浄心庵・長尾弘先生「垂訓」

八正道と作善止悪

「垂訓」

2024-03-03 00:07:01 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

 恩師のご著書「真理を求める愚か者の独り言」より


        第五章 心の曇りをとるための反省

        なぜ毎日の反省が必要なのか

かつては私独りでも禅定に入り反省するという時間を毎日とっていました。
いわば反省を日課としていたわけです。
そのうち、現在は私の癒しの仕事に助手をしてくれている方たちと、
「さあ、あなたたちの心の掃除をしましょう」と言って、
夕方の六時十五分から約一時間、反省と祈りの時間をとるようになりました。
それから、だんだんと集う人が増え、
何十人かで反省会をする日も多くなっていきました。
私自身はこの反省を一日も欠かさずに七年間のあいだ坐り続けました。
その間には第二章に書いたような不思議な現象も起きてまいりました。

今では毎週決まった曜日に誰でも自由に参加していただき、
六時十五分から「禅定」と称する反省会を行っております。
浄心庵には近くの方も遠くから見える方も合わせて大勢の方々が見えます。
後述する反省の項目をひとつひとつ言わせてもらい、
各人でご自分の心を見つめ反省していただくのです。
反省会は現在では毎日はやっていませんが、
ご自宅ででも毎日やられたほうがいいのです。
どうして、反省を毎日したほうがいいのかと言いますと、
日々の生活で私たちは今日どんなことに出くわすか予期もできないままに
新たな出来事に邁進しています。
人との間に生ずる出来事、自分が見聞きする様々な出来事に出会い、
身辺に何も起きないという人はいないはずです。

そうすると、その都度なんらかの思いが出ます。
何が起きようと私は何も思わない、無念無想だという人はおられないでしょう。
そこで、数え切れないくらいたくさんの思いを出します。
その中には当然ながら嫌な感情や人には見せられない邪(よこしま)な思いや
自分でも恥ずかしい考えなどもずいぶん含まれるはずです。
それを処理せずに放っておきますととうなるか、想像してみてください。
やがて、怒りなら怒りが増大し、執着なら執着が募りますし、
嫌な思いの種類も増えていきます。


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