小田原城大手門跡で「除夜の鐘」
突く催し 先着108組 300
年超にわたり時告げ
12/30(金) カナロコ
過去の「除夜の鐘」突きの様子
(小田原市提供)
江戸時代から城下町に時を知らせて
きた小田原城大手門跡の「鐘楼」
(神奈川県小田原市本町)で「除夜
の鐘」を突く催しが31日夜に行わ
れる。
石垣の上に堂を建てられた鐘楼は
「時の鐘」とも呼ばれる。300年
以上にわたり小田原の町に時を告げ
てきたとされ、現在も朝夕6時に鐘
を突く。鐘楼が建てられた時期は不
明だが、少なくとも1686(貞享
3)年の記録には存在するという。
当時は浜手口御門にあったが、大正
時代に現在の小田原地裁前の場所に
移設。太平洋戦争で鐘を軍に供出し
鐘突きの伝統も途絶えたが、戦後復
活した。
大みそかの鐘突きは長らく続く年越
しの風物詩。煩悩と同じ数の108
回、市民の手で鐘を突いて煩悩を打
ち払い、新年を迎える。
午後11時45分から先着108組
が1回ずつ鐘を鳴らすことができ、
参加したグループには開運根付を
プレゼントする。同市担当者は「鐘を
突いて新しい年を明るい気持ちで迎え
てほしい」と呼びかけている。
「来年も健康に」縁起物求める人
でにぎわう 秦野で年末恒例の
「だるま市」
12/30(金) カナロコ
数多くのだるまが並んだ
「だるま市」=秦野市本町
年末恒例の「だるま市」が30日、
秦野市本町で開かれ、縁起物のだる
まや正月飾りなどを求める人でにぎ
わいを見せた。
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威勢の良い掛け声が会場に
響いた年末恒例の「だるま市」
大小さまざまな相州だるまがずらり
と一堂に会し、今年は約10店舗が
軒を連ねた。通りには売れる度に家
内安全や商売繁盛などの願いを込め、
火打ち石を鳴らす音と「ヨヨヨイ、
ヨヨヨイ、ヨヨヨイヨイ」という
かけ声が響き渡った。
創業150年の老舗だるま店「荒井
だるま屋」(平塚市)も出店。4代
目店主の荒井星冠さん(67)は
「コロナ禍で不安になることもある
が、常連さんもいて、みなさんの幸
せの後押しができていればうれしい」
と話していた。
同店で20年以上購入しているとい
う秦野市の近藤寿雄さん(76)は
「だるまのおかげで2度の手術も乗
り越えられた。今の世の中は嫌なこ
とばかりだけれども、来年も健康に
過ごせたら」とほほ笑んだ。
川崎大師の地元商店街 アメ切る
心地よい音色響く 年の瀬のにぎわい
12/30(金) カナロコ
包丁でアメを切る音が響く
「松屋総本店」
=川崎市川崎区
神奈川県内でも有数の初詣客が足を
運ぶ川崎大師平間寺(川崎市川崎区)
の商店街では年の瀬ににぎわいを見
せている。新型コロナウイルス感染
症の再拡大を受け、参拝者には「来
年こそは収束を」と、コロナ禍前の
日常を願う声も聞かれた。
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包丁でアメを切る音色に引かれ、
足を止める参拝者ら
包丁でアメを切る心地よい音色が
響くのは、「とんとこ飴きり」で知
られる「松屋総本店」。同店の田中
啓太さん(38)は三が日に向け、
準備の最後の仕上げにいそしんで
いた。大みそかから元旦にもアメを
切る実演も行うという。「コロナ禍
だった去年、一昨年よりも商品数は
1・5倍ほど用意している。コロナ
禍で来づらいかも知れないが、ここ
でしか聞けない生の音色も聞いてほ
しい」と田中さんは意気込む。
冬の鎌倉・由比ケ浜でマジックアワー
沈む夕日が空をピンク色に染め
12/30(金) カナロコ
マジックアワー
@鎌倉・由比ケ浜
沈みゆく夕日が空をピンク色に染め、
淡い紫色の雲が海に映り込む。静か
に打ち寄せる波の音が、冷たい風に
乗って運ばれてくる。
【写真が多数】
鎌倉・由比ケ浜でマジックアワー
冬の鎌倉・由比ケ浜。波乗りを終え
た人、愛犬と散歩する人、浜辺に座
