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連日の猛暑が続いていて、昼前に35度を超えている。「熱中症にご注意」と言いながら、私も頭がクラクラしてきた。そして「電力需要が逼迫しているので、節電を」と東京電力が呼びかけている。それでも、柏崎刈羽原発の地震による被害・損傷はいまだに部分的にしか明らかになっていない。昨日、科学者・専門家チームが記者会見を行って、声明を発表した。「柏崎刈羽原発の閉鎖を訴える科学者・技術者の会」は、社民党第3次調査団に同行してくれた田中三彦さん(元原発設計者)、公共事業チェック議員の会の公開勉強会で発言してくれた山口幸夫さん(原子力資料情報室共同代表)、井野博満さん(東京大学名誉教授・金属材料学)も入っている。地震学の石橋克彦神戸大学教授は、次のように語っている。

石橋克彦・神戸大学教授(地震学)は、「(新潟の地震は)これで終わってしまったという感じ(雰囲気)が強いが、それは地震学的にいうと非常に心配。まだこのあとも、大きな地震が起こる可能性もある」と、さらに規模の大きい地震が数年後に発生する可能性を示唆した。柏崎刈羽原発は、地震が発生しやすい地域のなかでも特に地殻活動度の高い「羽越・信越褶曲帯(しゅうきょくたい)」のなかにあるという。「柏崎刈羽地域を含む広い範囲が現在(地震の)活動期の最中にあるということは、大方の地震研究者が認めることだと思う」と石橋教授は語った。(詳しくは→(JANJAN 8月22日)

そして、科学者・技術者の会では以下のような声明(概略)を発表している。

(1)柏崎刈羽原発周辺で再び大地震が発生する可能性は否定できない。IAEAは活断層調査の重要性を指摘しているが、地表で確認される活断層と結びつかずに発生する大地震があることも忘れてはならない。

(2)「発電用原子炉施設の耐震設計審査指針」に照らすと、そもそも柏崎刈羽原発は立地が不可能なことが明白である。中越沖地震で大規模な地盤変状を広範囲に引き起こして多くの構築物を損傷させた柏崎刈羽原発の敷地地盤は、疑いもなくこの規程に反しているからである。

(3)有害なひずみが残っているかどうかを実証的に検証することは不可能であり、観測地振動を入力した数値シミュレーションによって、仮定に仮定を重ねて推測するしか方法がない。

(4)柏崎刈羽原発の地盤が劣悪で、直近に複数の活断層があって大地震の危険性も高いことは、1974年から33年間にわたって地元住民が訴え続けてきたことであった。今回は、不幸中の幸いとして原発の大事故には至らなかったが、それは地震の起こり方の奇跡的ともいえる偶然によるものである。

全文は→原子力資料情報室 http://cnic.jp/modules/news/article.php?storyid=563

公共事業チェック議員の会として原子力安全・保安院に対して回答を要求している質問についても、東京電力に早期回答を求めていくことにする。


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