ゴールデンエース普及の歩み

【月刊 養豚界】昭和61年2月号~平成22年12月号掲載記事

「易学に優れた経営が残る」

2019-06-28 10:49:52 | 日記
 日本の養豚は国際競争にさらされているが、国産豚肉が輸入物と質が違う点を示すことが生き抜く経営の必須条件である。当然、消費者が納得できる豚肉特有の食味を忘れず、あくまで商品用の豚肉を低コストで作らなければならない。養豚経営の技術は、近年かなり改善され、繁殖回転率、飼料要求率、上物率等の改善が認められる。しかし、疾病事故が増えていることも見逃せない。子豚は、数も生まれるが途中でダメになるとの声も、あちら、こちらで耳にする。とくに、設備が充実し、ガスヒ-タ-を使うようになってから、夜中の分娩豚舎の巡回をしなくなったことをその一因と指摘する向きもある。保温箱の時代から、温度の測定の習慣もなく新しい設備に安心して任せる時代となっても、管理を怠っては失敗する。 生まれた子豚の求める温度は35℃で、翌日以降2℃ずつ下がり、生後8日目で21℃が適温で、これが体重30~60kgまでは18℃が必要である。60kgから出荷までは13℃が豚の求める温度である。生まれた子豚は、人間の赤ちゃんと比較すると未熟児の状態である。 豚特有の生理的な変化がある。その一つとして、生時500万の赤血球数が350万に減少する生理的貧血がある。また、抗体も移行抗体として初乳から獲得するが、もらいものなので次第に失われ、25~30日齢あたりで僅少となり、あとは自力で抗体を蓄えなければならない。 貧血予防に鉄剤を利用するが、その生理値は変わらないといわれている。むしろマクロビンを使うと、子豚のバラツキがなくなり、早発性下痢症の予防にはっきりと差が現れる。マクロビンはタンパク同化作用を有するものとして臨床的に効果が認められており、子豚育成の必須条件である。移行抗体消長から考えて、免疫賦活作用を高め、疾病の予防を豚が自力で行える体質を作っておくことが大切であろう。 活性酵素食品ゴルデンエ-スを母豚を通して感化させ、生後は子豚に投与することにより、ワクチン接種後の抗体が上がり、その効果がはっきりわかる。 豚舎を巡視して、人の動きで豚が起き、あちら、こちらで咳があれば、肺炎を疑う。また、鼻の穴がホコリで黒くなっているか、アイバッチがないか、体表に発疹やスス病がないかと観察することも大切である。 一日の管理作業が終わり、豚舎を一巡して注射しながら歩くようなことでは、良い経営とは言えない。噂によると、豚丹毒で育成豚が数百頭も斃死した生産者も、一戸や二戸ではないようだ。また、肝臓廃棄全頭など、自衛手段のないような事例もたくさんあるようだ。 要点は、豚の赤信号を早期に発見することである。また、体温計を活用することである。そして、必要な薬剤を常備し、消毒は徹底的に実行する。坪当たり、石灰5kg散布。豚舎周辺、舎内は石灰乳または3%の苛性ソ-ダ液使用。もちろん、一般の消毒剤も有効に活用できる。 疫学とは、主に統計調査に立脚し推理を交えて公害病などの原因と結果の因果関係を突きとめようとする学問で、足を使って調査する仕事である。疫学=エビデミオロジ-をキ-ワ-ドに。

