくつだったか。「その他」に分類された記載には、どのような特徴があったのか。

(9に対する答弁) お尋ねについては、これを調査することは作業が膨大となるため、お答えすることは困難である。

10、政府はこれまで、磁気テープ化された「年金記録」(旧台帳)は、紙台帳も全件保管してあり問題はないという立場で調査を進めてきた。しかし、今回明らかになったように、そもそも「保管件数」が判然としない状態が続き、また旧台帳(紙台帳)確認のために、社会保険業務センターから照会しても半数は探し出せないという状況では「1365万件」の実態解明は欠かせない作業となる。 倉庫や社会保険業務センターへの議員視察の受け入れと、共同の検証・調査が必要との認識はないか。

(10に対する答弁) お尋ねについては、先の答弁書(平成19年8月31日内閣衆質167第24号)15についてでお答えしたとおり、行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第58号)を踏まえつつ、対応してまいりたい。

11、政府は、私たちの「年金記録」(旧台帳)の保管状況への質問をどのように受け止めているのか。その意義と意味に理解はあるか。

(11に対する答弁) 政府としては、旧台帳の保管状況を確認することも重要であると考えているが、現時点においては、平成20年3月までを目途に、国民年金又は厚生年金保険の受給権者又は被保険者に係る記録と基礎年金番号が付されていない又は基礎年金番号に統合されていない年金手帳記号番号に係る記録とを突合せ、双方の記録が結び付く可能性のあるものを特定する作業を実施し、その結果、基礎年金番号に記録が結び付く可能性がある方に対し、その旨と加入履歴等をお知らせすることを最優先に進めているところである。




  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )



« 守屋前次官逮... 下半分の濁っ... »