ゴールデンエース普及の歩み

【月刊 養豚界】昭和61年2月号~平成22年12月号掲載記事

「免疫力を高めて疾病を防ぐ」

2019-03-29 09:35:38 | 日記
 本年の畜産統計を見ると、飼養戸数が減少し、厳しい経営実態が反映されています。高齢化や飼料価格の高騰による廃業で、乳用牛、肉用牛、豚、採卵鶏のいずれも飼養戸数が減少しました。増頭強化対策の推進があった肉用牛を除いて頭数も減少し、政策価格の期中改定などに至った畜産業界の経営実態の厳しさを裏付ける格好です。 乳用牛の飼養戸数は2万4,400戸で前年に比べて1,000戸(3.9%)の減少しています。 一方、肉用牛の飼養頭数は153万3,000頭で、前年に比べて8万4,000頭(3%)増えました。前年実績を上回るのは3年連続です。しかし、飼養戸数は8万400戸で前年に比べて1,900戸(2~3%)で前年より320戸(4.2%)減少しました。また、飼養頭数は前年比1万4,000頭(0.1%)減の974万5,000頭となっています。 採卵鶏は、飼養戸数が160戸(4.6%)減の3.300戸、飼養羽数は前年比158万羽(0.9%)減の1億8,166万4,000羽でした。 国内にこれだけの畜産動物が飼養されていることを認識し、健全に飼養管理し、畜産物の自給力を高めることが第一に考えることです。それぞれ畜種ごとに衛生管理が十分になされているか、気をつけることが大切です。 養豚においては、豚繁殖・呼吸障害症候群(PRRS)、マイコプラズマ、豚萎縮性鼻炎(AR)、サ-コウイルス関連疾病(PCVAD)など、気をつけることが多すぎます。これらの疾病は、ワクチン接種により免疫力を付けて防ぐことです。発生してから抗生物質を投与するのでは防ぎ切れません。免疫力を高める方法が、最善といえます。 私は25年以上、免疫力を高める酵素食品を使っていますが、疾病による経営難の話題はありません。むしろ周辺の疾病について冷静に見ていられるのも、安全に守られているからだと考えられます。 私が活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スを使用する条件として、豚舎周辺にミミズのいないことが第一に挙げられます。また、豚舎内外の消毒はアルカリ性剤を使用することにしています。 環境が整えば、活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スを給与します。抗体価が10倍に上がり、疾病の発生がなく、また周辺でオ-エスキ-病(AD)やそのほかの疾病の発症も抑えられることが証明されております。 子豚の育成には、その効果は自信のわいてくるほど成績が上がりますので、注目されています。

「自然科学の力を現代病と闘う武器に」

2019-03-28 09:16:52 | 日記
 今年の夏も振り返ると本当に異常な暑さでした。悪臭については特にひどく、例年にないほどとの報告がありました。 普通、悪臭とともに衛生害虫のハエのことも気になります。昔から「5月蠅」と書いて、「うるさい」と表現しました。畜産においては、秋始めの今月がハエのうるささが気になります。夏のハエと違って、日溜まりに集まり、その数は半端でなく群をなしているからです。畜舎周辺に行きますと気になります。 豚の疾病もそれに伴って発症するものもあるようです。過日、朝日新聞に「ハエたたき失敗当然」との見出しで、「ハエは危険を感じると逃避準備をして、0.2秒という素早さで逃げていく、という論文をアメリカ・カルフォルニア工科大学のチ-ムが専門誌カレント・バイオロジ-(電子版)発表したというニュ-スが乗っていました。 同大学のマイケル・ディキンソン教授らは、1秒に5,400コマ録画できる高解像度・高速度カメラを使い、ショウジョウバエをハエたたきで狙う実験を撮影・分析しました。その結果、ハエは飛び上がる前に脚を使って体の重心を微妙に移動させ、ハエたたきが来る方向とは反対側に飛べるように準備することが分かりました。この動きには、0.2秒ほどしかかかっていませんでした。 これは、ハエの神経系に危険が迫る方向と、脚や体の適切な動きを即座に結び付ける「対応表」のようなものが仕組まれていることを示すのだそうです。ハエの動きも分析する自然科学の真剣さも貴重な考え、また姿勢と言えるのではないでしょうか。 活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スは、大豆100%で、原料として酵母菌と乳酸菌、麹菌を用いて大学でつくられたことに意義があります。当時大学教授は、これは20年後に必要になる物だと言っていたとのことです。当時は、昭和40年代の初めでした。そして大阪の獣医学博士の先生が、鶏のニュ-カッスル病のワクチン接種後、抗体価が通常の10倍に上がったと発表しました。 これは始まりで、昭和50年から私が受け継いだのです。もう35年以上過ぎましたが、疫学的疾病予防を中心に普及しております。 特に、豚の肺炎を中心とした疾病、混合感染症が近年注目されていますが、豚繁殖・呼吸障害症候群(PRRS)など、各種ワクチン接種で予防する疾病にはその効果は安定しております。 自然界において、疾病のワクチン抗原に対して、抗体反応の抗体価の数字が1つの目安となっている仕組みを理解し、利用することを、現代病と闘う1つの方向性と考えてみようではありませんか。「自然