「健康が、肉質を高めブランドを創る」

2019-06-26 08:50:08 | 日記
 秋となり主産地の出荷頭数が増える。一頭当たりの体重も回復し、市場の品不足は解消され、毎年のことながら相場は軟調に向かう月である。宿題の8~9月の種付けも終わり、受胎確実の繁殖豚も、そろそろ妊娠中期に入ってくる頃である。発情再帰をきちんと離乳後7日以内にくるよう調整することが重要である。飼料の増量もさることながら、内容も検討する必要がある。養豚農業経営の暦は、今が平成8年の年頭と考えて飼養管理することである。活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スも、胎児のうちから親の体を通して感化させ、免疫賦活作用が働きやすくすると分娩時からの育成が丈夫にできあがり、さらに、人工乳や子豚用飼料に添加して与えると、鉄剤やマクロビン等の投与も効果が上がり、早発性下痢症など、たとえ発症しても、無処置でも2~3日で自然治癒する。早発性の下痢症で、泡を食って抗生物質を使うなど、腸内細菌のことを考えると愚の骨頂と言える。最近、豚コレラ撲滅のことがよくとり上げられているが、ワクチン接種の時期と抗体価が上がらないと効果がなくなるため、ワクチン接種の時期と抗体価が上がる飼養管理が基本となる。活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スは、その効果の一つに免疫能力を活性化することが上げられる。免疫賦活作用が活発になることで、生理的に豚の機能代謝が活性化し、次に発情再帰の明確化で種付けがやりやすくなり、子豚の数にも左右して年間一母豚当たり24頭の肉豚出荷をもって育成率とすると、10年間唱え続けてきたことも実績が裏付けしてくれる。豚はストレスに敏感な家畜だが、とくに気温差にはその感じかたが激しく、増体や発情出現などにはっきり表れてくるほどだ。活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スは、それらのストレス症候群をコントロ-ルし、豚本来の生理的機能を正常に働かせる。一年中、豚舎とその周辺に悪臭がなく、それだけで養豚経営がうまくいっているか否かがわかる。全国的な養豚経営の実態を調査したところ、繁殖豚、育成率、増体重など、経営的技術はよくなっているが、疾病の発生率があがっているのが問題であると発表されている。また、肉のことをみると、とくに豚肉は、専門店以外の大型店のパッケ-ジの豚肉は見るからに水ぽく、また、容器を傾けると水が縁に溜まっているのを多く散見する。また、調理した肉も、温かいうちはやわらかだが、冷めると硬く、うまくないなど、反省の材料はある。とくに、自家配の場合、とうころこしの配合割合が多いと亜鉛欠乏となり、とくに子豚の初期育成で、ひ弱な、毛づやのない状態に気がつく。種雄豚も、精液組成に欠損ができ、繁殖に影響を起こす。「肉の万世」の牧場が良いのは、特殊なミネラルを使っているとのことで、同じことを農家にもやらせると、枝肉が市場で高く評価される。牛は肥育日数が長いので、ミネラルの効果もじっくり数字でわかるが、豚は短く、牛肉ほどではない。それでも、肉のしまり、色など良い結果が出て、抗生物質や薬剤を使用しない「ブランド肉」を完成できた(養豚界昭和62年8月号に掲載)。 需要と供給のバランスと言うが、口先だけの銘柄でなく、見てわかる肉でないと売れない。まずは、健康な豚を創ることである。まだまだ工夫をもって養豚農業経営を実践することである

