会社モードから、素の私に戻るスイッチの切り替え、
5時半丁度に、PCの電源を落とし、鞄を肩に掛け、いそいそと退社。
目指すは、東京ミッドタウンのサントリー美術館へ、
いつもなら、檜町公園を抜けるけれど、雨あがりの日だから、ミッドタウンへ直接。
お目当ては、江戸凛派の旗手 鈴木其一
ひとつ、大きく息を吐き、身体の中の雑事を追い出す。
追い出すというより、絵の力を貰う為に、身体を空っぽにするために。
そして、御対面、一目見て、期待に違わず、素晴らしい作品が並んでいる。
江戸琳派の真打とのコピーに違わぬ素晴らしさ。
構図が、良い、流れるような、枝のライン、
美は細部に宿るというけれど、まさしくその通り、
鳥が間違えて絵の中の仲間を求め囀ることがあるというけど、
そんな逸話があっても、不思議ではないくらい。
すべてに、気持ちが伝わっている。
それら集大成が、展覧会の目玉のアサガオの屏風絵。
全体を見る為に離れてみれば、リズムを感じ、
細部をみようと近づけば、蕾のアサガオの描写が素晴らしい、
そして、なにより、蔓の先の踊る様な曲線、
まさしく、庭のアサガオのそれがそうるように、
今にも屏風からこちらに伸びて来そう。
まさしく、アサガオの蔓の曲がり方。
個々の写実を大切にしながら、全体を大胆に描く。
そんな其一の世界をお腹一杯、堪能したひと時でした。
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