「豚病の予防は、疫学と免疫抗体」

2019-03-27 09:33:03 | 日記
 4月22日付けの日本農業新聞に、豚病洗浄化の支援として、鹿児島に対する強化運動が行われるとありました。 同紙によれば、全国一の養豚場である鹿児島県では、近年豚病による事故死の比率が高まり、農家の経営を圧迫しており、2006年度は約56万頭が死亡(全出生頭数の22%)したと見られています。同県では今年度の新規事業として、豚病洗浄支援策事業(予算額約700万円)を計上、関係機関が一体となり、実態究明と豚病洗浄化に取り組むとしています。 さらに実態調査と把握、原因究明(抗体検査、病勢鑑定など)もすすめるとのことであります。また洗浄化モデル農家を作出して、豚病洗浄化対策、農家の飼養管理衛生遵守、地域一体での衛生事業として実施します。 豚の疾病の多くは、呼吸器疾患が多発し、事故率の悪化に拍車をかけているのが実情と言えます。 複合感染症が注目されるなかで、マイコプラズマ肺炎が豚繁殖・呼吸器障害症候群(PRRS)、離乳後臓器性発育不良症候群(PMWES)にどのような影響を与えるかが重要とされています。いずれも豚呼吸器複合感染症(PRDC)と呼ばれています。こうした疾病には豚サ-コウイルス2型(PCV2)が関与して増悪因子となっていることが報告されています。 そこで、環境整備から疫学的な戦略の第一は、豚舎周辺に石灰散布(1坪当たり5kg) をすること、ミミズがいないこと、豚舎内の石灰乳塗布、的確なワクチンネ-ションを実施することが重要です。ワクチン接種後は、おのおのの抗体価が上がったかを確認し、免疫賦活作用が活性化されたか確認する必要があります。抗体価が10倍くらい上がることを目標とします。 ふんの悪臭が著しい場合は、飼料中のタンパク質が未使用の形で豚の唾液不足と自家中毒を引き起こし、免疫作用を弱めてしまうこともあります。ふんの悪臭も、目安の一つと考えるべきでしょう。 活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スは、豚の体内にて腸内細菌に定着し、乳酸菌、麹菌、酵母菌との連鎖作用で、特にタンパク質の分解、吸収を高め、結果として免疫力を活性化し、肺炎様疾病の発病、オ-エスキ-病などの発病を抑えます。また、ワクチン接種後の抗体価が10倍以上に上がっていることが特徴といえます。 これから、悪臭の目立つ季節となります。活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スは、飼料の消化吸収が強力なために、完全というほどに消化分解が可能です。従って、ふんの悪臭がこれまた激減します。いわゆる、悪臭は元から断つということです。ふんが臭うと言うことは、飼料中に成分が残っているという証拠です。完全に消化吸収されれば、においはなくなります。飼料を使いこなすことができるわけです。 腸内細菌叢の活性作用が免疫賦活を高め、抗病力を充実させます。

