A Challenge To Fate

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【2017年:パンクロック40周年記念盤】セックス・ピストルズ『勝手にしやがれ』/ザ・クラッシュ『白い暴動』

2017年01月02日 11時43分14秒 | ロッケンロール万歳!


セックス・ピストルズがデビューした1976年を起点に、昨年は「パンクロック40周年」として様々なイベントやリリースがあったが、個人的な実感としては1977年がパンク体験の年であり、2017年の今年こそ「40thアニヴァーサリー」だと感じる。実際に日本や世界各国で「パンクロック」が広く認知されたのは有力バンドのアルバム・リリースが集中した1977年だったのではないだろうか。1977年3月に父親の転勤で石川県金沢市から東京都練馬区へ引っ越した14歳の筆者は、すでに洋楽ポップス/ロックに目覚め、ジョン・デンバー、ビーチ・ボーイズを手始めにキッスやエアロスミスを愛好し、ジェネシスなどプログレやジョニー・ウィンターなどブルースロックに興味が広がっていた。ラジオでセックス・ピストルズやクラッシュなどパンクロックが流れることはあったが、聴いて直ぐに興味を持ったわけではない。しかし音楽雑誌に載ったパンクバンドの写真のかっこよさ(ヤバさ)に痺れてしまったのである。



手元に1977年12月30日放送のNHK-FM「渋谷陽一のヤングジョッキー」年末特番のエアチェック・カセットがある。AIWAのラジカセで録音したもので、当然ながらナレーション部分はカットして曲だけを録音した。この番組が日本でパンク/ニューウェイヴをまとめて特集した初めてのラジオ番組だったかもしれない。しかしながら1978年早々にジョニー・ロットンがセックス・ピストルズから脱退(実質的に解散表明)したことで、パンクは死んだという印象を与えた。つまり初期パンクバンドが多数デビュー・アルバムを発表した1977年がパンクムーヴメントの絶頂期だったと言えるだろう。

1977/12/31 特集:ロック・ニュー・ウェイブ 大貫憲章、岡田英昭
1 Sex Pistols Holidays In The Sun
2 Patti Smith Ask The Angels
3 The Who My Genaration
4 Stooges No Fun
5 Patti Smith My Genaration
6 Televison Venus
7 Detectors Search & Destroy
8 Damned New Rose
9 Clash White Riot
10 Richard Hell Blank Generation
11 Wayne County Max's Kansas City 1976
12 The Jam Here Comes The Weekend
13 Generation X Your Generation
14 X-Ray Specks Oh Bondage Up Yours
15 Strunglers Something Better Change
16 Blondy In The Flech
17 Cherry Vanila The Punk
18 Ramones Thinner Is A Punk Rocker
19 Dead Boys Down In Flame
20 Boomtown Rats Lookin' After No.1
21 Advererts Bored Teen Ager

●セックス・ピストルズ『勝手にしやがれ』
Sex Pistols "Never Mind The Bollocks Here's The Sex Pistols"

¥1950/1977.12.11/吉祥寺Record Plant


吉祥寺には輸入レコード店が数軒あったが、南口のビルの1,2階のレコードプラントは1階国内盤、2階輸入盤の最大規模だった。ピストルズを含め国内盤ではなく輸入盤を購入したのは、値段が安かったのが大きな理由だが、外国への憧れと舶来品の優越感があったのだと思う。セックス・ピストルズのデビュー・アルバムは輸入盤が入荷するのを何度も店に通って確認して購入した。日本盤(とイギリス盤)と違ってピンクのジャケットだったのが何だか嬉しかった。気がついたら既にロック歴40年を越えてしまったが、個人的にこのアルバムに勝る衝撃作は思いつかない。シンプルかつポップなロックンロールの美学をここまで過激に表現できたのは、バンド/マネージャー/プロデューサー/デザイナー/レコード会社/プレス/メディア/リスナーの欲求が最高潮に達した成果と言っていいだろう。社会現象となった作品だが、それとは関係なく人生が変わるほどの影響を受けたアルバムである。

Sex Pistols - Live In Stockholm, Sweden July 28th, 1977


●ザ・クラッシュ『白い暴動』
The Clash "The Clash"

¥2500/1977.12.25/購買店不明


父親からの誕生プレゼント。クリスマスが誕生日なのでサンタクロースのように枕元に置いておく習慣があった。もちろんサンタが実在しないことは知っていた。前年のプレゼントは「ロックのレコード」とだけリクエストしたらベイ・シティ・ローラーズでがっかりしたので、この年は欲しいレコードのリストを渡しておいた。受験生だったので父が奮発したのかジョニー・ウィンター『狂乱のライヴ』とクラッシュのデビュー・アルバムの2枚をもらった。その日は模擬試験だったが家へ帰って聴く楽しみだけを考えていた。母親がクラッシュを聴いて「思ったよりも聴き易いわね」と言った。帯の文句を読んでどんな過激な音楽かと思ったのだろう。実際最初に聴いた時は、ピストルズに比べてスカスカの音で普通のロックンロールやレゲエもあって肩すかしの気がしたが、ジョー・ストラマーの怒りに満ちた歌声にパンク魂を感じた。当時の日記に「ピストルズはドロドロの赤い血を吐くが、クラッシュは白い毒の粉をまき散らす」と書いてある。

The Clash - Live in Munich (1977)


40年
共に過ごした
レコード盤



これらのレコードも40周年




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