弁護士任官どどいつ集

弁護士から裁判官になった竹内浩史のどどいつ集

愛読している 伊勢新聞に 欠けているのは「大局観」

2024年04月18日 18時28分09秒 | 三重
今日の伊勢新聞コラム「大観小観」から。
https://www.isenp.co.jp/2024/04/18/109029/

私が最も味方をしてもらいたい伊勢新聞の反応が最も悪いのは想定外だった。
一昨日の名古屋司法記者クラブでの記者会見に先立ち、その前夜に伊勢新聞社に電話して、個別に取材要請をした。
私としては、名古屋司法記者クラブに加盟していない地元新聞に「仁義を切った」つもりなのだが、電話の相手の記者は「上司と相談して後日改めてご連絡します」と言ったきりで終わっている。

コラムに対して反論権を行使する。
私は「地域手当」問題には20年前の新設時から問題意識を持ち続けている。最近になって初めて気が付くほどの間抜けではない。泣く子も黙る(?)市民オンブズマン出身だ(写真は任官時の毎日新聞「ひと」欄)。
私自身が多額の不利益を受け、最高裁から知らされないままに人事院の見直しの検討が進められていることを知るに至り、もはや黙っていられなくなっただけだ。
むしろ、地元紙がこの大問題を知らなかったとしたら、取材能力と見識が疑われる。
救いは最後の方で、津が6%とされていることに怒りを示している点。今からでも遅くないから、取材を進めてほしいと思う。

ついでに三重テレビの取材も心待ちにしている。
テレビ局のホームページを見ても、どうやって連絡を取っていいか分からないので困っている。

所長はどうして 一年キリか? 「地域手当」を 下げぬため?

2024年02月27日 08時25分18秒 | 三重
(写真)本日付け定年退官の足立哲横浜地裁所長の後任者の経歴

東京高裁民事部総括には候補者があまりにも多数いたので、私の予想は外れてしまったが、エリート官僚裁判官はこうして出世していくのだという典型例。

それとは別に、地方の地家裁の所長の在任期間は概して1年程度である。最近気がついたが、そうすれば、地域手当の率が低い都市であっても、1年間は前任地の率が保障されるので、減俸されずに済む。

分かりやすい例として、今回の玉突き人事で、大竹昭彦東京高裁部総括の後任に栄転した筒井健夫名古屋高裁部総括(前々津地家裁所長)の後任に栄転した中村さとみ前津地家裁所長は、千葉から来て1年で名古屋に行くので、このようになる。
(地域手当率)
千葉 3級地 15%
津  6級地  6%
名古屋3級地 15%
したがって、津の1年間も15%を保障されていた。

それに引き換え、私の場合は、地域手当の保障の率は1年目100%、2年目80%、3年目以降0%となるため、名古屋から津に来たものとして15%→12%→6%→6%となっている。
憲法が保障する裁判官の減俸禁止、あるいは法の下の平等に違反しないのか、甚だ疑問である。

法廷映さず ニュースにすれば「プレハブですか?」と驚かれ

2024年02月24日 00時24分39秒 | 三重
https://www3.nhk.or.jp/lnews/tsu/20240222/3070012326.html

私は司法記者クラブから法廷撮影の申出があれば断ったことは無いのだが、申出自体が無かったケースもある。
あいにく津地裁は新築工事中で、正面出入口は仮設建物になっている。
これが津地裁の庁舎かと全国の人々に思われると、とても恥ずかしい。
できれば法廷を撮影してほしかったが、多くの裁判官は動画なのに微動だにせず、静止画と変わりない映像になってしまう。名物の「旗出し」という見せ場がある外に比べて面白くないのかも知れない。仮設庁舎を出ると、すぐに敷地外だし。

「遅れた正義は 正義ではない」「2年以内」が 10年も

2024年02月21日 08時41分52秒 | 三重
韓国「東亜日報」社説より
https://www.donga.com/jp/article/all/20230901/4396693/1
裁判遅延の原因を「ワーク・ライフ・バランス」や「高官廃止」をはじめとする「司法民主化」に求めるのは疑問。
しかし、日本でも平成15年の「裁判迅速法」で一審2年以内が努力目標にされているにも関わらず、これを超える事件も少なくなく、平均審理期間はやや伸びがちになっている。