「疫学的な環境整備が、子豚育成否を求める」

2019-03-26 08:39:18 | 日記
養豚農業経営が一貫経営の形態に変化してから30年以上になります。これは、関東東山地区での経営形態でした。技術指標としては、子豚の育成が重要課題となっていました。現在は、経営技術も高度化し、飼養頭数も100頭から数百頭規模へと大型化しており、年間分娩頭数は1母豚当たり24頭に達しています。 肉豚出荷頭数に関しては、30kg到達時といった育成時期ごとでなく、ト-タルで1母親当たり年間24頭以上を指標としています。 養豚農業経営のカギは、子豚生産です。活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スを利用することによって、分娩頭数が12頭以上であり、かつ丈夫であることが第一に認められます。子豚を手でつかむと固太りのコリッとした感触で、被毛とともにしっかりとしたツヤが力強く感じられます。これは、活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スが母親の胎内で感化されてくるためであり、免疫賦活作用が備わるためと考えます。 それに加えて、生後3日齢でタンパク同化ホルモンのマクロビン1ml、鉄剤1mlを注射することです。これは、特に早発性の白痢、または大腸菌性の下痢症に対する予防・治療となります。活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スの感化により、これらの処遇をスム-ズに行うことができ、子豚の生理的な働きに同化しやすいことが認められます。 生後の初期に基礎的なことをやっておけば、あとは温度と湿度の管理です。特に温度には敏感な子豚のことですから、十分な管理が必要となります。 そして、疫学的な環境整備も欠かすことができません。豚舎周辺に1坪当たり5kgの石灰散布を年2回以上、豚舎内の床面から2mくらいの高さまで石灰乳を塗ります。HACCPの原点となります。 疫学的なものの見方が大切です。疫学とは、疾病、事故、健康状態について地域、職域などの集団を対象として原因や発生条件を統計的に明らかにする学問です。 伝染病の研究から始まり、現代では公害や災害などの問題が対象とされています。その起源は、ギリシャのヒポクラテスの時代までさかのぼるのです。 疫学研究でよく知られるのが、イギリスの疫学者ジョン・スノ-の研究である「コレラの伝藩様式の解明」(1855年)です。その昔、コレラが大流行したときに、病人がいる家を地図で塗りつぶしたところ、特定の井戸を使っていることが発見され、疾病の伝藩を食い止めることに役立ったといいます。これは、コレラ菌が発見される約30年前のことです。 現在、生活習慣病予防の指導に用いられている喫煙と肺ガンの関係や食塩の摂取量と血圧の関係などは、こうした疫学研究の結果といえるのです。

「疫学的予防には、ミミズの駆除と給餌の工夫」

2019-03-19 09:00:46 | 日記
養豚農業経営では、飼養管理の問題点は第一には環境整備です。一般作物においても、ほ場の整備が第一です。養豚部門では、豚が病原体の終宿主となり、豚に関係した病気が集まってくるのです。 私のマニュアルの第一は、石灰を坪当たり5kg散布することです。これは、年2回、春と秋の彼岸ごろを目安として実施する必須条件で、ミミズのいない環境にするためのものです。殺菌消毒剤のグルタルアルデヒト製剤グルタクリ-ンが最適です。慢性疾病の予防にはこれしかないと決めています。 環境整備をして、豚舎の周囲にミミズのいない環境にすることです。ミミズのいる所には病気が発生します。 活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スの特徴として、免疫力が上がることが挙げられます。例えば、ワクチン接種後の抗体価は5~10倍を示します。普通の状態でもまれに免疫力が活性化して豚の体内での抗病力が持続します。肺炎など豚疾病で代表的な症状は出なくなり、周囲に発生する伝染病の疾病も症状は出ません。 繁殖においても、離乳後の発情再帰が早く鮮明に認められ、種付け作業が容易になります。分娩される子豚も一腹がそろった体重で成育状態が良く、育成が楽です。 分娩時に鉄剤の投与をするとき、マクロビンを投与すると一腹の子豚がそろうばかりでなく、早発性の下痢または白痢の予防になります。育成の第一段階での哺乳期は、以上のこととします。 離乳後の餌付けを確実にするために、子豚が好きなときに水が飲める状態にすれば、活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スを親の体内で受けているので、丈夫に育成していきます。 体重30kgまでに飼料の種類が変わるときは、給餌量を工夫することです。体重50kgになって肥育のスピ-ドが上がって、70kgまでに増体が1日700gから1kgになるようです。 不断給餌も、5日に1回、給槽を空にした豚が飼料を要求して飼槽をカタカタとゆする音がしてから給槽するという工夫も、食下量を上げる方法と考えます。皆さんもそのような経験があろうかと思います。 そして豚肉出荷です。一般に、年間1母豚当たり24頭以上肉豚を出荷して育成率とすることを指標としています。 近年、国内でも家きん飼養の快適性などが言われています。本来の「良く生きること」という意味が伝わりやすい表現となりました。これは、飼養者全体の管理技術の向上を目指すものです。生産物の差別化やコストアップなどの生産者負担を求めるものではありません。養豚農業経営、家族労作が前提です。 不足だらけのなかをそれぞれが工夫して経営を実践している現在、活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スは、豚を通して経営のプラスになる確信を論より証拠と示します。