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 朝は晴れていたが、新宿駅で第一声をあげる頃になると、どんよりとした雲が空を覆っている。福島みずほ党首が東京選挙区の杉浦ひとみさん、比例区の上原ひろ子さんが並んで、訴えが始まった。年金記録問題への不信が広がる中で、住民税が
定率減税の廃止による「重税国家」がすでに人々を十分苦しめているのに、この上「消費税増税」をもくろんでいる政府・与党。また、憲法9条を中心とした平和主義をかなぐり捨てて、改憲への道をまっしぐらの安倍政権は、日本を「危ない国」に傾けてしまう。今回の参議院選挙は、「安倍政権」に対する審判だと訴えた福島党首は訴えた。

TBSの「党首討論」での安倍総理の発言を聞いていると、この秋の「消費税増税」をめぐる方針について、あれこれと言辞を弄んでいるが「消費税をあげない可能性もある」というばかりで「あげる」という一言を口に出さないようにのらりくらり。福島党首が「自民党は憲法改正の発議をマニフェストに掲げながら、自衛軍を
持って武力行使が出来る国にするのかという質問に対して、「小沢さんに答えてもらいましょう」と逃げた。

これからの16日間、論戦をしっかりとかみ合わせていくことで、問題点を整理するべきだと思う。

(追記)ここに、福島みずほ党首の第一声を再録する。(福島みずほのどきどき日記)

みなさん、おはようございます。
いよいよ参議院選挙が始まりました。
今回の選挙は、安倍政治に対して国民の皆さんと一緒に不信任を突きつける選挙です。
安倍政権は、国民の暮らし、命を軽んじ、平和と民主主義を壊し、憲法9条を変えようとしている内閣です。皆さん、安倍内閣は最悪の内閣です。選挙が終われば、憲法9条を変える、憲法9条に手をつけていく、そういう内閣です。今回の選挙は、安倍政権不信任選挙、安倍政権やめなさい!選挙です。安倍政権を打倒し、社民党が躍進することが、国民のみなさんの命を守ることだと思いますが、皆さん、どうですか。

憲法9条と年金が危ない。今回は、社民党へ。
前回、自民党に入れた人も、民主党に入れた人も、憲法9条と命が危機にさらされてる今、どうか、社民党に力をかしてください。

国会では、残念ながら安倍内閣不信任案は否決をされました。でも、私は確信しています。7月29日の参議院選挙では、国民のみなさんと共に今の安倍政治に対する不信任案が可決される確信しますが、みなさん、どうですか。社民党は、国民のみなさんと、全力で今の政治を変えていきます。

年金記録の問題は、自分が真面目に働いて払った年金が払われない。国を信用して、真面目に保険料を払ってきた国民に対する裏切りです。安倍総理は、この年金記録の問題について極めて冷淡でした。去年の末から知っていました。「払えと言う人に対して、みんな払えと言うのか」とうそぶきました。支持率が下がって大慌てで、後手後手に対応しようとしています。国民の痛みが全く分からない安倍政権には、退陣してもらおうではありませんか。

与党の議員の誰が、年金記録の問題を追及したでしょうか。私は言いたい。安倍首相が、いつ年金記録の不備を自ら明らかにしたでしょうか。社民党は、ここに年金記録の不備があるぞ、ここに入力されていない記録があるぞと、追及してきました。皆さん、この問題については、完全な年金記録をまず作ることが重要です。国の責任で完全な年金記録を作らせ、専門家チームをつくり、皆さんの年金受給を助ける「年金レスキュー隊」を作ります。また、安心して生活できる年金を政治の責任で全力でつくることです。誰でも月8万円の基礎年金を保障する年金制度に抜本から改革します。

次に、雇用について話します。社民党は、雇用の問題、特に、非正規雇用の問題に熱心に取り組んできました。雇用の問題は、自然現象、天然現象ではありません。これこそ、政治の結果、生じたことです。小泉政権において、労働者派遣法を改正し、製造業でも非正規雇用が可能にしました。その結果、大工場で、派遣が広がっています。安倍総理は、35万人の正社員が増えていると、そのことばかりを強調します。しかし、非正規社員・パート・派遣の人は63万人増えているのです。その結果、パート、派遣などの非正規雇用は、年々増え続け、1726万人を超え、働く人の3人に1人となりました。皆さん、今、働く人たちで、年収200万円以下の人が5人に1人となりました。年収が300万円以下の人が37.1%、働いても働いても先が見えない、そういう人たちが増えています。

キャノンの宇都宮工場で働く男性は、衆議院の予算委員会で、参考人として、切々と発言をしてくれました。「地元の学校を出て、10数年、働いてきた。正社員と全く同じ仕事をしているけれども、全く待遇が違う。将来子どもも欲しいし、親も安心させたい。どうか国会は、自分たちのような若者の雇用の問題にもっと取り組んで欲しい。」と、言いました。その通りです。

これまで、社民党は、日野自動車やキャノンの宇都宮工場に視察に入り、グッドウィルやフルキャスト、コムスンで問題となっているヘルパーさんたち、パートの人たちの問題に取り組んできました。30年後の自分の年金がどうなるかも、もちろん重要です。しかし、今の若者は、明日がわからないという働き方をしているのです。

私は、スポット派遣、日雇い労働と言われる働き方の若者に会ってきました。みんな、お前が悪い、もっと努力しろと言われています。しかし、そうでしょうか。今の政治がこの現実を生んでいます。規制改革会議の提案が閣議決定されました。派遣をもっともっと解禁していく、あるいは派遣先の直接雇用義務を見直すと提案しています。これでは格差の固定化につながっていきます。今、大切な雇用の問題をどうしていくのか。規制改革会議が言うように、もっともっと規制を緩めて非正規雇用を増やすのか、社民党が言うように、労働法制を規制し、みんなが元気で働き続けることができる、そんな将来をつくるのか、正に岐路に立っています。

