A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

灰野敬二(不失者) 生誕記念公演@高円寺ShowBoat 2017.5.3 (wed)

2017年05月06日 01時29分40秒 | 灰野敬二さんのこと


灰野敬二 生誕記念公演
開場17:00 開演17:30
前売 ¥4,320 / 当日 ¥4,860
出演:灰野敬二(g, vo, electronics, rhythm machine, experimental mixture etc.)
シークレットあり

灰野敬二65歳の誕生日記念ライヴ。今更ながら気付いたのだが、通常「生誕ライヴ」とはグループメンバーやゲストが多数参加してコラボやセッションを繰り広げ、最後はステージ上で誕生ケーキでお祝いする形式が主流である。アイドルの生誕イベントでは本人に秘密でメンバーやファンが用意する「サプライズ」企画(例えば一斉にサイリウムを点灯する)がお約束。しかし灰野の場合はライヴをするのは灰野本人一人きりで、しかも3〜4時間演奏して拍手で終わり。客席からは「おめでとう」の声もない。撤収後にスタッフや関係者とのささやかな誕生パーティがあるとはいえ、世間一般の生誕ライヴとしては極めて異例である。灰野はこんな誕生日を20年以上も続けてきた。そして今年は「シークレットあり」という文字が。ファンからの「サプライズ」ではなく、誕生日を迎える本人から秘密のプレゼントがあるとはこれまた異例である。



爽やかな初夏を思わせる快晴の日。暑過ぎもせず穏やかな憲法記念日に高円寺の地下倶楽部に秘密を求める観客が集まった。物販にはフランスで発行された灰野本も限定販売され、直ぐに売り切れた。筆者は10数年通っているが、毎年新しいファンが増えているような気がする。少なくとも観客の平均年齢は20年前と殆ど変わっていないに違いない。つまりファンが年々入れ替わっている訳だろう。活動歴40年を超えるベテランアーティストとしてはこれまた異例なことではないか?アーティストの年齢と共にファンの平均年齢も上がって行くのが普通だから。

ライヴはヴォーカル・ソロでスタート。神についての詩を歌う声をループで重ねて行く。幾重にも交わった声がいつしかDJセットのグレゴリオ聖歌に代わっていた。3台のCDJから様々な音楽や音響が立ち現れては消えて逝く。同時にエレクトロニクスやドラムマシーンも加わり、分裂症の夢の中のBGMのように思えてくる。始まって一時間しか経っていないのに意識が朦朧としてきた。ヒップホップやラップ、クラフトワークまで交えた音のレイヤーは、文字通りExperimental Mixtureである。CDのピアノに乗せてフルートを吹いたパートは、完全に生ピアノとのデュオ演奏と錯覚/幻聴させる美しさ。



ダラブッカを叩き始めたところで二人のミュージシャンがステージに登場。不失者のベーシスト森重靖宗とドラマーRyosuke Kiyasuであった。二人が加わってからも灰野はDJとエレクトロニクスを演奏、ドラムマシーンでタイトなビートを鳴らしたりするが、二人は不失者のリズムを保ち、分断する打撃音を積み上げて行く。Experimental Mixtureとバンド(不失者)のコラボレーションという初の試みこそが本公演の「シークレット」であることが明らかになった。複雑というよりも孤立した複数のリズム(律動)が同時多発しながらも、全体でひとつの生き物となり、ケルベロス、キマイラ、阿修羅、スフィンクス、八岐大蛇、セイレーン、ヴィシュヌへと音の姿が変化(へんげ)していくのを感じた。意識が朦朧(あっち)と覚醒(こっち)の隙間に忍び込む感覚は、今までになく新鮮だった。始まってから3時間経ったところで休憩。



