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10月15日、福岡高裁那覇支部で勝訴判決を受けて喜ぶ住民原告団

長年、行動を共にしてきたモバイルPCだが、沖縄のホテルで電源を入れても無反応という悲しい状態となった。7年間にわたって稼働し続けて、旅先からも『どこどこ日記』を書いてきた相棒だったが、長年の酷使に耐えたが、やっぱり寿命が来たようだ。このモバイルは親指シフトなので、特別仕様。文章を入力するには、やはり1983年以来「親指シフト」を愛用している私は、今や絶滅危惧種的存在だが、「いいものは必ず再評価される」と信じて、やはり親指シフトの特別仕様のPCを買う予定だ。

今回の沖縄取材は、公共事業チェック議員の会として足かけ10年にわたって取り組んできた泡瀬干潟をめぐる住民訴訟の高裁判決にあわせて、もう一度現場を見ることに目的があった。判決は、先に書いたように住民側の全面勝訴。最高裁の司法官僚たちが頭を抱えるような画期的なもので、政権交代効果も背景にあったと私は感じた。公共事業が目的を失っているのに、なお湯水のように公金を投入するのは地方自治法にてらして違法という判断は重い。



判決に先立って干潟を見てきた。案内をお願いしたのは、元環境省の水野英夫さん。泡瀬干潟の保全のために、活動している熱心な人だ。天気は雨模様だったが、この日は午前11時頃が干潮。午前10時ころから1時間半にわたって歩いた。



前もって申し入れていた干潟埋め立ての現場に、沖縄総合事務局に案内してもらう。驚いたことに、高裁判決言い渡しの日にも国と沖縄県の「護岸工事」は続いている。石材を積んだダンプが降ろした石をパワーシャベルが整地していく。左側に灰色に見える土が、1月から国が投入した新港地区の港湾整備浚渫工事の結果出てきた「浚渫土砂」だ。



これが、沖縄県内最大の「人工ビーチ」だ。長さが800メートルもある。図面で見ていた時には実感がなかったが、かなり大きなものだ。弓なりに外洋に面しているビーチには、あと砂を投入するだけだという。



こうしたコンクリートの階段が傾斜をつくり、砂浜に化けようとしている。映画セットの舞台裏にも似て、いかにも「人工」という感じだ。しかし、砂を入れるといっても大量の砂が必要となるはず。しかも、砂は流出するから、その維持管理にもコストがかかる。「自然の宝庫」の干潟を脅かしてまでつくる価値があるものとは、とても私は思えない。



右側が海。左側は埋め立て予定地の海水面(外洋と遮断された海中湖となっている)。護岸は出来て、あとは左側に土砂を投入すると埋め立ては終了するという段階で下された司法判断。沖縄市・沖縄県が上告するようなことだけは、断念してもらいたい。

(続きは後日)








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