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情熱・熱意・執念の経営(永守重信)

2008年07月18日 01時00分00秒 | 
<金曜は本の紹介>

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 この本は東証一部上場で2010年の売上高1兆円を目指している日本電産㈱創業者の永守重信さんの著書です。

 カンブリア宮殿というテレビ番組でこの日本電産㈱が取り上げられ、とても興味を持ったので、この本を読んでみました。

 まさしく情熱・熱意・執念の経営等について書かれていて、とても共感させられ、そして勉強になります。

また、それぞれ短い文章でまとめられていて、とても読みやすくなっています。

とてもオススメな本です。以下は特に興味深い内容の一部です。

・小学校時代、いくらテストで満点をとっても「通知表」には決していい成績をつけてくれなかった担任の先生、小中学校時代にほしいものを友達のように買い与えてくれなかった家庭の状況、顔をあわせるといつも火花を散らして議論した職業訓練大学校時代の恩師。こうした出来事や人々は、私の心の中に今も深く刻まれています。なぜなら、社会に出るまでに強い闘争心や自立心、そして良い意味での反骨精神を身につけることが出来たからです。今では人生最大の大恩人であり、感謝しても感謝しすぎることはないと思っています。

・私は中学2年のときに父親を亡くしました。家も裕福ではなかったので、中学卒業後は高校進学を断念して、家計を助けるために就職するつもりでいました。高校へ通うようになっても小遣いはほとんどもらえず、家の手伝いが中心の高校生活となりました。「これはたまらない」と始めたのが塾の経営です。ピーク時には大卒の初任給の2倍以上の収入がありました。経営者としての芽生えがそうした中で徐々に生まれてきました。

・独立資金を稼ごうと信用取引に手を出して大損し、「自分の資産を超える売買をしてはならない」ことを学びました。日本電産の現金・現物主義の経営方針はこのときの経験から生まれたものです。

・1973年7月、4名の若者が集まり、私の自宅にあった牛小屋を改装、そこを本社にして「非同族、非下請け、グローバル」という3つのスローガンを掲げて日本電産は夢の大海原に向って船出しました。苦い貴重な経験から、「情熱・熱意・執念」「知的ハードワーキング」「すぐやる、必ずやる、出来るまでやる」という、現在の日本電産の経営の原点である「三大精神」がつくり上げられたのです。

・実績や社歴などを重視する日本企業の壁は厚く、注文はほとんど取れませんでした。日本がダメならアメリカがあると、創業半年後に私は単身ニューヨークへ渡り、空港から何社かの企業に電話を入れ、面談を申し込みました。その中で、わが社のモータに関心を示してくれたのがスリーエム(3M)社で、持参したサンプルのモータを3割小型化できれば、契約してもよいということでした。半年後、注文どおりの試作品を持参すると絶賛され、これが最初の大量受注となりました。

・日本電産を創業してしばらくは、技術的には非常に難しく他社がやらない試作品づくりのような仕事が大半でした。そこで私は技術者を並ばせて、「これから一緒に、出来る、出来る、出来る、と百回言おう」と言い渡し、彼らが「出来そうな気持ちになってきました」と言うまで、2百回、3百回、5百回と繰り返したのです。こうしてわが社は新商品を次々に世の中に送り出していきました。ウソのような本当の話です。

・階段を一気に駆け上がろうとするときに、もし「踊り場」がなければ、足を踏み外した途端に下まで転落してしまいます。これと同じ理屈で、ベンチャー企業には、成長過程で、この踊り場に相当する期間を設定する必要があります。ガムシャラに前へ進むことだけが成長ではありません。ときには休むことも大切で、休みがあるから元気が出て、また階段を一気に駆け上がることができるのです。

・私は勉強でもスポーツでも、遊びやケンカでさえも人に負けるのが嫌で、とにかく「1番以外は、たとえ2番であってもビリと同じだ」と考えていたのです。小さくても、社長は1国1城の主です。鶏口となるも牛後となるなかれ-これが私と日本電産の、すべての考え方の基本の理念として根付いています。

