これまたちょうど一ヶ月ちょっと前だが。
もの凄い好きというわけではなかったんだが、
トランペットのレジェンドで今見られる人って、
もうあまり残っていないのではないかと思い、
しかも当日でも見られる、ということももわかり、
当日仕事を終えてセカンドセットに間に合ったので
トムハレルをコットンクラブで見たのだった。
しかもサックスはマイク・ターナー。
トムハレルは統合失調症と闘う音楽家としても有名だが、
http://allabout.co.jp/gm/gc/322050/
その音楽は、ジャズというフィールドではありながら、
レコードやCDで聞くと人間の物ではないような美しさを感じる。
しかし現実にライブを初めて見ると、紛れもなくトム・ハレル自身の音楽であり、
もの凄い技術で丁寧に紡がれた、生身の天才が作っている音楽という感じがよくわかる。
トム・ハレルのトランペットは良くあるラッパのリニアな(線的な)旋律ではなく、
ピアニスティックなメロディ、鍵盤的というか、半音や一音ではなくもっと跳躍性(上も下も)の強い
独特なメロディを感じる。
トランペットという楽器奏法上の制約を超えて自分の音楽を紡いでいるのだろう。
マーク・ターナーは非常に繊細なプレイで、
トム・ハレルの音楽をサポートしているような印象を受けた。
レジェントの薫陶を受けている、という図にも見えた。
ドラムも、ベースももちろん素晴らしかった。
客席には、実力派プロの方々も多く見受けられたし、
フラっといったら、そこにフラっと来ていたなんどかいっしょに演奏したことのある
サックスの荻野さんがいて、お話しできたのもラッキーだった。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
ちなみにコットンクラブにはこんな感じでかいてありました。
トランペット/フリューゲルホーンの叙情詩人
新譜を携え新ユニットで奏でる緻密なアンサンブル
アメリカを代表する週刊誌「ニューズウィーク」が“メロディの天才”と称賛。この上なく甘美なトランペット/フリューゲルホーン演奏と、至高の作曲能力を併せ持つ重鎮トム・ハレルが最新ユニットを率いて来日する。1960年代後半からプロ・ミュージシャンとして活動を始め、ラテン・ロック・バンド“アステカ”を経て、ホレス・シルヴァー、ビル・エヴァンス、フィル・ウッズ等、数多くの伝説的ジャズメンと共演。'80年代末からは自己のユニットを率いて数多くのアルバムを制作し、数度のグラミー賞ノミネートにも輝いている。今回の来日は、昨年リリースされた『Trip』と同じ顔ぶれによる公演。ECMレーベルの人気サックス奏者、マーク・ターナーを含む黄金のメンツで、現代アコースティック・ジャズの真髄を届けてくれることだろう。
TOM HARRELL "TRIP"
featuring MARK TURNER, UGONNA OKEGWO & ADAM CRUZ
トム・ハレル “トリップ”
フィーチャリング・マーク・ターナー、ウゴンナ・オケグォ & アダム・クルーズ
2015. 6.23.tue - 6.25.thu
[1st.show] open 5:00pm / start 6:30pm
[2nd.show] open 8:00pm / start 9:00pm
MEMBER
Tom Harrell (tp,flh), Mark Turner (ts), Ugonna Okegwo (b), Adam Cruz (ds)