ほぼ週刊イケヤ新聞ブログ版

コピーライター・ミュージシャン池谷恵司の公式ブログです。
私的メールマガジン「ほぼ週刊イケヤ新聞」のブログ版です。

ミスター・ピーノの【見るが勝ち通信】その115

2012年12月06日 17時13分07秒 | ミスター・ピーノの【見るが勝ち通信】


ミスター・ピーノの【見るが勝ち通信】その114

私の知り合いであるミスター・ピーノさんは
海外滞在が長く、

外国語にもご堪能な方ですが、一週間程度で
物凄い量のものを、見る、読む、聴く。
私も見習いたいと思っております。 


ピーノさんからいただいているメールマガジンを
ご本人の承諾を得てこのブログに転載しているものであります。

読者の皆様、感想等ございましたら
私が責任を持ってお伝えしますので
ぜひコメント欄にお願いします。

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先週末、新聞各紙で現在の政治状況を取り巻く総括として「決められない
政治」と「ねじれ国会」の問題点を指摘してました。 野田政権の決算=借金
(ツケ)として、民主党政権は決められない政府であったと。気になったのは、
「決められない政治」(受動態)の省略された主体のほう。 つまり「前選挙で
選んだのは国民」だからです。55年体制の自民党政権に飽き飽きしたので、
民主党にチャンスを与えたのは国民の総意だったはずで、「ねじれ国会」を
生んだのはほかならぬ日本人有権者一人ひとりが投票したことなんですね。

本やCDが「100万冊(枚)売れた」というニュースは、最近ほとんど聞かれ
ません。「100万」という数字はスゴイことですが、1.2億人の人口で考えると
1%未満の数字で、裏を返すと99%以上のひとが、読んでも聞いてもいない
わけでその点をとかく忘れがちです。 映画も約8千万人(総人口3分の2)は、
映画館で一度も観ないか観れる環境にない(映画館がない)とのこと。文学
や音楽や映画の話をするひとは、実はマイノリティ(少数派)で、そんな状況
だからこそ、本や音楽や映画の話ができるひとは、とっても貴重な存在です。

忘年会を兼ねた、2ヶ月ぶりの「イタリア会」(男3)。 イタリア・レストランで
いつものトスカーナ産の赤ワインを飲みながらの会食。 衆院選の第三極の
話から、地元の財界裏事情、北海道旅行から「Kindle」入手まで、さまざまな
テーマが語られ、先日結婚したA記者と旦那さんは干支で一回り違うらしい
という年齢差婚情報から、それは「上」なのか「下」なのかという議論に(笑)
大阪のTさんが書いた力作エッセイをご本人了解のもと、Uさんにお渡しして、
道後温泉の「今治タオル・ショップ」で購入したタオルを、お二人にプレゼント。
http://www.i-ori.jp/shop.html

今までも、多分これからも「ギャンブル」とは縁のない生活で、競馬・競輪・
競艇・オートレース・パチンコ・スロットに麻雀・花札と、やったことがあるモノ
でも数回、全く経験がなく賭け方すらわからないものがあります。 つい最近、
「パチンコをやって3時間で6万円スッタ」という話を聞き、「あ、こういう人たち
がいるからパチンコ業界が成り立ってるんだ」と思った次第。たまに宝くじを
買いますが、これは「賭け事」というより、当たらなくて当たり前と思っていて、
限られた運を宝くじで使いたくない気持ちもあって、ハズれてホッとする面も。

今日はOの誕生日で、彼も荻窪の「S」(ジャズ喫茶)の常連。 高校では、
同じクラスになったことはないのに、大学時代、土曜の夜にJR荻窪駅西口
にあるトーアボウルに集まり、ラーメンを賭けて、ボーリングをやってました。
西荻の新居にお邪魔したのは10年前くらい?誕生日おめでとうございます。

【落語】

■第四回 立川談笑独演会(クリエート浜松、12/11/30 ★★★★)
冒頭、混迷する衆院選の自民・民主・第三極に触れ「民主党も駄目で自民
党にも期待が持てない状況下で、どうせ試すんなら、みんなで一回共産党
に投票してみたら」と笑いながら提案する談笑。駄じゃれの連発とも言える
「山号寺号」と「紙入れ」(気付かぬは亭主のみ)をつなげて語り、中入り後、
左官の長兵衛のバカ正直ぶりを描いた「文七元結」の人情噺、計2時間半。
まくらの中で、立川一門が師匠(談志)の一周忌で集まったときの話をして、
未だに亡くなったことに実感がもてないと語る談笑の本音が印象的でした。
http://danshou.jp/

