ミスター・ピーノの【見るが勝ち通信】その57
イケヤの知人のピーノさんがいつも私を含めたご友人の方に送られているメルマガの
お裾分けシリーズ。
『ミスター・ピーノの【見るが勝ち通信】』です。
海外滞在が長く、外国語にもご堪能な方ですが、
一週間程度で物凄い量のものを見る、読む、聴く。
とにかく私もビックリ。
私も見習いたいと思っております。
というわけで読者の皆様、感想等ございましたら
私が責任を持ってお伝えしますので
ぜひコメント欄にお願いします。
では、レッツゴー。
◇4月中旬に満開の桜の名所をガイドしていただいた、大学の大先輩Eさん から箱入りの“桃”が届きました。桜並木を見た帰り道、北杜市から韮崎市
を通り甲府に戻るときにたくさんの桃の木が植えられ、ピンクの花が咲いた
エリアがあり、今思えば、あれが桃の果樹園だったわけですね。 “初物”で
「はなよめ」という希少品種を美味しくいただいてます。「山梨県=ぶどう」の
イメージが強く、47.5万トンの出荷量は全国第1位(34%)の桃の生産地で
あることも初めて知りました。観光ガイド専門員でもあるEさんに心から深謝。
http://www.kudamononavi.com/zukan/peach.htm
◇「ラテン会」(通称“ラ族”)の集まり(男12)が市内の居酒屋でありました。
ドイツに赴任されることになったSさんの送別会と、執行役員就任のお祝い
を兼ねての“送る会”でした。 祝メールがパナマ・ブラジル・メキシコ・トルコ
のラ族メンバーから届き、出席メンバーもさまざまな部署から参加。 やはり
話題となったのは中南米駐在時に「いかに危険な目にあったか?」自慢で、
身ぐるみはがされてパンツ一丁になったとか、Hold up! 車の盗難体験など、
皆よく無事で日本に帰国できたという、今思えばすべて笑い話なんですが。
【コンサート】
■真心ブラザース 「真心道中歌栗毛」 (窓枠、11/07/02 ★★★★)
結成22年目で初の浜松ライブ。 二部構成で途中休憩をはさみ、全22曲、
2時間半。YO-KING(倉持陽一)と桜井秀俊の二人だけのアコースティック
ギター・ライブ。 代表曲「どか~ん」「サマーヌード」「情熱と衝動」から最新
シングル「My BackPages」/「絵」まで二人のMCが面白く、松山ケンイチと
妻夫木聡と映画の舞台挨拶で一緒だったこと、今月開催される「ap bank」
のリハーサル裏話や、ブレイクした「ゆず」との関係で笑いを誘ってました。
http://www.magokorobros.com/
【映画】
■マイティ・ソー <原題 THOR> (★★★☆)
北欧神話をベースにしたアメリカン・コミックの映画化。 父親である王から
地球に追放されたドラ息子が、天文学者と知り合うことで成長していく物語。
西遊記のSF版ともいえ、派手で豪華なCGが売りで、3D映像にする意味は
なく、護衛役の浅野忠信はほとんど目立ちません。 アンソニー・ホプキンス
とナタリー・ポートマンの演技が素晴らしく、最後エンドロールのあと思わせ
ぶりな続編告知があり、これを見ないで帰った人はちょっと損したかも(笑)
公式HP(音声注意) ⇒ http://www.mighty-thor.jp/
■アンダルシア 女神の報復 (★★★)
このタイトルは誇大表現(笑) アンダルシアといっても「ロンダ」の町の外観
と田舎の風景だけで、事件はアンドラ(フランスとスペイン国境にある公国)
で起こり、バルセロナで派手な襲撃シーンがあり、アンダルシアではアレレ
という結末。 せっかくスペインを題材にしながら「食」も「文化」も紹介されず、
外交官(織田裕二)とインターポール捜査官(伊藤英明)と謎の女性(黒木
メイサ)だけで進行する後半が単調となり、唯一のサプライズがアレじゃあ。
公式HP ⇒ http://www.andalucia-movie.jp/
【Book、新書】
■池内紀 「今夜もひとり居酒屋」(中公新書、11/06/25 ★★★☆)