津地裁でも、明日、平成26年8月1日の提訴以来9年半超を経た著名行政訴訟の判決を言い渡す。
驚くべきは、これよりも提訴が3日だけ早かった住民訴訟の判決が来週以降に予定されていたこと。したがって、近年の最長係属期間記録は、むしろこちらの事件ということになる。
いずれの裁判についても私は4代目の裁判長なので、一人で責任を負うわけではないが、当事者のためにもっと早く結審・判決をできなかったのか、歴代裁判官も弁護団も反省をすべきだろう。

所長祝辞を 要約すれば「共に頑張りましょう!」弁護士会

2024年02月10日 15時06分17秒 | 三重
昨晩は、4年ぶりに開催されたという、次年度の三重弁護士会の会長をはじめとする理事者の披露パーティーに参加。
https://www.isenp.co.jp/2024/02/10/105904/
所長の祝辞を代読し、長谷部拓哉次年度会長にお渡しした。

「大丈夫ですか?」と 問われたけれど これ以上の不利益 あり得ない

2024年02月03日 09時34分50秒 | 三重
三重弁護士会綱紀委員長から、色々やって大丈夫かと心配された。裁判官弾劾裁判所での弁護側証人出廷のことだろうか。
しかし、私にはこれ以上差別的人事を加える余地が事実上存在しない。

ちなみに、私と同じ司法修習39期の現職裁判官は22名。
誕生日が早い順に並べると、以下のようになる。
土田昭彦 東京高裁部総括
菊池則明 新潟家裁所長
松井千鶴子 松江地家裁所長
成川洋司 札幌高裁部総括
永井尚子 岡山地家裁所長
中山孝雄 広島高裁長官
斉木利夫 仙台高裁秋田支部長
太田晃詳 千葉家裁所長
本多知成 知財高裁所長
石川恭司 大阪高裁部総括
矢尾和子 司法研修所長
片山昭人 福岡地裁所長
久保田浩史 福岡高裁部総括
牧 賢二 大阪高裁部総括
平木正洋 大阪高裁長官
本多久美子 大阪高裁部総括
高山光明 広島家裁所長
徳岡由美子 大阪高裁部総括
坪井祐子 大阪高裁部総括
竹内浩史 津地裁部総括
増田 稔 東京高裁部総括
大野和明 さいたま地家裁越谷支部長
私と大野裁判官を除く全員が、地家裁所長又は高裁部総括に就いている上に、高裁長官も2名輩出している。
大野裁判官は、札幌高裁部総括に転出した成川裁判官の後任支部長なので、同様のコースが予想される。
したがって、現時点で既に、同期の中で、地家裁所長はもとより高裁部総括への異動が想定されていないのは私だけだ。

三重県に一人しかいない津地裁本庁民事部総括は立派な仕事であって、光栄である。所長より遥かにやりがいがあるし、満足に務まる人はなかなかいないだろう。
しかし、10年前の大分地裁部総括就任時に3号俸に昇給したままで、さらに地域手当が18%の大阪から名古屋を経て6%の津に3年間以上置かれて、2号俸に昇給すらしないのはどうなのか。裁判官は減俸されないと憲法で保障されているのに、実質的に1割以上の減俸が続いている計算になる。
これに対して、所長や高裁部総括は当然に1号俸になると言われる。
私もさることながら、この待遇は、三重県民に対しても失礼なのでないかと思う。

三重県民の 人権水準「私が守る」の心意気

2024年01月18日 21時01分35秒 | 三重
先日、三重弁護士会長から、もう暫く津に留任してほしいと言われて、嬉しかった。
私の調べたところ、津と同様に民事部総括(民事裁判長)が本庁に一人しかいない裁判所は以下のとおり。
福島・山形・秋田・青森・甲府・長野・福井・富山・奈良・大津・和歌山・鳥取・松江・徳島・高知・佐賀・長崎
これに、民事部・刑事部のほかに変則的な民・刑兼務部がある山口を加えても、全都道府県の4割程度だ。
県庁所在地とはいえ中規模の地方都市。
いずれも政令指定都市ではないばかりか、津・徳島・佐賀・山口は中核市ですらない。
そのため、地域手当の割合(写真)では冷遇されている。
しかし、その県の人権と民事裁判の水準を作るという任務だと思えば、大いにやりがいがある。
ただし、民事全分野にわたる多数の会議に参加を求められるため開廷日のカレンダー通りに開廷させてもらえないのが、共通する悩みだろう。
皆さん、共に頑張りましょう。

