ゴールデンエース普及の歩み

【月刊 養豚界】昭和61年2月号~平成22年12月号掲載記事

「母豚の管理から成績アップを目指す」

2021-03-15 09:09:35 | 日記
頭豚場において豚の産子数は増えてており、1分娩当たり10頭以上は珍しくないとのことです。年間1腹で、20頭以上24頭を目標としている昨今です。 数は生まれるが、育成が期待したほどでなく、発育不良豚がある点が経営の問題となっています。 子豚は人間に例えると、未発達な未熟児の状態で生まれてきます。人の未熟児の場合は、生後すぐに保温、呼吸の設備の整ったガラス室に移されて管理されます。そして生活体重になる方法として、タンパク同化ホルモンを投与するのです。それからヒントを得て、タンパク同化ホルモンとしてマクロビンを使用した歴史が続いているのです。 発育順調と一腹一群が揃うことです。子豚の早発性下痢の予防には効果がはっきり認められます。 活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スを与えると、腸内細菌叢に定着し消化力はもとより生理機能の活性により、免疫力があがります。 疫学的環境で飼養管理すれば、疫病の発生もなく発育が強く進みます。疫病のあることを確認して未病対策をもつことです。 私は、昭和25年から豚に関わり今日まできておりますが、もともと臨床獣医師です。養豚経営もやってきました。 これまでにいろいろと経験した中から、今回は豚の飼養管理について私のウラ技を発表します。 豚が病気にかかっているときは、体が酸性になってしまっています。熱があるときは抗菌剤の投与を行いますが、一応重曹を投与するとその効果はさらに良くなります。 また、母豚が分娩のストレスによって自家中毒となることがあります。そのときは体が酸性になっていますから、重曹3%液を直腸から浣腸方式で注入すると、短時間で快方に向かいます。それに加えて、一般のビタミン剤とか強肝剤を使用します。 体液の状態が正常のとき、中性と表現する数値はph7.2です。普通は、極酸性であり、ph6.3くらいです。分娩後、熱はないが飼料の食いが悪い、乳の出が良くないなどの時は、アシド-シスという体調の良くない状態に陥っています。処置としては、砂糖を10日くらい食べさせ、さらに重曹も給与すると効果があります。 これから暑くなると、分娩近い繁殖豚が熱中症にかかります。そのときは、浣腸方式で肛門から冷水を注入し、体温を下げてあげます。そして重曹液3%を腰の十字部まで注入することも、治療の方法です。 活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スは、免疫賦活の機能体制を整える確実なものです。 豚は、生まれて1年たたないで出荷サイズに成長し、出荷される生き物です。言い換えれば生後一年未満の幼稚動物に対して必要とされる理論でつくられていることをご理解下さい