カフカの翻訳で知られるドイツ文学者が考察する「居酒屋」は全国チェーン
や大型店舗ではなく、カウンター+4人卓+奥座敷のこじんまりした、町の
片隅にあるお店です。 縄のれんの形状から、「お品書き」の表示、お通し、
客のタイプから常連のたしなみ、酔っぱらいの対処まで“3タイプ”に分類。
基本的に友人・知人とではなく一人でフラッと立ち寄ることを想定しており、
まるで池波正太郎のように、これはこれでひとつの楽しみ方なんでしょう。
http://www.chuko.co.jp/shinsho/2011/06/102118.html
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今夜もひとり居酒屋 (中公新書) |
池内 紀 | |
中央公論新社 |
■小出裕章 「原発のウソ」(扶桑社新書、11/06/01 ★★★★☆)
40年間孤軍奮闘して反原発を訴え続けた著者によるベストセラー本です。
放射線と被爆の関係を丁寧に説明。 「安全な被爆は存在しない」ことから、
“現実の汚染にあわせて”引き上げられる被爆限度量、若いひとほど死ぬ
確率が高くなる点、高速増殖炉「もんじゅ」の破たんなど。代替エネルギー
の開発も大切であるけれど、まずはエネルギー消費の抑制、浪費社会の
価値観を変えることから始めるべきとの提言は、まさに「おっしゃる通り!」
http://www.fusosha.co.jp/book/2011/06420.php
![]() |
原発のウソ (扶桑社新書) |
小出 裕章 | |
扶桑社 |
■池上彰・佐藤賢一 「日本の1/2革命」(集英社新書、11/06/22 ★★★★)
フランス史に詳しい作家の佐藤氏による「フランス革命に比べて明治維新
も戦後のGHQ体制も “2分の1”の革命でしかなかった」とする持論に対し、
ジャーナリストの池上氏が広範な知識で応じる刺激的な対談。 歴史から
学ぶ効用:「人間は過去に何をしたのかという事実を知る」ことの面白さを
伝え、ロシア革命、絶対王政と幕藩体制の類似性、ナポレオン(独裁者)
の登場、民主党政権の誕生、東日本大震災・復興までを一気に語ります。
http://shinsho.shueisha.co.jp/kikan/0596-a/index.html
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日本の1/2革命 (集英社新書) |
池上 彰,佐藤 賢一 | |
集英社 |
【オマケ、今週の気になった言葉】
■無数の人々に出会い、人生の選択をしてきた。 しかし、これは逆とも考
えられる。自分の人生は出会った人々に選択されたのではないだろうか。
そのことに感謝しつつこれからもアバレ続けたい。
(by 山下洋輔、日本経済新聞「私の履歴書」 11/06/30 より)
連載コラム(29回)の最後を締めくくる言葉。 中学時代からジャズの演奏
を始め、フリージャズ、トリオの結成、公演ツアー、病気療養、執筆の開始、
クラシック・オーケストラとの共演、ニューヨークでのライブ・・・と、常に彼の
活動を支えてきた音楽仲間や、タモリ、筒井康隆、赤塚不二夫に囲まれ、
“全冷中=全日本冷やし中華愛好会”など、バカバカしくも可笑しな集まり
を企画してきたジャズピアニストも“古稀”(来年2月で70歳)を迎えました。
『これからもアバレ続けたい』で連載を終えるのは、いかにも彼らしく(笑)、
こういう演奏家が活動し続ける限り、ジャズはこれからも愛され続けます。
ひととの“出会い=邂逅”は、たった1回で終わることも、それから何年にも
渡って続くこともあり、その違いは自らの選択であると同時に、出会った人
たちによって選択された結果という考えは「なるほど」です。 男でも女でも、
何かしら“通じるモノ”があって初めて、2回目・・・3回目となりますからね。
では。
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