ちいチャン物語

きまぐれブログ。
絵のない絵本のような、小さい物語です。

ちいチャン物語(49)『不思議な出来事』

2024年01月24日 20時39分28秒 | 日記
ちいチャンの町で、不思議な出来事が起こりました。
子供達が遊んでいると、突然、足に切り傷が出来るというものです。
日にちをずらして何人かが怪我をしたので、町ではちょっとした話題になり
ました。
大人たちの言う事には、“カマイタチ”というものの仕業の様でした。
ちいチャンは、“カマイタチ”のカマを抜かして、
(イタチ?)
と、思いました。
(イタチが子供の足を切ったの?)
どうしてかなぁ、どうしてかなぁ、と思っていると、大きいお兄さんが、こん
な話をしてくれました。
「空気中に真空の場所が出来て、それが足に触れると皮膚が切れるんだよ。」
と。
その現象を“カマイタチ”というのだそうです。
切れた瞬間は痛くはないらしいのですが、切られた子供の足の白い包帯は痛そ
うでした。
ちいチャンは家に帰る途中、枯葉が風でクルクルクルクルと渦を巻いているの
を見つけました。
(もしかしたら、この渦の真ん中が真空なのかもしれない。)
と思って、クルクル渦巻く枯葉を遠巻きにして家に帰りました。
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