ちいチャン物語

きまぐれブログ。
絵のない絵本のような、小さい物語です。

ちいチャン物語『クルミの木の実』(24)

2023年09月09日 19時18分40秒 | 日記
川沿いの道を、山に向かって歩くと、大きなクルミの木があります。
見上げると、クルミの実がたくさん付いています。
ちいチャンは、
(クルミを取りたいなぁ。)
と、思いますが、手が届きません。
そこで、ちいチャンは、木の下に実が落ちていないか探します。
たいてい、実のなる木の下には、雨や風で落ちた実が落ちているのです。
木の下を、ぐるぐる歩くと、落ちていました!クルミの実!
クルミは、木に付いている時は緑色で、下に落ちると茶色くなります。
でも、クルミは、表面の皮が茶色くなって腐れた時が、丁度いい食べ頃です。
茶色くなって、腐れた皮の中には、固いクルミの衣があって、それを、かなづちや
大きな石でたたき、割ると中からしぶ皮に包まれた、クルミの実が出てきます。
落ちているクルミは、表面の茶色い皮をとってタワシで洗い、カラカラに乾くまで
干しておきます。
洗った後のクルミは、
(梅干しの種を大きくしたみたいな形だなぁ。)
と、ちいチャンは思います。
乾いたクルミは、庭の石の上で、かなづちでカンカン!と、たたきます。
クルミは、案外固くて、1度たたいただけでは割れません。
きれいに、2つに割れると、大きな実が取り出せます。
バラバラに砕けて割れると、中の実もバラバラになってしまいます。
ちいチャンは、木の下のクルミを、両手に持てるだけ拾って帰ります。
クルミを洗って干し終わったら、ちいチャンの手は、指の先から爪の中、手のひら全
体まで、茶色くなっていました。
これは、お風呂に入ったり、顔を洗ったりしている内に、自然と取れていきました。
近所の大きいお兄さんは、クルミふたつを片手に持って、手の中でこすり合わせ、キ
ュルキュルと音をさせています。
ちいチャンは、つまようじで、ほじりほじりクルミを食べます。

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