静岡県立漁業高等学園は、創立50年。一流の漁師になる近道です。

漁師をめざして、がんばっている生徒たち。
30歳までの若者が全国から漁業の街、焼津に集っています。

漁場調査4日目

2016年12月08日 13時20分23秒 | 28乗船実習

日誌を書いた人はカツオが釣れなかったようですね。
残念...
この人は海まきを希望しているので、実習中に一匹でも多くカツオを釣り上げておきたいのでしょう。
ただし、専攻科生はもう1年ありますが、学園生は今回限り。
たくさん釣って欲しいと思います。

それでは、専攻科生の主直日誌を紹介します。

【12月4日 主直日誌】
 今日の操業は、風がとても強く午前中は外に出ることが出来ませんでした。午後からも、何回か鳥群れなどがありましたがカツオを上げることが出来ませんでした。私は、今航海でカツオをまだ一匹も釣っていないので今日の出来事はとても残念でした。今航海を入れてカツオを釣る航海はあと少ししかないので、出来るだけたくさん釣りたいと思いました。そして、専攻科生として船に乗っている時間も少ししかないので、ワッチやロープワークをたくさん覚えて船を降りていきたいです。
 今航海で、海技士試験まで2ヶ月となってしまいました。私は将来海外巻網船で働きたいと思っているので、なんとしても3級海技士を自分の力で取得していきたいと思いました。そのためにも、少しずつでも毎日勉強していきたいです。

先生の報告書から
・本日も午後より時化模様の中操業となった。
 まとまった漁獲物がなかなか得られないが、その他の甲板作業や当直は一生懸命取り組んでいる。
 そろそろ大きなナブラに出会えればと願う。

なお「主直日誌」については25日のブログをご参照ください。

【海外まき船への就職】
 この専攻科生は海まき希望のようですね。
 海まきは、このブログでも紹介しています。
 給料は高いですが、厳しい世界です。
 野球で言えば、メジャーリーグって感じでしょうか。
 また、船が大きいので2級海技士がないと船長になれないこともあります。
 給料が高ければ、それに見合う働きぶりを求められます。
 漁船は魚を獲れるかどうかが問題で、漁労作業が最重要です。
 資格も大事ですが、漁労作業をこなせるかが問題です。 
  
 園長のつぶやき
漁師は、なるのは簡単、続けるのは難しい仕事です。
例えばプロのスポーツ選手。
才能に加えて、人並み外れた努力の積み上げが必要です。
好きでなければできない仕事であるのは漁師といっしょ。
しかも、プロになれるのは極わずか。
そして結果が出せなければ、即引退です。
引退後にどんな仕事があるのか...

さて漁師です。
せっかく採用されても、早い人は1航海で辞めます。
しかし、辛いのを乗り越えて3年経つと海技士に必要な乗船履歴を満たします。
海技士資格があれば、多くの船で役職のある船員になれます。
実力があれば、プロ野球選手のフリーエージェントのように移籍もできます。
さらに機関員であれば、陸上の仕事にも就けます。
この点では恵まれた職業かも知れません。

しかし、漁船以外の船に移れたり、陸の仕事があると言っても、魚を獲るのが漁師のやりがい。
主直日誌でもカツオを獲りたい気持ちが伝わってきます。
今回の実習でも、生徒全員に魚を獲る楽しさを経験して欲しいと思います。

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