ゴールデンエース普及の歩み

【月刊 養豚界】昭和61年2月号~平成22年12月号掲載記事

「どうすれば、生産性の向上、コスト軽減が達成されるか」

2021-08-17 09:08:51 | 日記
牛肉輸入自由化が始まる四月となり、対岸の火事と見てはいられません。国産豚肉の消費拡大を図るため、生産者の皆さんも色々と考えております。昨年養豚経営安定推進会議が行った豚肉消費拡大対策についてのアンケ-ト調査の結果、一貫経営では「安全な食肉の供給」が最も多く、次いで「生産コストの引き下げ」その他の問題点として、流通業者への評価向上、小売り、加工部門への進出の順とあります。子取り専門経営も、これと同様の傾向を示したとあります。 本誌二月号で「無病・無臭・無駄のない経営とは」と題し、生産コスト引き下げと安全な食肉の供給について取って置きの記事を発表しました。活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スがこの鍵を握っているのです。知恵の輪ではありませんが、豚の生理、生態をじっくり見て考えれば、自ずと判ってくれるものがあるかと思います。飼料から見ても、計算され、ゆとりやすき間もない完全配合飼料を供給され、いじわるな見方をすれば、フォアグラを作るアヒルの様であります。私達人間ですらできない食生活を強いられているのです。動物は自然体のもの、配合飼料も自然の産物ですが、なかには人工的、科学的なものも含まれます。自然体の豚とあまりにも綿密な設計の飼料の取り合わせは、何か無理があると思います。折角の蛋白質飼料も、アンモニヤ態窒素のまま糞に出て、悪臭の素になったり、油脂類の多用によるカロリ-アップは、血液擬固不全の原因ともなります。抗生物質の多用、多量投与も血液不全を起こす原因となります。血液擬固不全については、富山県の石原獣医師が発表しております。 豚はその他にも環境のストレスに感受性が高く、豚舎内の面積と密度、温度差が10℃あると、発情再帰が遅れたり肺炎等の疾病にもなります。 「肺炎にかかった時抗生物質を安易に使い過ぎると、体に備わっている免疫の働きが落ち、逆に、性格の悪い肺炎になり、死亡することがある。」これは日本感染症学会で報告されたもので、抗生物質の多用は、肺炎で逆効果という見出しで出た記事の一部です。 厚生労働省は国内産の畜肉残留の抗菌剤、抗生物質の全国調査を一月から実施しておりますが、豚肉に限り、絶対に安全と確信しております。厚生労働省乳肉衛生課によると、抗生物質、抗菌剤を毎日微量でも取ると、耐性菌が体内に出現したり、腸内細菌叢が崩れ、健康に被害を及ぼす恐れがあると警告しております。生産性の向上、生産コストの引き下げの第一歩は、豚の存在を無視した飼養管理を見直し、さらに欠点を薬物依存でお茶を濁すと言った事が強く認識されなければ、国内産豚肉が減少し、輸入に頼るしかないと心配する声もあるとの事です。活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スは、以上の問題点を着実に改善してくれます。 二月号の記事を合わせて読んで戴き、自分の経営の穴をふさいで下さい。豚は、12~14個の乳頭を持っているのです。それだけ生み育てられることを示しているのです。

「養豚経営の自負と誇りを持つ」

2021-08-16 09:21:45 | 日記
平成二年の締めくくりの苦言を申し上げ、来る三年の経営改善に少しでも参考になるならばと願います。 成績不振の原因は様々ですが、おしなべて成績不振に無関心で、ただ漫然と豚を飼っている場合が多く、また人の意見に耳を貸さないケ-スもあり、柔軟な姿勢と「やる気」が必要といえます。 成績が上がらない主な原因は、①収入増を図ろうと無計画に母豚を増やした結果、労力不足や密飼いから事故・病気の増加。②能力を見極めずに肥育豚からの繁殖豚の更新。③繁殖豚の出費を惜しみ、指導者の助言を聞かない。④母豚の産次が高くなっているのに、病気の侵入を恐れるあまり、更新豚を計画的に導入しないなどの他に、豚舎内外の清掃、消毒不足、母豚の資質の悪さ、肉豚出荷体重の不揃いなどが指摘されます。成績が上がった農家とそうでない農家の比較をしてみました。 第9回畜産経営全国研究会の畜種別分科会では一母豚当たり二十頭以上出荷が経営条件の目標と指摘されました。活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スの使用養豚農家はいずれも数年前より一母豚当たり二十頭の肉豚を出荷しており、まさにその先駆者といえます。が、母豚を通して活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スを感化させ、更にその上に、活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スのマニュアルを実施すれば、子豚の初期育成の技術的心配は起きません。平成二年の養豚は、オ-エスキ-病の発生で地域的にパニック状況もみられました。ワクチンを利用しても、その効果が出る管理が行われているか、否かが意義の深いものと考えます。 活性酵素食品ゴ-ルデンエ-ス普及の引き金になったのは、11年前茨城県東部で養豚組合の組合長宅で伝染性胃腸炎のワクチンを使っているのに、発生すると聞いて、あくまで臨床的ですが、三年間活性酵素食品ゴ-ルデンエ-ス使いながら、結果を追跡したところ発症ゼロが継続し、納得したわけです。 それ以後、神奈川県の農家では家畜保健衛生所により抗体価試験を実施した数値が認められ、更に自信を持った次第です。活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スの使用を積み重ねてゆくと、年間一母豚当たり二十頭以上の肉豚出荷が実現し、あれだけ使用した抗生物質、抗菌剤がゼロとなりました。この二点以外何が養豚農業経営の目標なのでしょうか。目標の基幹は一つで年間一母豚当たり二十頭以上の肉豚出荷がきなければ、そこからは益々難しいことになります。本年は比較的豚価も良かったわけですが、10月中旬頃から例年の安値が出ていました。豚価も確かに大切ですが、生産者としての経営努力と生産費をいかに無駄を省いて軽減するか。養豚農業経営者としての自負と誇りと共に平成三年を乗り切りましょう。

