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先週はミュージカルを取り上げたが、道路特定財源の使途は無限のようだ。いまだに政府・与党は、「道路建設に必要不可欠」というスタンスを崩していないが、調査が進むにつれて驚きを超えて感嘆の境地に入りつつある。8月10日は「道の日」だそうで、全国各地で「道路に親しんでもらうため」のイベントが繰り広げられる。先に触れたように随意契約で代理店と契約しているのは、5~700万円だから
各都道府県で開催されたとすれば「億単位」の金となる。だが、どうやって道路に親しめというのか。

道路に親しむイベントで目的として掲げているのが「暮らしに不可欠な物資の輸送や人の移動など、暮らしと『道』が密接に関わっていること、また、全国が『道』でつながっていることを認識していただくイベントです」というやや苦しい理屈だ。子どもが道路を意識して、親しむと言えば、「ポイ捨てだめよ」の意識を育んでゴミゼロ・美化運動に参加するとか、「交通安全教育」などのアプローチはあれど、「道路ファン」「道路愛好者」に育てあげていくには無理がある。

少子化の時代だから、子どもたちが喜ぶ水陸両用車の体験乗車や、道路を守るラジコン大会、また人気歌手やバンドのステージなどで「楽しい時間」を持つのも貴重なことだろう。こうしたイベントで人を集めるのも現場職員の人たちはかなり苦労することと想像する。だから「無駄遣い」とすべて切ってすてるに忍びない気持ちは重々あるが、やはりこうした楽しいひとときは教育・文化予算で子どもたちに提供するべきだろう。

小泉改革で教育・文化予算はそれこそ切り捨てられ、今の学校や教育行政には、「楽しい学校フェア」「みんな集まれ、教育フェスタ」などをやるゆとりはない。
そこで、財源は無尽蔵の道路特定財源が街の賑わいに貢献するという構図だが、そのイベントの狙いがすべて「道路大好き」に収斂するのは如何なものだろうか。自然破壊をともなうバイパス建設に命がけで反対している人々もいる。「公共事業肯定感覚」を培養するような目的で子どもを動員している姿は、正直言って気持ちが悪い。

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