ほぼ週刊イケヤ新聞ブログ版

コピーライター・ミュージシャン池谷恵司の公式ブログです。
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ミスター・ピーノの【見るが勝ち通信】その108

2012年10月06日 14時57分44秒 | ミスター・ピーノの【見るが勝ち通信】

 

ミスター・ピーノの【見るが勝ち通信】その108

私の知り合いであるミスター・ピーノさんは
海外滞在が長く、

外国語にもご堪能な方ですが、一週間程度で
物凄い量のものを、見る、読む、聴く。
私も見習いたいと思っております。 


ピーノさんからいただいているメールマガジンを
ご本人の承諾を得てこのブログに転載しているものであります。

読者の皆様、感想等ございましたら
私が責任を持ってお伝えしますので
ぜひコメント欄にお願いします。

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「五年後の会」が主催する9月例会に出席。今月は“トルコ”がテーマで、
カラアガジ氏による講演と、『トルコ料理とベリーダンスの夕べ』の二部制。
会場は「B'z会」Kさんがデザイン・設計・施工した“カフェ・イスタンブール”。
香辛料の効いた前菜の盛り合わせと、パンとビール(EFES)の相性が良く、
3人の女性による魅惑的なベリーダンスを見ながらなごやかな会食でした。
最後はカラアガジ氏の家族・スタッフを含め、総勢40名弱による記念撮影。
出席した民放アナTさん(SDT)は翌日用宗海岸から台風の実況中継(笑)
http://www.cafe-istanbul.jp/

10月から東京、大阪、京都、浜松の映画館で、『ブラジル映画祭2012』
が一週間ずつ 8本の映画の持ち回りで開催されます。その宣伝を兼ねて
カクテルパーティーが昨年に引き続き在浜松ブラジル総領事館で開かれ、
行ってきました。 前回市内のミニシアターが会場でしたが、今回はTOHO
シネマズ浜松が会場となり、総領事のご挨拶と上映作品の紹介に続いて、
代議士や配給会社関係者の挨拶があり乾杯。 2年前台湾駐在から帰国
した中日新聞の報道部長Kさんと、ブラジルの治安話で盛り上がりました。
http://2012.cinemabrasil.info/

いつものイタリア・レストランで5ヶ月ぶりの「イタリア会」(男3)。 新東名
での「青キップ」体験(笑)から、つい先日制限速度40km/hの郊外の田舎
道を70km/h超で走って一発免停となったUさんの体験談、愛知県東部の
東名の渋滞状況の変化など、まずは交通の話題。 鎌倉にある鏑木清方
記念美術館に展示されている日本女性の美しさ。 趣味で能面を彫るひと
が身近にいること。青森・秋田・北海道の鉄道旅行から鹿児島の佐多岬、
“薩摩富士”と称される開聞岳(かいもんだけ)登山など、さまざまな話題。

このところ連日寝る前に、2枚ずつCDを聴いてます。生誕80周年・没後
30年となるカナダのピアニスト、グレン・グールドが録音したバッハ作品集
(CD:38枚、DVD:6枚)です。 計44枚のBox Setがなんと1万円もしない
お買い得版(@216円/1枚)。 DVDには晩年の『ゴルトベルク変奏曲』の
演奏風景や未発表のインタビュー映像が含まれてます。 彼の50歳という
決して長くはなかった生涯の足跡を秋の夜長にじっくりと思い描きながら、
1956年のデビュー盤から一枚ずつ順番に彼の演奏を聴くのは至福のとき。
http://www.audioasylum.com/cgi/vt.mpl?f=music&m=194566

【映画】

■ボーン・レガシー <原題 The Bourne Legacy>(★★★☆)
『ジェイソン・ボーン』(M・デイモン主演)シリーズのスピンオフ(派生)作品。
CIA本部が証拠隠滅のためなら徹底的に「何でもやります」のサスペンス・
アクション映画。アラスカで訓練中の工作員(J・レナー)が、命を狙われた
雪山から、服用していた薬を求めて担当博士(R・ワイズ)に会いに行った
家で彼女を救出。 二人の国外への脱出と、CIAによる現場検証から逃亡
経路と空港・航空機の割り出し、マニラ市内のオートバイによるすさまじい
逃走シーンまで一気です。 ソウルのロケはちょっと余分だったような気も。
公式HP(音声注意) ⇒ http://bourne-legacy.jp/