休憩中にエレクトロニクスやDJセットが片付けられ、灰野がギター&ヴォーカルのバンド形態の不失者がスタート。前半の冷徹なエクスペリメンタリストの顔からロッカーの顔に変わったトリオが産み出す容赦ないハードロックが観客の耳をやさしく蹂躙する。それに応じて客席の熱が上がり、轟音を甘受する歓びが会場を満たした。そこには生誕を祝う気持ちだけではなく、この瞬間この場に居る奇跡への感謝の気持ちもあった、というより大半かもしれない。ステージ上の3人もまた同じ気持ちを味わっているに違いない。「生(LIFE)」への感謝、それこそライヴでしか共有できない音楽のシークレットであり最大のサプライズなのだから。

今年もまた
誕生日が来る
サプライズ

<灰野敬二ライヴ・スケジュール>
5月6日(土)東京・新宿NINE SPICES 
JAM FES 2017 
一般:¥2,000 + [D別]
高校生以下:¥0 + [D別]
※リストバンド着用で8日間・全会場往来自由の公演になります。
※18歳未満のお客様は22時以降の入場が出来ません。
出演:
THE HARDY ROCKS  
【灰野敬二(Vo)/川口雅巳(Gt)/山崎怠雅(Gt)/なるけしんご(Ba)/片野利彦(Dr)】
20:00〜出演予定



5月13日(土) 新宿JAM
Nightclub of Particulates
開場 19:00 開演 19:30
料金 前売3500円 当日4000円(共に1ドリンク600円別)
渚ようこ(演奏:花園臨界実験所 (ギター・ベンジャミン・オイカワ、ベース・的場慎太郎、オルガン、ピアノ・たけやん(鍵盤屋)、ドラム・長谷革ナオヤ)
躍り子・デリシャスウィートス
灰野敬二( 本イベントの為に「哀秘謡」を再結成。メンバー未定)
DJ:DJ2741




5月21日(日) 中華人民共和国 深セン B10 Live, North District of OCT-LOFT
第四届明天音乐节 4th TOMORROW FESTIVAL

8:00pm 11:00pm
预售 Presale ¥100;现场 At Door ¥120

不失者 Fushitsusha: 
灰野敬二 Keiji Haino - 人声 Vocals / 吉他 Guitar
森重靖宗 Yasumune Morishige - 贝斯 Bass
喜安亮介 Ryosuke Kiyasu - 鼓 Drums




6月9日(金) 東京・大岡山Goodstock Tokyo
灰野敬二 × SOON KIM
18:00開場 19:00開演 
前売4,000円/ 当日4,500円
出演:
灰野敬二(g, etc.)
SOON KIM(as)




6月12日(月)東京・六本木 Super Deluxe
『WAIT UNTIL DARK』
open 19:30/start 20:00
前売り 3000円/当日 3500円(ドリンク別)
LIVE:
灰野敬二
Giovanni Di Domenico
石橋英子
Joe Talia




6月25日(日)東京・六本木 Super Deluxe
Tokyo Flashback P.S.F. 発売記念
~Psychedelic Speed Freaks~
「生悦住英夫氏追悼ライブ」

open 15:30 / start 16:00 3.000 Yen adv / 3.500 Yen door (ドリンク別)
*入場料はP.S.F. Records 創始者、生悦住氏のご遺族へのお見舞金となります
予約受付
公式HP
出演:
灰野敬二+今井和雄
マヘルシャラルハシュバズ
Ché-SHIZU
馬頭將器+ 荻野和夫 (The Silence, ex:Ghost)
三浦真樹+横山玲
成田宗弘 (High Rise)
川島誠
à qui avec Gabriel
ヒグチケイコwith ルイス稲毛
長谷川静男
.es
冷泉
平野剛




7月3日(月)東京 新代田 Fever
SUMAC Japan Tour 2017
open 18:30 / start 19:00
前売 \4,500 / 当日 未定 (ドリンク代別)
問い合わせ: Fever 03-6304-7899
LIVE:
SUMAC
SUMAC with 灰野敬二
ENDON

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