北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

ヘリコプター護衛艦くらま就役30周年記念一般公開③ 倉島桟橋対岸と弓張岳山頂俯瞰風景

2012-07-16 23:35:07 | 海上自衛隊 催事
◆くらまを市内で見てみよう!
 佐世保基地で護衛艦くらま一般公開を見学して後、いろいろと市内から見てみることとしました。
Kimg_7625 護衛艦くらま。夏を思わせる立派な雲が青空に映えて、この写真を撮った当方も暑さを熱さとして実感していました。撮影位置からもう少し先に土砂砂利埠頭、コンクリート原料とするのでしょうか、その場所から撮影するとよい、と聞いたのですが、なんでもガイドブックに載っているほどの有名地らしいのですが、どう見ても立ち入り禁止の場所ですね。
Kimg_7637 この写真を撮影した場所では斜め後ろからしか見えないのですが、紹介してもらった場所、これは常識で考えれば危険地なのですよ、土砂というのはすぐ流れてきますし、土日ならば作業員がいないので立ち入りできる、とガイドブックにも書かれていたそうなのですが、絶対やってはいけません、迷惑がかかります。埋まったら見つかるのは翌日、もちろん残念な状態で。
Kimg_7640 夏空と佐世保基地。立神桟橋と倉島桟橋と共に九州らしい風景、お気に入りの一枚です。暑かったのですが、工業地帯的な場所でして、土日では営業している飲食店もなかなか見つかりません、これ以上進んでも撮影位置はなさそう、ホームセンターで飲み物を購入しそのまま戻ることとしました。やはり撮影地は自分の足で踏破して見つけなければなりません。
Kimg_7680 弓張岳展望台へ、佐世保撮影となれば佐世保駅前バスターミナルから一日に数本、平日と休日の運行本数が極端に違い、三時間に一本程度と運行本数がものすごく少ないバス路線ですが、ここからの俯瞰風景は壮大そのもの。ただ、弓張岳行きのバスが終点から次の発車まで12分程度、撮影時間は賞味5分です。ちなみにこの場所、タクシーで往復すると2800円くらいかかる。
Kimg_7687 強襲揚陸艦エセックス。今は日本を去り、ボノムリシャールが任務に就いているこの艦はワスプ級二番艦で満載排水量40532t、全長257.3m、全幅42.7m、喫水8.1mと大型。主機は70000hpの蒸気タービン二基で最大速力は22ノット、ヘリと揚陸艇での強襲揚陸を行う艦。飛行甲板には9か所のヘリコプター発着スポットを有し、ヘリコプター42機とVSTOL攻撃機8機を搭載、乗員1077名に加え海兵隊員1870名を輸送可能、艦内には2860?の貨物収容区間、1858㎡の車両区画があり、エアクッション揚陸艇LCACなら3隻、揚陸艇LCMならば12隻が収容できるという。
Kimg_7692 海上自衛隊の艦艇。左から補給艦はまな、イージス艦こんごう、護衛艦きりさめ、護衛艦ありあけ。はまな、は補給艦とわだ型で満載排水量12150t、一個護衛隊群への燃料と物資やミサイル、補給部品などを搭載します。こんごう、はミサイル護衛艦こんごう型の一番艦でイージスシステムを搭載した海上自衛隊初の護衛艦、満載排水量は9500tに達し21目標を遠距離中距離近距離で対処できるほか弾道ミサイルへの対処能力をも有する護衛艦です。きりさめ、ありあけ、は護衛艦むらさめ型で満載排水量6200t、対空対潜対水上各種装備を搭載しステルス性と情報共有を重視した護衛艦です。