■ハンガー・ゲーム <原題 The Hunger Games>(★★★)
独裁国家が12の隷属地区から男女1名ずつ計24名の10代半ばの男女を
選び、最後の一人になるまで戦わせるSFサバイバル映画。 妹に代わり
志願した主人公(J・ローレンス)がいかに戦い、生き残るかがテーマです。
前半、ゲームが始まるまでの前振り部分(選出、訓練、前夜祭)が長過ぎ、
後半のメインとなる戦いで残酷な殺し合いの場面を排除してしまった結果、
スリリングな迫力ある映像にはならず、傷薬の供給や突然のルール変更
など都合のいい展開が目立ち、終了直後に続編『2』の告知をするのは?
公式HP(音声注意) ⇒ http://www.hungergames.jp/

【Book】

■萩本欽一 「負けるが勝ち、勝ち、勝ち!」(廣済堂新書、12/10/05 ★★★☆)
今まで80%以上は「運」で生きてきて、人生の最後に必ず「運」と「不運」が
半分ずつ釣りあうようになってると考える欽ちゃん。 父親の事業の失敗で、
小学4年から突然貧しい生活になり、高校時代はアルバイトに明け暮れて
「家族解散」。そんな彼が「運」とのつき合い方を伝授。阪神・淡路大震災と
「3.11」の東日本大震災で津波被害を受けたひとたちを訪問した際の話が、
どれも心温まるちょっといいエピソードばかり。昨年「3月10日」に亡くなった
二郎さんとの思い出を語り、「死んでからも元気」の準備を始めた欽ちゃん。
http://www.kosaido-pub.co.jp/new/post_1827.html

負けるが勝ち、勝ち、勝ち! (廣済堂新書)
萩本 欽一
廣済堂出版



■村上春樹 「夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです」(文春文庫、12/09/04
★★★★) 560ページを超え文庫としては厚めの著者初のインタビュー集。
1997年から2011年までの14年、国籍の異なるさまざまな聞き手が行った
質問に答える形で、生まれ育った環境、29歳で小説を書き始め作家として
デビューしてから現在まで、率直に作品、背景、意図、書き方を語ってます。
音楽を演奏するように、書くことに必要なのはリズムとハーモニーと即興性
だと語り、規則正しい生活と水泳、ランニングによる体力維持のこだわりが
ストイックであり、古い『文壇』体質から距離を置いたのは彼の性格ですね。
http://www.bunshun.co.jp/cgi-bin/book_db/book_detail.cgi?isbn=9784167502126

夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです
村上 春樹
文藝春秋



■姫野カオルコ 「すっぴんは事件か?」(ちくま文庫、12/09/10 ★★★★)
「そういうことになっていること」について、ちょっと首をかしげるエッセイ集。
男と女のよく見かけるエッセイ、【鼻くそ】と【付録】における男と女の傾向、
「すっぴんvs.化粧」の違い、なんかこうジャズがかかっている店の嫌らしさ、
文庫を先に出して単行本(豪華な愛蔵版)をあとにすればいいと提言して、
実名(『武士の一分』『ALWAYS/三丁目の夕日』)を挙げて、映画賞(作品、
監督他)受賞独占の不健全さを指摘。 小学4年生のときに書いた作文と、
その後実際ベニスに行ってヨーコ・オノに会った話が傑作で、思わず爆笑。
http://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480429681/

【オマケ、今週の気になった言葉】

大変長いことお世話になりました。僕がつくりたかったテレビがこれです
(by 萩本欽一 上掲『負けるが勝ち、勝ち、勝ち!』 P184より)

自分が死んでから放送するテレビ番組を実際につくり始めている欽ちゃん
のオープニングのセリフ。死んだはずなのに追悼番組ではなく新しい番組
が用意され、みんなが興味を持ってくれたら「実は、二本目があるんです」
と放送して、「みなさん、不思議ですね。番組はもう一本あるんです。」って、
三本目を流す。 「欽ちゃん番組」なのに本人はほとんど出演せず、通行人
や横顔だけの出演だけにしておく、そんな夢を見ながらの番組制作です。
「生前葬」とか「墓地購入」や「エンディングノート」など、まだ自分が存命中
の意識がはっきりしているうちに、死亡後の整理をしておくという考え方は
昔からありますが、『死んでからも元気』という発想はさすが欽ちゃん(笑)
それも遺書(文字)とか記録フィルム(ドキュメンタリー)ではなく、あくまで
架空の連続テレビ番組にこだわるところが、根っからのテレビ人間であり、
“プロデューサー体質”なんですよね。この番組を“早く見てみたい”と言う
ことは、欽ちゃんに「早く亡くなって欲しい」と願うのと同意語で、その矛盾
がまた可笑しく、常に「笑い」を考えているコメディアンの強い信念ですね。

では。


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