「今こそ、高い次元の自覚を持ち、養豚経営を継続する」

2021-08-11 09:14:32 | 日記
 畜産公害の悪臭防止法施行令の一部改正が行われ、これが4月1日から施行されます。今回の改正では、悪臭物質として低級脂肪酸(プロピオン酸、ノルマン酪酸、ノルマル吉草酸、イソ吉草酸の四物質)になって追加され、規制が強化されています。従来規制対象物質は、アンモニア、メチルメルカプタンなど八種類でしたが、今後は、十二物質になります。家畜の中でも、まず養豚経営からで、以下養鶏、乳用牛、肉用牛の順となっています。家畜のふん尿から発生する悪臭のほとんどとなり、脱臭法も水洗法、燃焼法、吸着法、アスキング法、土壌層脱臭法と多くの方法がありますが、いずれも十分な効果は得られず、また金がかかり過ぎるのが欠点です。 前記した悪臭防止法は決め手がないばかりか、養豚農家に負担をかけるばかりです。この連載で以前「畜産公害にも驚異的な働きをする」と言うタイトルで活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スの効果を発表しましたが、飼料に添加し五日間給与すると悪臭が消え、周囲から苦情がきた所でも、文句を聞かなくなりました。 悪臭ばかりか、ハエの発生も皆無に近く、公害問題で一番難しい悪臭と目につき易いハエの姿がないので豚舎内外がすがすがしく感じられます。活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スは、畜産経営の基礎を造るので、第一に一腹年間20頭以上の肉豚を出荷し、これを育成率とします。その結果は、発情、種付け、分娩、哺乳、離乳、30kgまたは50kgまでの育成、各々の状況を正常にし、特に肺炎等の疾病の発生がほとんどなく肥育期間も早く、上物率もそこそこの成績で、現在の豚価で十分楽な経営が行われています。さらに、汚水処理に利用するとBOD、COD、SS等は国の基準の1/3~1/5と低くなり、スカム、汚泥も溜まらず、排水の透明度が高く、マニュアル通りに利用していると、各養豚農家より報告があります。 活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スを添加し、ワクチン利用の養豚経営を続けると、抗体価が上がり、それが豚の抗病力を高め、肺炎の発生がなく、その他のストレスにも対応できる体力が、病気と薬品の因果関係を断ち、単純明解な飼養管理ができる事になります。活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スは、大豆を主原料とした人間が食べられるもので、安全性の面も解って戴けると確信してあります。この養豚界に隔月にこれまで二十五回連載しております。私は臨床獣医師として直接現場を見ながら、事実をコツコツと皆さんに発表し、養豚経営を今後とも続けて行く一里塚の役になればの一心で続けております。しかし、活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スは、次元の高いものです。 先日、気象庁がエルニ-ニョの前兆現象が太平洋赤道海域でおきていると発表しました。気温の差が激しいと豚はストレスを受け、繁殖障害などの注意とその他の疾病の発生に充分に気をつけることです。なってからあれこれ騒がず、活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スでクリ-ニングしておく余裕が必要ではないでしょうか。