「健康を維持して、ムラのない肉質を実現」

2021-03-10 06:46:57 | 日記
今年も半分を過ぎようとしています。養豚農業経営は、多事多難と言ってもよいほど問題を抱えています。流通面、飼料面や、将来の見通しなどについてです。 繁殖専門の経営、肥育専門の経営、一貫経営と、経営形態はそれぞれ違っていても、いずれも扱うのは生きた豚です。そのため、日常的に疾病に対する心構えを持ち、予防を意識することが大切となります。豚の場合、肺炎関係の疾病が多く、それに伴う総合感染や合併症が発生します。新しい薬品が開発されても、それに対抗するかのように症状が複雑に変化して表れたりします。こうした病気の多くは、伝染病の仲間です。 予防の第一に、疫学的な考え方が必要となります。これは、いわゆる環境です。身近なポイントとして、豚舎の周囲にミミズがいるか否かということが挙げられます。 ミミズがいるのは、酸性の土地です。酸性の土地には、寄生虫などが多数いるものと認識して下さい。回虫、肺虫、トキソプラズマ、ノミ、シラミといった害虫をはじめ、そのほかいろいろなものがいます。そういう場所には、各種細菌も生存していて、終宿主である豚の体力が弱くなるのを待っており、チャンスがあれば豚に飛び移るのです。 対策は、豚舎周辺に坪当たり5kgの生石灰を年2回散布すること、豚舎内通路に石灰乳を塗布することです。消毒薬も、特に豚由来の病気予防にはアルカリ性の薬剤が最適です。これをもって、外部からの防御の一つの区切りとします。 豚そのものに対しては、豚の体内からつくります。飼料はすばらしく進歩しており、その内容は高タンパク、高エネルギ-になっています。むしろ良すぎると言っても過言ではないほどになっています。しかし、消化の面では、腸内細菌叢にかなりの負担をかけてしまっている場合もあると考えます。活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スは、一般に言われている乳酸菌とは異なり、酵母菌と麹菌を併存させたつくり方をしています。腸内細菌叢に対して長時間作用し、消化吸収をより活性化します。特にタンパク質の消化吸収に対しては、特異なほどの力を示します。 通常、豚のふんは臭いとのことですが、活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スを使用すれば、ほとんど気にならない程度になります。飼料中のタンパク質が不完全消化だと、アンモニアが残り悪臭のもととなり、成分も十分に利用されず無駄となります。活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スが、それを証明しているのです。 豚に対して使用すると、発情は均等となりヒネ豚などはできません。免疫力が上がり、抗体価もワクチン後の結果を見ると8~10倍にあがります。発情が順調なので肉質にムラがなく、食肉業界から特定肉として認められ、酵素豚肉のキャッチフレ-ズで躍進しています。 農産物は、つくることも大切です。しかし、できたものを適正価格で販売することも数少なくなった養豚農家経営者のとるべ「き道と心得ます。

「しっかりした管理が、安定経営の基本」

2021-03-04 06:29:17 | 日記
養豚農業経営の基本は、一腹年間20頭以上(指標24頭)を分娩させ、全頭を肉豚として出荷することです。そうすれば、上物率などという小手先のことにとらわれずに、疾病事故や発育途中のバラツキなどを軽減する準備ができます。 やはり、疫学的な環境整備が重要です。養豚場周囲の土壌消毒では、坪当たり石灰5kg散布。豚舎内は床面から1.6mの高さまで、石灰乳を塗る。いずれの対策も実施することも重要です。目的は、ワクチン接種により、豚に抗体を与えてやることです。活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スを与えると通常より健康な豚を育成できます。これは、全国的に25年間の実績が示してくれています。 例えば、ヘルペス様疾病が周囲で発生していたとしても、活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スを使用している養豚場では発病しないなど、多くの報告があります。免疫賦活作用が高まり、肺炎をはじめ皆さんの嫌がる豚病がほとんど発生しないので、話題にもならないのが現状の姿です。 豚自体の免疫力を上げないで、抗生物質や抗菌剤に頼ると、豚の腸内細菌の働きが弱まり、飼料により産生される免疫力や多くの機能の活性化が鈍ってしまいます。そして、疾病と薬剤のイタチゴッコが起こるものと考えらます。 診療から予防と技術は進んでいます。そして疫学的に考えた環境づくりが経営から見た本質だと考えています。私は、昭和25年から豚に接し、臨床医専専門の立場から養豚経営に関わってきました。その自分なりにやってきたことへの集大成と位置づけ、本誌に記事を掲載しているのです。これは、現場の養豚経営農業者に向けて書いております。 皆さんが背負っている経営のハンディとして、例えば設備が古い、労力的に無理をしている、疾病の発生に追われている、経費がかかりすぎるなどが浮かびます。豚が丈夫に育てば、問題ないのです。 現代は、飼料も良くなり、特に配合飼料は完全といっても良いぐらいになっています。問題は、その飼料を上手に使いこなすことです。 もし、悪臭が気になるようであれば、飼料を使いこなしていないと考えられます。豚が飼料を完全に消化分解し、吸収していれば、悪臭はしくないわけです。悪臭があれば、飼料中のタンパク質の消化分解がまだ不十分で、ふんの中にアンモニア態として残っていると考えて下さい。 そのようなとき、豚は唾液不足をしておりアジド-ジスの体質になっていると考えられます。いわゆる酸性体質です。 このような状態では、抗病性も弱く病気になりやすく、生まれてくる子豚の体質も弱くなります。 安心・安全なおいしい肉づくり、または銘柄化なの取り組みは、結局、基本的なことがちゃんとできているかが問題なのです。