さすが地元紙「伊勢新聞」は 記事で「津地裁 裁判長」

2023年11月27日 18時11分15秒 | 三重
私の知る限り、紙面で報道してくれたのは、証言翌日の伊勢新聞だけだった。
あとは、産経新聞のネットニュースと、時事通信のネット配信。

そして、弁護士ドットコムニュース。
「法曹志望者の裁判官離れ、
 合格者増なのになぜ?
 現役判事が理由告白」
https://www.bengo4.com/c_18/n_16815/

「山田奉行」から「江戸町奉行」抜擢せよとは 言わないが

2023年11月02日 18時25分42秒 | 三重
大岡越前は、紀州藩主から将軍になった徳川吉宗に抜擢されて、江戸町奉行になった。
それまでは伊勢神宮周辺地域を管轄する「山田奉行」だった。
山田奉行所の跡には伊勢市が建物を復元し、記念館にしている。
https://ise-kanko.jp/purpose/yamada/

「消費者」「こども家庭」の 次は 作ろう「犯罪 被害者庁」

2023年10月21日 16時12分01秒 | 三重
昨日の中部弁護士会連合会シンポジウムから。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/tsu/20231020/3070011547.html

スウェーデンには「犯罪被害者庁」があるという。
日本でも検討すべき課題だろう。

「伊勢まつり」まで ディズニー出張 着ぐるみ雨具に 中の人

2023年10月09日 10時36分40秒 | 三重
昨日は雨の中、伊勢まつりは盛り上がったようだ。
考えてみると、着ぐるみは傘もカッパも不要だから、こういう時は便利だ。
https://www.isenp.co.jp/2023/10/09/99978/

それじゃダメじゃん 津まつりの歌「津ぅぅぅは今日も雨」「明日も雨」

2023年10月07日 11時35分49秒 | 三重
津まつり前夜祭のステージで「津の女」という歌を初めて聞いた。
気に入ってさっそくレコチョクで購入した。
https://recochoku.jp/song/S1005813359/
今日はまだいいが、明日は歌詞のとおり雨の予報で「安濃津丸」一日船長として須田亜香里も登場する大パレードが心配だ。
(写真)
歌うは飛鳥とも美。
右手は「つ」の型。

「ブラック企業」は 冤罪だった! 三井「越後屋」呉服店

2023年07月11日 00時03分48秒 | 三重
今夜のNHK「偉人の年収 How much?」商人 三井高利 より。
https://www.nhk.jp/p/ts/9R81KLVMWP/episode/te/R6JJLXJ76M/
時代劇でお代官様と悪事を企むのは「越後屋」となぜか相場が決まっているのだが、史実の越後屋(現在の三越)は、松阪出身の大変立派な商人だったという。

事故も「多度」あり「上げ馬神事」大謝・改善 骨を折る

2023年06月20日 18時56分07秒 | 三重
https://www3.nhk.or.jp/tokai-news/20230619/3000029989.html

馬一頭が骨折により殺処分され、さすがに今回ばかりは馬耳東風とはいかなかったようだ。
(写真)亀山駅前のヤマトタケル夫妻像。
ヤマトタケルも、東征の帰途、この付近で三重骨折して命を落としている。
三重県の名の由来とされる。

世界に冠たる 甲賀と伊賀は しっかり「忍活」してほしい

2023年06月19日 18時59分23秒 | 三重
「甲賀流忍者検定」に続いて行われた「甲賀流忍者調査団(ニンジャファインダーズ)」磯田道史団長らの特別対談から。

https://www.youtube.com/watch?v=Hf5sVNb8eF4