【演劇】

■トップドッグ/アンダードッグ (シアタートラム、12/12/01 ★★★★☆)
作:スーザン・ロリ・パークス、翻訳・演出:小川絵梨子。勝者と敗者を意味
する原題で、両親から捨てられた2人が成長しながら支え合う兄弟の物語。
昔は路上のトランプ・ゲームで日銭を稼ぎ、現在は、遊園地でリンカーンの
格好をして子どもたちの相手をする兄(千葉哲也)と、彼女との関係を心配
しながら失業中の弟(堤真一)の二人芝居。弟が暮らす部屋が舞台となり、
転がり込むような形で同居する兄。互いに血のつながり(絆)を求めながら、
母親の思い出を語り合った末に起きる、衝撃的で悲劇的ラストは強烈です。
http://www.siscompany.com/topdog/

【映画】

■007 スカイフォール <原題 SKYFALL>(★★★☆)
50周年記念作品となるジェームズ・ボンド(ダニエル・クレイグ)シリーズの
新作。最初のトルコにおけるオートバイの追跡と列車上の格闘シーンから、
007らしいテンポの早い展開になります。ロンドンを舞台にサイバー攻撃で
MI6本部のPC内にハッキングして情報のかく乱を行い、本部を爆破したり、
徐々にボンドの直属上司 M(ジュディ・デンチ)に対して、個人的な復讐が
明らかになります。昔のシリーズで活躍した、懐かしいアストンマーチンが
姿をみせオールドファンへのサービスもあり、豊富な予算による娯楽大作。
公式HP ⇒ http://www.skyfall.jp/

■ロックアウト <原題 LOCKOUT>(★★★)
リュック・ベッソン製作の宇宙版ダイ・ハード。CIA捜査官(G・ピアース)が、
宇宙ステーション内の刑務所で暴動が発生して、たまたま視察に訪れて
いた大統領の娘をいかに救出するかという物語。 主人公の減らず口とも
思えるセリフが、危機的状況になればなるほど冴えわたり、人質となりな
がらも人道主義にこだわる彼女(マギー・グレイス)も段々と影響を受けて
くるところが面白く、2079年という設定が不明なのと脱出してからの着陸
地点(米国大都市のフリーウェイ上)は絶対あり得ないでしょ、という結末。
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=343417

【Book】

■五木寛之 「選ぶ力」(文春新書、12/11/20 ★★★)
最初に「ナニナニの力」という表現に、正直うんざりしていると言いながら、
敢えてこの題名をつけた満80歳になる著者。人生とは「選ぶ」ことの連続
であり自主的に選ぶことができなくなったとき、すでに生きる意味を失う。
明日が見えない不確定の時代に頼りになるものは何か。 最近の異常な
健康ブームは、そんな時代を反映したものと捉え、富める者も貧しき者も
健康が共通の価値=テーマになっていると指摘。 人生の幕をどう引くか、
「良き逝き方」を真剣に考えなければいけない選択の場にいるという認識。
http://www.bunshun.co.jp/cgi-bin/book_db/book_detail.cgi?isbn=9784166608867

選ぶ力 (文春新書 886)
五木 寛之
文藝春秋


■立川談志 「最後の独演会」(新潮社、12/11/20 ★★★☆)
談志が亡くなる1年5ヶ月前に、ビートたけしが爆笑問題の太田光を誘い、
一緒に談志の話を聞きに行った際の記録で、そのとき現場で録音された
CD付き。 「皇居に米軍基地を作ったらいい」、「普天間なんかの田舎より、
銀座で遊べるから米兵にも評判いいだろうし、東京を守ってくれるから心
強い」など、毒舌と下ネタ満載で、放送禁止・差別用語を連発しています。
沖縄開発庁の政務次官時代の記者会見や映画「アウトレイジ」、「笑点」
の裏話、小さん師匠との関係など、談志のかすれた肉声は貴重な記録。
http://www.shinchosha.co.jp/book/306942/

最後の大独演会
立川 談志,太田 光,ビートたけし
新潮社


【オマケ、今週の気になった言葉】

「ナチュラル・エイジング」と同じように、私たちもいま一度、「ナチュラル・
エンディング」について思いをいたしてみる必要がありはしないか。
(by 五木寛之、上掲「選ぶ力」 P224より)

現在わが国には、百歳以上の長寿者が5万人近くいて、約80%が「寝た
きり」の状態におかれているという事実。5人に4人が「長生き=寝たきり」
である現実を考えると、「長寿」はあくまでもそのひとの生きてきた結果で
あり、本来「長生き」が人生の目標や目的にはなり得ず、ひとは百人百様
であることを忘れています。 ジョギング中に亡くなるひともいれば、タバコ
を吸い続けて元気な高齢のひともいます。 食事制限やダイエットによって
体力低下を招くケースもあり、何が体によくて何が悪いのか。 自分なりの
覚悟の上、判断するしかありません。 これほど健康に関心が集まり食材
にまで気を配るのは、それだけ自分が恵まれた環境にいるということです。
12月2日(日)毎日新聞 S(ストーリー)で、新宿歌舞伎町に長期滞在する
「ネット難民」の若い女性に対する取材が載っていましたが衝撃的でした。
現代の「タコ部屋」というか、ネットカフェから外に出ない人間がいることが。

では。



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