「科学的、技術的な見地で、養豚経営再構築のとき」

2019-06-25 12:26:54 | 日記
 今年の夏は平年並との予想だ。悪臭が発生しやすい時期となる。養豚場がくさいというところは、経営も悪く、豚の病気発生と死亡豚が多いには確かなようだ。 悪臭もなく、ハエのいない環境こそが現代養豚経営の姿と言える。そして豚舎周辺の土のなかにミミズのいないことが、疫学的に良い環境といえるのである。 活性酵素食品ゴ-ルデンエ-ス添加は、悪臭がなくなることで、効果の現れをすぐに証明してくれる。これは、豚の腸内細菌を変えて飼料成分の消化吸収の機能を高め、とくに飼料に含まれているタンパク質を完全に分解、栄養として吸収したことを示していると考えられる。 だいたいふんの悪臭の元はタンパク質の分解が悪くアンモニア態窒素としてあるからで、飼料が利用されていない無駄を意味している。活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スは、速効性でまず悪臭を消し、栄養吸収の機能を高め、それが豚の生理的機能を正常にし、発情再帰を確実に知らせてくれる。また、免疫賦活作用が活発となり、ワクチン接種後の抗体価が上がり、その効果を着実に数字で示してくれる。とくに注目されるのは、オ-エスキ-病などに抵抗力を強めることだ。 抗生物質や抗菌剤を全く使用しなくなった報告は全国から寄せられる。養豚農業経営で経済面での無駄は、不必要な薬品代である。病気発生だけを追っていると、経営はいつも後手後手となり、やがて廃業となる。 先に疫学的な環境の目安を述べたが、次にやるべきことは、定期的計画に基づくワクチン接種の励行である。これも、案外手抜きされているようだ。病気発生がないとわすれがちである。最近の病気は症状も今までと違い、診断の難しいものもある。ワクチン接種の励行し、抗体価を上げておけば病気にかかりにくく、抗病力が働いてくれることを認識すべきである。 活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スは、豚の生理機能を正常に、しかもその作用を高め、繁殖、育成、抗病性など経営の基礎を確立する。 発育も、出荷適齢体重の到達が通常より10日以上早く、飼料の無駄も年間㌧単位の数字が示すことを見逃せない。 さらに、枝肉歩留まり、肉質の上物率と、今話題の「銘柄豚」など不思議な現象と思えるほどだ。 活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スは、豚の体内を通過し、糞尿の悪臭の原因を断ち、さらに沈殿槽に渡しておくと、汚水浄化にも効果が現れる。BOD、COD、SS、大腸菌などの数値が3分の1以下となり、汚泥やスカムがなくなる。 今、養豚農業経営の一つの宿題は、円高による肉の輸入である。肉の生産費を限りなく抑えなくてはならない。経営にプラスにならない悪臭除去やハエなどの駆除等を問題にしないコモンセンスが必要である。 以前にも述べたが、昭和42年には日本全国で養豚農業経営する人が35万戸あった。それが、平成7年の今年、26年目で残った経営は1万8800戸なった。 養豚農業経営の危機は、目先の問題だけを追いかけるにではなく、経営者を確立してこそ、乗り切れるのではないだろうか。化学でなく科学も併用する、技術的ものの見方、考え方をもう一度、反省してみよう。