「ゴ-ルデンエ-スを再確認する」

2021-08-05 09:37:04 | 日記
今月は、平成2年における養豚農業経営の、指標的な見方というものを更に考えてみたいと思います。昨年は、牛肉が自由化されら、またその対策が問題になりました。 日本食肉消費センタ-の食肉販売調査は、豚肉、鶏肉の取り扱い量がかなり減ると、12月の調査を発表しました。今までは、見通しが厳しいとか、サバイバルだとか言葉の上だけの表現で、それほどの緊迫的なかつ真剣味は感じられませんでした。平成2年の本年は、将にそれに対し堂々と向かってゆける自信と実績を創る正念場と言えます。日本型養豚農業の基礎は、生産病対策ともいうべき、豚の繁殖障害をなくし、母豚一頭年間20頭以上の肉豚出荷頭数をもって育成頭数とするこの技術が第一と考えます。活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スはその点、速効的な効果を示してくれます。特に離乳後の発情再帰は約五日で、七日目種付けと今までと違う飼養管理の自信が湧いてきます。更に注目されることに、免疫賦活作用が活発で、しかも持続し、通常豚丹毒のワクチン接種だけでは32~64倍程度しか抗体は上昇しませんが、平均247倍と3倍以上の高い値を示します。個々のワクチンを適切に接種して、抗体価を高くしておくということは、抗病力の増強にもつながり、それが証拠には、あれだけの手の打ちようのないオ-エスキ-病すら隣接養豚農家でも、発生ゼロのようです。 この活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スの普及に10年間携わり、丁度その頃からオ-エスキ-病の発生が関東地方にも表われ、その時から何回も一般養豚農家を対象に、言わば試験を重ね、その結果は各々の家畜保健衛生所の調査・検査によってチェックされております。特に肺炎の減少が認められ、抗生物質や抗菌剤の使用が、激減し、経営的無駄をなくすばかりか、肉質向上にもつながり、特に銘柄豚を名乗らなくとも、実力がものを言っております。大きな問題となっている養豚農家の負債問題もそれがため、整理されしかも比較的早く処理されているので、その面からも活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スの名が普及しております。 悪臭防止など、ふん尿処理対策も特に意識なく全くの常識的な処理で、悪臭はもとより、ハエの発生もなく、汚水排水については、一般的なBOD、COD、SSは、基準の1/3と少なく、特に汚水中の大腸菌の激減は、目を見張るばかりです。 養豚農業経営は、豚を介した一つの自然のサ-クルを持って動いているものですから、原点さえ誤まらずに点を示せば、それが線となり大きな円となって軌道のように回り、全くの自然の営みの中からその素直な結果が出てくるものと考えらてます。獣医学から畜産農業、そして素人ながら経営のアドバイスの一端が出来るようになった気でありますが、決してそんな大それたことは思っていません。初めは臨床家として診療だけに目をむけていましたが、産業なのだという見方ができるようになり、活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スはの普及活動に入ってから、益々視野が広がり、農家の考えが判り、そしてささやかな助言が成功し、今日に至っています。養豚農業経営も己のためにやっている自覚を本年こそ強く認識され、来るべき時には、胸を張って受けて下さい。



「販売技術をどう開拓するか」

2021-08-04 09:25:55 | 日記
養豚農業経営も、飼養技術面においては殆んど優劣の差もなく、その点からの生産費軽減は、技術的には究極と思われます。従来ですと飼料要求率、育成率とその一つ一つの結果が数字でしめされると大きな励みとなり、現在もそれが飼養技術の指標となっております。養豚農業経営に関する豚の品種も、基本的には大型種のF1、三元交配豚とほぼ定まり、飼料につきてはいわゆる完全配合飼料と言える内容になっていると思われます。そこで更に、養豚農業経営を強く安定させるかを考える時、そこに販売技術があります。農協組織を利用したり、個人庭先で販売したり、また、自分達の販売組織を作り、生協または大口消費者との提携と方法も色々です。 つい先頃まで、銘柄豚ばかり各生産地でその特徴をアピ-ルしていましたが、何れも長続きせず、立ち消えの様子が感じられました。問題はその肉そのものがどうだったか、本当に消費者が納得してくれたのかと言う事が、カギと思われます。 米や野菜までが、有機栽培、低農薬、有機多用と農家に栽培管理記録簿の記入を求めるほどきびしい条件をつけている県もあると聞いております。特に栽培技術は土づくりと防除を規定しているのが共通点で、土づくりでは完熟たい肥を10ア-ル当たり1トン、年間1回を5年続ける。良質たい肥2トン、稲わらの全量すき込みと有機飼料の多用を求めています。さらに深耕15cm以上など深耕もすすめています。 特に本年は、年頭から業界情報のトップ記事として、毎号と言う程オ-エスキ-病について記事掲載されました。しかし確固たる答えはありませんでした。私が豚の疾病を疫学的に考察し、それをなくす為にもともと臨床家としての考えから、豚の疾病で一番に経営を圧迫するのが肺炎と考えています。 豚の疾病の80%以上と見ても大げさとは言えません。他の伝染病的なものは、ワクチン接種を時期をはずさず使用し、抗体価を上げてしかもそれを持続させる。豚舎周辺は坪当たり5kgの石灰を年2回(春・秋)散布する。豚房内、通路または事務所などの周辺も、土の所は、石灰散布、コンクリ-トの所は石灰乳を塗るか、3%苛性ソ-ダ液を散布する。 これだけの処置を実施し、活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スを利用すれば、全く疾病の心配は皆無と言って過言ではありません。変な表現で申し訳ありませんが、隣近所がオ-エスキ-病様疾病が発生し、さわいでいる時でも全くの平常です。先日も10年程つきあっている養豚農家がしみじみ述懐してくれました。「先生とつきあって何年だろう。もう10年目か、振り返ると今まで伝染性胃腸炎に悩まされたことがあったが、今まで周囲で豚の病気が出てさわいでいても、うちでは何も起きなかった。オ-エスキ-病の血液検査も(+)と判定されているが、一頭も発症してない」と話されました。 その時の私の嬉しさは、胸がしまるほどです。その様な方々が私の顔を知らないまま言われた通り利用している現在、これからの養豚農業経営は、販売技術をどう拓いて進むかと言うことだけが残っています。