って語り合う二人…。それぞれの今
が、何げない日常の風景を織りなし
ている。
平和のありようが問われ、日常の大切
さが身に染みた一年だった。多様な価
値観が広がり、持続可能な未来へのヒ
ントもあった。鏡のような水面に写る
影に、明日の姿を重ねてみたい。
新しい年は、どんな光が差し込むのだ
ろう。元日は湘南エリアの海岸をはじ
め、県内各地で美しい初日の出が眺め
られそうだ。
神奈川・南足柄で順天堂大が認知症判別
の実証実験 早期発見へ唾液に着目
12/30(金) カナロコ
市民から唾液の提供を受け、認知症
判別マーカーの実証実験に臨む順天
堂大学の赤澤智宏教授(右)=南足
柄市保健医療福祉センター
高齢になるほど発症リスクが高まる
認知症について、順天堂大学による
判別マーカーの実証実験が今月、
神奈川県南足柄市内で行われた。
大学側は、早期発見の鍵となる唾液
に着目。70歳以上の市民から協力
を得て唾液を収集し、認知機能の推
移と照らしてデータを分析する。現
段階で治療薬がない認知症対策とし
て、進行速度を遅らせるなどの有効
な手だてが見つかるのか注目される。
日本の認知症の有病率は2012年
時点で65歳以上の7人に1人だっ
たが、25年には5人に1人、60
年には3人に1人へと増加が見込ま
れている。同大では収集した唾液か
ら口内の細菌バランスの解析に取り
組んでおり、認知症の傾向などの診
断に役立てることを目指している。
医師でもある赤澤智宏教授は「すで
に大学で400人以上から協力を得
ている。何かしら菌やその数が影響し、
認知症に関連して変化しているのは間
違いない」と強調する。
これまで大学で協力を得ていたのは
認知症の心配がある患者のデータだ
が、今回協力してもらったのは健康
づくりのボランティアなどに関わる
市民84人で、市の認知機能テスト
でも問題がなかった人たち。実証実
験に合わせて、改めて認知機能テス
トも実施した。
正月準備で活気、外国人観光客も
一方で生活困窮者ら支援
12/30(金) 共同通信
年の瀬を迎え、多くの人でにぎわう
東京・上野のアメ横商店街。千葉県
浦安市の男性は正月用にイクラや
ウニなどを購入。「アメ横はにぎ
やかな方がいいですね」と笑顔を
見せた=30日午後
新型コロナウイルス下で3度目の年越
しを目前にした30日、東京都内の商店
街は正月準備の買い物客らでにぎわい、
観光地には外国人の姿も目立った。感
染者が多い状態だが、行動制限のない
年末年始。各地で活気が戻る一方、食
料を配布する支援活動には生活困窮者
らが集まった。
「マグロ千円」「安いよ」。東京・
上野のアメ横商店街は正月用の食材
を買い求める人でごった返した。
浅草の仲見世通りには外国人観光客
も。米国から来たケビン・トーレス
さん(26)は「初めて日本に来られ
て幸せ」と笑顔を見せた。
一方で、JR赤羽駅近くの公園では、
困窮者支援団体が食料配布や生活相
談会を実施した。
なにわの台所・黒門市場 買い物客で
にぎわう年の瀬 外国人の姿も
12/30(金) 毎日新聞
正月準備の買い物客でにぎわう
黒門市場=大阪市中央区で2022年
12月30日午後2時42分、
年の瀬の30日、なにわの台所とし
て知られる黒門市場(大阪市中央区)
は、正月の縁起物や食品を買い求め
る多くの客でにぎわった。新型コロ
ナウイルスの感染拡大で遠のいてい
た外国人観光客の姿もみられ、活気
にあふれていた。
全長約580メートルのアーケードに
は買い物客を呼び込む威勢の良いか
け声が飛び交った。総菜店「石橋食
品」ではおせち用の黒豆や栗きんと
んが売れ筋。店主の石橋順治さん
(72)は「新型コロナで一時は人通
りが少なくなったが、外国人の観光
客も戻ってきてよかった」と笑顔を
浮かべた。
買い物に訪れた大阪市北区の弁護士、
中沢未生子さん(48)はフグや餅を
購入。家族で味わうという。「来年
はコロナが落ち着いたら海外旅行に
も行きたい。そのためにも健康に過
ごせるようにしたい」と話した