働く皆さん、働いて働いて鬱病になったり、正社員はとことんこき使われ、非正規雇用の人は、とことん安く使われる。苦しい立場にある皆さん、どうか、政治を変えていこうではありませんか。社民党は、非正規雇用の皆さんと均等待遇を実現してきます。最低賃金を時給1000円以上に引き上げ、年収200万円以下の人をなくします。残業を規制し、割増賃金を50%以上に引きあげます。製造業については派遣を禁止し、正社員への道をひらきます。ヘルパーさんやスポット派遣の人たちのマージン比率を決めて、働く人のもとにまっとうな給料が払われるようにします。

みなさん、今、毎年2200億円ずつ社会保障費がカットされています。また、6月に給料明細を見て、驚かれたのではないでしょうか。サラリーマンの給料は、ここ8年減りつづけています。にもかかわらず政府は、定率減税を廃止して1.7兆円の住民税の大増税を行いました。そして、参議院選挙が終われば、政府は消費税を上げようとしています。

安倍総理、おかしいですよ。小沢代表に、消費税を上げないで歳出削減だけで、年金制度できるのかとテレビで追及し、次のテレビでは、「消費税を上げないとは一度も言っていない」といい、それを突かれると、歳出削減でがんばります。猫の目のようにコロコロと発言を変えています。どこに闘う政治家があるのでしょうか。自分がやることをはっきり発言して闘うべきではないでしょうか。

ぼくちゃんの、ぼくちゃんによる、ぼくちゃんのための政治。命と雇用と福祉の不安のない人たちに、政治を任せるわけにはいきません。若者の未来を奪っているのは、今の政治です。みんなから希望を奪っている今の政治を、社民党は皆さんと一緒に全力で変えることをお誓いします。

安倍首相が、憲法9条を変えようとしている今、社民党は何が何でも今度の参議院選挙に勝たなくてはなりません。勝たせてください。残念ながら、国会では、国民投票法が成立しました。秋の臨時国会から、衆議院・参議院の両方に設置された憲法審査会において、憲法改正案づくりが始まるかもしれません。安倍総理は3年後の2010年に憲法改正の発議をすることを、自民党のマニュフェストのトップに掲げています。自民党はすでに自民党新憲法草案を発表しています。憲法9条を変えて、海外において、自衛軍となった自衛隊が米軍と共に武力行使できることを認めた憲法です。

私は、自衛隊が海外に行って、人を殺したり、殺されたりすることを望みません。戦争しない国から戦争する国へ。安倍首相は、憲法9条を変えて、米軍と共に武力行使できるようにすると、なぜか言わなくなりました。消費税についても同じように言わなくなりました。安倍首相は、はっきりと自分の信念を述べて闘うべきではないでしょうか。私は、雇用の不安がなく、福祉の不安もなく、戦争ごっこをしているような今の政治を許すわけには行きません。今回の参議院選挙で選ばれた議員が、憲法審査会に行く人たちです。間違いなく、憲法改正の発議をするのか、またその内容を決めていく人たちです。そこに、一人でも多く社民党の議員を送ってください。

みなさん、安倍内閣の柳沢厚生労働大臣の「女性は子どもを生む機械」発言、ずさんな年金記録の問題、そして久間前防衛大臣の「原爆投下はしょうがない」発言。これらの発言は、みな、命を軽んじているという点で共通項があります。久間前防衛大臣の「原爆投下はしょうがない」発言。私は、この発言を許すことができません。「原爆投下はしょうがない」発言は、国のために、戦争のために、戦争を終わらせるために、犠牲になる命があることを肯定しています。だからこそ、問題です。安倍総理は、「美しい国へ」という本のなかで、私が最も怒りを感じたのは「確かに人の命は、大事だ。しかし、その命を国家のために投げ出すことは大事である。」という部分です。

日本の戦後は、「国家のために、もう命を投げ出すことは、もうやめよう」という決意から出発をしました。この戦後とは、平和が大事、民主主義が大事、国民の生活が大事、核廃絶の努力が大事、ということを含んでいます。安倍総理の言う「戦後レジ-ムからの脱却」とは、憲法そのものの否定です。雇用を壊し、福祉を壊し、平和を壊し、民主主義を壊し、命に格差を生じさせています。

久間前防衛大臣の発言は、きのこ雲の下にいる人たちの発言ではありません。これは、海外に派兵され苦しむ人たちの発言ではありません。きのこ雲の上にいる人の発言です。変えるべきは憲法9条ではなく、この国民を見下す政治です。私たちは、この命を見下す政治を渾身の力で変えていきます。

今度の選挙は、日本国憲法の命運と、日本の平和と民主主義の命運と、国民の暮らしの命運と、国民の命の命運と、社民党の命運がかかっている選挙です。

みなさん、民主党だけが勝っても、憲法改悪の流れをとめられません。民主党には、憲法を改悪すべきだという人もたくさんいます。社民党こそが、この憲法改悪の流れを止めることができます。
「憲法9条と年金があぶない。今回は、社民党へ。」
どうか、みなさん、社民党に力をかしてください。

憲法9条を輝かす、
みなさんの命を輝かす、
これからの福祉を大切にするために。
社民党に、力を下さい。
社民党はがんばります。

2007年7月12日   新宿駅南東口広場にて




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