Kimg_7698 護衛艦は、ミサイル護衛艦しまかぜ、護衛艦あけぼの。しまかぜ、はミサイル護衛艦はたかぜ型の二番艦でターターシステムを搭載し満載排水量5950t。あけぼの、は護衛艦むらさめ型。LSD-39MountVernon、ドック型揚陸艦マウントヴァーノンはアンカレジ級の一隻で1972年就役、満載排水量13700t。MCM-7Patriot、掃海艦パトリオット、木造船体をFRPでコーティングしたアヴェンジャー級掃海艦の七番艦、満載排水量1312t。その隣で少し見えるのはMCM-5Guardianガーディアン、こちらもアヴェンジャー級の一隻で五番艦となっています。
Kimg_7710 音響測定艦インペッカブル、T-AGOS-23で最新型です。ヴェクトリアス級音響測定艦の改良型ですが、予算の関係から1998年に一番艦が就役したのみ。満載排水量5368t、SURTASSとパッシヴ・アクティブ低周波ソナーにより音響情報を収取します。もう一隻はヴィクトリアス級音響測定艦、艦番号は確認できません。アヴェンジャー級掃海艇一番艦アヴェンジャーが停泊しているのも見えるでしょうか。
Kimg_7716 隣のホテルでは結婚式が開かれているようで、色とりどりの風船が一斉に空へと放たれていました。ここで佐世保の湾口の様子を見ることが出きるのですが、見ての通り非常に入り組んでいます。これは佐世保鎮守府が置かれた際に敵国の軍艦が入りにくいよう配慮したものですが、津波の侵入もはばむもので、水位上昇はあっても破壊力のある速度の大半は削がれている、非常に我が国の地形に配慮したものでした。
Kimg_7736 佐世保基地立神桟橋の護衛艦停泊位置の位置関係。海上自衛隊へ返還されている桟橋は、この立神桟橋では写真に或る突堤のみとなっていますが、此処だけで12隻程度の護衛艦は係留できることがわかるでしょう。佐世保基地を母港とする護衛艦は実は横須賀基地よりも多く、海上自衛隊最大の護衛艦母港となっています。
Kimg_7767 SSK佐世保重工ではドック型揚陸艦トーテュガ(LSD-46)が整備を受けています。佐世保基地や横須賀基地は米軍に撮り、艦艇整備能力も大きいのが価値を高めている要素です。トーテュガはホイットビーアイランド級の一隻で満載排水量15726t、全長185m。乗員340名に加え揚陸部隊500名を輸送可能、エアクッション揚陸艇LCACを4隻搭載することが可能で、このほか飛行甲板に露天係留方式としてCH-53大型ヘリコプターを搭載可能、東日本大震災へも派遣されたのは有名ですね。
Kimg_7783 佐世保教育隊の方を望見しますと、ミサイル艇二隻と水中処分母船が停泊しているのが見えます。佐世保警備隊には第3ミサイル艇隊のミサイル艇おおたか、しらたか、が所属しています。その背後には米海軍の車両貨物輸送艦ジョンPボボ少尉級の一隻が沖留されています。14140㎡の車両甲板とコンテナ530個を搭載安納で燃料6300kl及び真水310tタンクを搭載、五隻で海兵一個師団用装備を輸送するとのこと。
Kimg_7800 倉島桟橋、くらま、がみえますね。この桟橋は掃海艇の桟橋でもあるのですが、この日は全て出港していたみたい。このほか、支援船などが停泊している様子が見えます。冒頭の写真は白い停泊している船と駐車場がみえるのですが、この後ろの道路から撮りました。写真の通り、佐世保基地の周辺は住宅地になっています。
Kimg_7801 ヘリコプター搭載護衛艦くらま、護衛艦ゆうだち、多用途支援艦あまくさ、が停泊しています。弓張岳展望台からの俯瞰風景はこのようなところですが、とにかくバスで終点まで展開して、そのバスが始発として出発するまでに戻らないと三時間ほど待ちぼうけとなります、展望台からバス停まで小走りで二分ほど、余裕を以てバス停へと戻りました。そして撮影は次の位置へ、次回も続きます。
北大路機関:はるな

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