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弁護士から裁判官になった竹内浩史のどどいつ集

もうあなたとは 話をしない 読売「罷免」に 補足意見

2024年04月06日 10時05分03秒 | 裁判
待ちに待った毎日と読売の社説が、遅ればせながら、今日の紙面に掲載された。
朝日が犬事件投稿の問題の記事を書いたのが、一連の処分のきっかけだったが、罷免には反対意見を述べた。
他方で、毎日は刑事事件投稿で岡口非難の先鞭を付けた新聞だから、おそらく反対はできないだろうと予測できた。
したがって、キャスティングボートを握り、これまで弾劾裁判に沈黙を守ってきた読売に期待していた。
一か月近く前には、裁判所に電話で取材要請があり、弾劾裁判公判で弁護側証人に立った責任上、取材に応じて反対意見を述べた。判決前に両論併記の記事にしたいという話だった。
私が馬鹿だった。
私の意見は判決前後を通じて一顧だにされなかった。
判決も私の証言には一切触れなかったが、弁護側の最終弁論でも一言も引用しなかったのだから、この点は責められないだろう。

今日の読売社説
「裁判官を罷免 重責担っている自覚を欠いた」
https://www.yomiuri.co.jp/editorial/20240405-OYT1T50184/
何と、罷免判決すら最高裁分限決定の認定判断を否定した犬事件投稿までも責めている。同決定における補足意見を彷彿させる。そもそも「事件をちゃかすような内容をSNSに投稿した」などとは、罷免判決も認定していない。それに「自分が担当していない裁判に関する書き込みを繰り返した」こと全般が問題というのであれば、私のこのブログさえ該当しかねない。
今後は、罷免判決に賛成した新聞各社の取材要請は、最高裁事務総局の指示ではなく、裁判官の情報発信に過度の「慎重さ」を要求する各社の社説を理由にして、一切お断りすることにしたい。