私の活動の原点は「子ども・教育」問題だ。永田町=国会へと行き着いたのも、ジャーナリストとして子どもの現場を歩き、「校内暴力」「いじめ」「体罰」などの事件を伝えて警鐘を打ち鳴らすという活動の繰り返しに一定の限界を感じたことも大きな理由だ。96年に国会議員となって、「文教委員会」でイギリスのチャイルドラインを紹介したところ、今回引退した小杉隆文部大臣が関心を示して委員会全体の関心が盛り上がった。
文教委員会としても現場を見に行くということになり、97年にロンドンのチャイルドラインを実際に訪れている。日本で「いじめ自殺」が何度繰り返されようと、相も変わらぬ「精神論」や「犯人探し」(学校が悪い、親が悪い、子どもが悪い)のワンパターンの議論が続くだけで、「今、危機に瀕している子どもがかけられる電話」を24時間ボランティアがとり続けているというイギリスの実験に大きく感銘した。
そして、文部省生涯学習局にイギリスのチャイルドラインを招聘してもらい、NGOも含めたシンポジウムを東京で開催し、同時に「チャイルドライン設立推進議員連盟」を結成した。いわゆる「超党派議員連盟」(現在はチャイルドライン支援議員連盟)だが、当初150人もの衆参議員が参加した。私はその事務局長を今年の7月まで続けてきた(03年~05年は水島広子さん)。議員連盟の結成から2年後に「チャイルドライン支援全国センター」がスタートしている。
チャイルドラインは本格的な活動から10年目を迎え、ようやく他の国と同様のフリーダイヤル「0120-99-7777」を設置して、年間20万本の電話を受ける民間団体に成長しつつある。私は、日本に初めてチャイルドラインを紹介したジャーナリストとして、また設立前から環境づくりをしてきた者として、「在野」の期間を利用して更なる子どもと日本社会への浸透に向けてアイデアを出していきたい。
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