・わが社では、1975年ごろから新入社員は1年間トイレ掃除をするという習慣ができあがりました。しかも、ブラシやモップなどの用具は一切使わず、すべてを素手でやることになっています。便器についた汚れを素手で洗い落とし、ピカピカに磨き上げる作業を1年間続けると、トイレを汚す者はいなくなります。これが身に付くと、放っておいても工場や事務所の整理整頓が行き届くようになってきます。これが「品質管理の基本」であり、徐々に見えるところだけではなく見えないところにも心配りができるようになれば本物です。

・私は会社の命運を左右しかねない大きな決裁は月曜に下すと決めています。それは、日曜に丸一日かけてあらゆる角度から何度も検討することができるからです。これに対して、通常の意思決定は1分以内を原則としています。これを可能にする秘訣は、基本方針、基本理念を自分自身で絶えず反芻、確認していることです。

・私の考え方をきいてもらう内容は毎回変化を持たせるようにはしていますが、基本的な内容は、「楽をして儲かることはない」「うまい話には必ず落とし穴がある」「理屈よりも行動することが大切」という3つの原理原則に集約されます。

・数年前、渡米する飛行機の中で世界中に名前を知られたピアニストと、偶然席が隣り合わせになりました。その人は食事が済むと、ピアノの鍵盤の模型のようなものを取り出して、それをたたき始めました。理由を尋ねると「1年365日練習が欠かせない。1日休むと自分にわかる。2日休むとパートナーにわかる。3日休むと観客にわかる」といった答えが返ってきました。プロの世界というのはすべて同様で、地道な練習を継続する以外に近道はないことを思い知らされました。

・わが社は創業期に、いい人材を採用したい一心で、「大声試験」「早飯試験」「マラソン試験」といった型破りな採用試験を実施して世間からひんしゅくを買ったものですが、現在、わが社の幹部社員となって大活躍しているのは、こうした試験で採用した人たちです。

・人の総合的な能力の差というのは、天才は例外としても、秀才を含めてせいぜい5倍、普通は2、3倍程度の違いしかありません。しかし、やる気、意欲、意識の差は百倍の開きがあると感じています。つまり、高い能力を持っていても、やる気や意識の低い人を採用するより、多少能力は劣っていたとしても、やる気や意識の高い人を採用する方が、はるかに戦力になります。

・女性社員を採用するときに、私が最も重視しているのが育ってきた環境です。といっても、経済的に豊かな家庭に育ったお嬢さんという意味ではありません。一口で説明すると、放任主義の家庭、つまり親が娘に対してしつけらしいしつけもせずに、何をしようが叱ったり、文句一つ言わずに甘やかされるだけ甘やかされた女性は、自分勝手な言動が目立ち、団体生活には適さないからです。

・「自己資本比率を高めよ」と盛んに言われます。まさに正論ですが、伸び盛りのベンチャー企業がこうした言葉にとらわれすぎると失敗することがあります。それよりも成長するほうが先決なのです。売上が売買ゲームで伸びているようなケースを想定すると、計算上の自己資本比率は対前年比でどんどんダウンしていくのが普通です。そこで、自己資本比率を高めるよりも、1株あたりの利益を上げることにウェートを置き、必要になれば、自社株を高く売ることで、一挙に自己資本比率を高めれば良いのです。

・当初は、不安が一杯で恐る恐る海外へ進出した企業も、現地での生産を開始し、やがて軌道に乗り始めてくると、すぐに日本と比べてはるかにメリットがあることに気づきます。格段に安い賃金水準だけではなく、男女の区別なく昼夜、そして休日労働が認められていたり、また税法上の優遇や特典、簡単で自由な部材の流通などが、そうしたメリットの代表です。

<目次>
まえがき
経営
採用
人事
教育
リーダー
営業
技術
財務
ベンチャー
M&A
国際化
日本経済
あとがき

面白かった本まとめ(2007年)
面白かった本まとめ(2006年)
面白かった本まとめ(~2006年)


<今日の独り言>
 4歳の息子が幼稚園の女の子に「大切な話がある」と言われ、「好き」と言われたようです^_^;)一応女の子には嫌われてはいないようで、それは良かったのですが、しかし凄いことですね・・・^_^;)

コメント
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