新橋の駅前のビル、昭和の香りが残る場所です。
その一階、ディスカウントチケットのお店が軒を並べる場所があります。
あるいは新宿西口の大ガードのわき。
この場所に来るたびに、日本って曲りなりにも資本主義の国などだと感じるのです。
そして、今、どんな映画が、絵画展が、スポーツが人気なのかが分る場所です。
例えば、若冲、シン・ゴジラ、人気のあるチケットは早々に売り切れます。
そうでなかったり、会期が終わりに近づくと、その店の名のごとくディスカウントで販売されます。
森美術館で開催中の「宇宙と芸術展」
残り二週間だということもあるからか、これが今、大きく値を下げて売られています。
相場は半額、幾つかのお店ではそれ以下で、
では、本当にその程度のモノかといえば、正反対で、
見ごたえのある。素晴らしい作品が紹介されています。
例えば、
空山 基の「セクシーロボット」
後姿のお尻のあたりに、不思議なエロスを感じます。
あるいは、ブリリアントノイズ。
宇宙の音をモチーフに光と音のシャワーを感じることが
静かだと思われている宇宙が、実は騒がしい場所でもあると、
そんなテーマの作品です。
とくに素晴らしかったのが、
追われるカラス、追うカラスも追われるカラス、そして分割された視点 - Light in Dark
この作品を見るためだけにここに出かけるだけの価値があります。
ネットで動画で見ることが出来ますが。
三次元の空間で、3Dではないけれど、
まるでそうかのように、光が立体的に躍動するのです。
映像と音が日々進歩している今。
ひょっとすると、新しい傑作は、
モニターの、半導体の中で生まれるのではないか、
そんな予感を感じさせる展覧会でした。
ともあれ、都01の都バスの往復運賃を払っても、
正規の入場料よりも安いか、トントンで見られるのならば、
残りわずかとはいえ、見逃すには惜しい展覧会です。
宇宙の入り口とのキャッチフレーズですが、新しい芸術の入り口でもあります
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