■防衛情報-ウクライナ戦争
ロシア軍ハリコフ再侵攻という報道が昨夜ありました。北海道の自衛隊行事が五月の予定もそれほど発表されていない背景には極東で何か動きが有るのかと勘ぐってしまいましたが。
ハリコフ再侵攻が開始されました、ウクライナ軍参謀本部発表をNHKが10日2146時に報道したところによれば、ロシア軍はウクライナ北部国境からハリコフ州に再侵攻したとのこと、ロシア軍は国境1km以内に展開しており戦闘中としています。ロシア軍は4月下旬からハリコフ州のロシア側国境地域へ部隊を集結させており再侵攻が懸念されていた。
ウクライナ国防省によれば再侵攻している部隊は機甲部隊であるとしていて、それに先んじてロシア軍はハリコフ州の州都ハリコフに対し弾道ミサイル攻撃を繰り返し、またハリコフ市内の市民に対して避難勧告を行うなどしていました。NHK報道によればロシア軍はウクライナ軍砲撃を避けるための10km程度の緩衝地帯を構築しようとしているとのこと。
■10km侵攻は簡単ではない
ウクライナの防衛線整備も一応はすすんでいる。
ハリコフ州の州都ハリコフは要塞化されており、ウクライナ軍の縦深陣地とともに市街地が第二次大戦中の戦訓から防御重視の構造となっています、またロシア軍が10km程度の緩衝地帯を確保しようとしているとの報道ですが、10kmの前進はアウディイフカなどの戦訓を見ますと数週間で実現できる程防御力が低いとは考えにくい現実があるのですね。
ウクライナ軍は兵力不足に見舞われているいっぽうでドンバス地域はじめ必要な前線へは兵力を張り付け続ける事が出来ており、ロシア軍は暫時前進していますが機械化部隊による大規模な突破作戦を行う事は出来ず戦域によってはウクライナ軍が反撃に成功している地域があります、するとハリコフ再侵攻は陽動、戦力分散強要の一環なのかもしれません。
■アメリカ援助再開背景
対独戦勝記念日の後で開始された事は意外ではありましたが。
ロシア軍がハリコフ州へウクライナ軍を引きつける必要があると分析する背景には、アメリカのウクライナ援助が再開され、ほぼ5カ月ぶりに弾薬等が潤沢に供給されるみとおしがたつと共に、今回の軍事援助再開にはM-2ブラッドレイ装甲戦闘車が含まれている点が重要で、弾薬は不足していますがその状況下で装甲車両もかなり喪失を強いられました。
装甲車両の損耗は、歩兵などの死傷者を増大させることとなりますが、アメリカの支援再開とともに装甲車両の充足率が立つ事はこの状況を一変させる可能性があります、これら装備品の充足によりロシア軍が確保したアウディイフカ周辺などでもウクライナ軍の防衛線が強化される懸念が有り、ハリコフ再侵攻は兵力を分散させる狙いなのかもしれません。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
ロシア軍ハリコフ再侵攻という報道が昨夜ありました。北海道の自衛隊行事が五月の予定もそれほど発表されていない背景には極東で何か動きが有るのかと勘ぐってしまいましたが。
ハリコフ再侵攻が開始されました、ウクライナ軍参謀本部発表をNHKが10日2146時に報道したところによれば、ロシア軍はウクライナ北部国境からハリコフ州に再侵攻したとのこと、ロシア軍は国境1km以内に展開しており戦闘中としています。ロシア軍は4月下旬からハリコフ州のロシア側国境地域へ部隊を集結させており再侵攻が懸念されていた。
ウクライナ国防省によれば再侵攻している部隊は機甲部隊であるとしていて、それに先んじてロシア軍はハリコフ州の州都ハリコフに対し弾道ミサイル攻撃を繰り返し、またハリコフ市内の市民に対して避難勧告を行うなどしていました。NHK報道によればロシア軍はウクライナ軍砲撃を避けるための10km程度の緩衝地帯を構築しようとしているとのこと。
■10km侵攻は簡単ではない
ウクライナの防衛線整備も一応はすすんでいる。
ハリコフ州の州都ハリコフは要塞化されており、ウクライナ軍の縦深陣地とともに市街地が第二次大戦中の戦訓から防御重視の構造となっています、またロシア軍が10km程度の緩衝地帯を確保しようとしているとの報道ですが、10kmの前進はアウディイフカなどの戦訓を見ますと数週間で実現できる程防御力が低いとは考えにくい現実があるのですね。
ウクライナ軍は兵力不足に見舞われているいっぽうでドンバス地域はじめ必要な前線へは兵力を張り付け続ける事が出来ており、ロシア軍は暫時前進していますが機械化部隊による大規模な突破作戦を行う事は出来ず戦域によってはウクライナ軍が反撃に成功している地域があります、するとハリコフ再侵攻は陽動、戦力分散強要の一環なのかもしれません。
■アメリカ援助再開背景
対独戦勝記念日の後で開始された事は意外ではありましたが。
ロシア軍がハリコフ州へウクライナ軍を引きつける必要があると分析する背景には、アメリカのウクライナ援助が再開され、ほぼ5カ月ぶりに弾薬等が潤沢に供給されるみとおしがたつと共に、今回の軍事援助再開にはM-2ブラッドレイ装甲戦闘車が含まれている点が重要で、弾薬は不足していますがその状況下で装甲車両もかなり喪失を強いられました。
装甲車両の損耗は、歩兵などの死傷者を増大させることとなりますが、アメリカの支援再開とともに装甲車両の充足率が立つ事はこの状況を一変させる可能性があります、これら装備品の充足によりロシア軍が確保したアウディイフカ周辺などでもウクライナ軍の防衛線が強化される懸念が有り、ハリコフ再侵攻は兵力を分散させる狙いなのかもしれません。
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