「飼料管理と飼料の利用は、車の両輪」

2019-06-21 08:45:28 | 日記
豚肉の基準輸入価格が8月1日から24%も引き上げられる可能性が出てきた。これは、緊急措置として、台湾産を中心に急増を続けている輸入に歯止めをかけるためで、実際に引き上げられれば、ウルグアイ・ラウンドの農業合意で認められた緊急措置の初の発動となる。 豚肉輸入の急増は、国内生産の減少分を補っている面が強く、養豚農業を保護するための緊急措置が国内の豚肉価格を引き上げるだけに終わる恐れもある。 豚肉輸入の急増は、国内生産の減少分を補っている面が強く、養豚農家を保護するための緊急措置が国内の豚肉価格を引き上げるだけに終わる恐れもある。日本の豚肉輸入については、ウルグアイ・ラウンドの農業合意で、政府が決める基準輸入価格の存続が認められた。いくら安い価格で輸入しようとしても、基準価格との差額分を関税として徴収されるため、基準価格より安く輸入することはできない仕組みになっている。基準価格は、1994年度に1kg470円だったが、これを毎年度10ずつ引き下げ、2000年度に410円にすることになっている。農業合意では、輸入が急増すると、自動的に基準価格が引き下げられるようになっている。今年度の輸入が過去3年の平均を19%以上上回ると、1kg460円の基準価格が569円に跳ね上がる。輸入量は3ヵ月ごとにチェックするため、基準価格を引き上げるかどうかの最初の関門は6月。今年度の場合、6月までの輸入量が14万6965㌧を超えると、引き上げ措置が発動する。 既に5月まで、前年度より1割以上多い10万340㌧が輸入されており、余裕は4万6625㌧しかない。業界では、輸入価格が引き上げられれば、国産の豚肉価格はさらに1~2割上がるという見方が出ている(7月7日付朝日新聞より) このところの好相場は、主産地の北関東など生産が急激に減少したため、また、差額関税制度の運用面で輸入が手控え傾向に推移しているためとも言われている。従って、豚肉価格の回復が本物がどうかとなると、かなり悲観的に見られる。 こうしたなかで養豚農家は、まず経営採算に大きく響く子豚の生産頭数を確保する必要がある。母豚一頭当たり二二頭を下回らないこと。飼料節約には飼養期間の短縮だけでなく、無駄食いさせない方法。 150日弱の飼養日数では肉の熟度が低く、水分が多いため味がのらない。180日飼養制限でやるスリム化など、そのほか色々と工夫がこらされてている。飼料に大麦や海草を入れて脂肪の質を向上させるとか、漢方藥的な添加物によってクセのないさっぱりした味にするとか、さらに優秀な血統を取り入れるためバ-クシャ-の血を導入するなどの取り組みもあるようだ。しかし、その原点は、豚の本質を見た豚の生理的正常な飼養管理である。前にも述べたように、悪臭のある飼養管理では、何をしても良い結果は得られない。良い環境下で豚が飼養を食べて、使いこなすことが経営上の数字を出すのである。 活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スは、豚の腸内細菌叢を改善し、豚本来の生理的働きを活性させ、その能力を充分に表現してくれる。 飼養管理と飼料の利用は、養豚農業経営の車の両輪であり、これがかみ合わないと、苦しい結果となる。 活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スは、これを円滑にする原動力と考える。一年ごとに酷暑、冷夏と、これからは気候のサイクルも変動する。動物の生理に微妙な影響を及ぼして悪い結果をもたらせないよう、安定した体勢には不可欠なものと確信する。

「厳しい時代の年度始め、生き残りを自力で考える時」

2019-06-20 11:28:26 | 日記
平成7年度の畜産・酪農政策の決定運営にあっては、ウルグアイ・ラウンド合意関連対策に向かって、再生産を確保できる畜産物価格の決定、経営体質強化・安定化対策、生乳需給の安定化対策など総合的施策の実施が強く求められている。 農産物の総自由化などで、日本農業は、益々面白くなると考える人もいる。基本的な考え方として、農業が自然と共生し楽しく面白く、風土と生物を産業になるということである。それぞれの土地の生物は風土に住みついているウイルスに抵抗力を持ったものだけが生き残ってきた。これも動物も植物も同じである。 前にも紹介したが、スプ-ン一杯の土に五〇億のバクテイア、二〇〇〇万の放線菌、一〇〇万の原生動物、二〇万の藻類・菌類がいるとさえ言われている。それだけの微生物がいるということは、その土が生きている証拠でもある。 農薬や科学肥料の多用は土を殺す。土を失った文明は滅びるという歴史の教訓をわすれるかけにはいかない。現代の企業的畜産は多くのリスクを背負っており、その基礎となる経営の発送とたゆまぬ精進を積み重ねても、将来の不安は残る。 私の農業に対する考え方は、現在の農業の姿からみると逆行に映るかもしれないが、いわゆる田の畦(あぜ)に豆を植え、土手の草を利用し人間の手で行う農業であり、昭和30年頃、それを農家に訴えていた。私の目の黒いうちに必ずその時が来ると・・、今でも信じている。 畜産公害などが社会的問題になるのもその例と言える。日本農業新聞1月13日の羅針盤に「二一世紀は「小さい農業」自然と共生、楽しく面白く」の見出しであり、文を読みながら我が意を得たりと思った。書かれた人は、針塚農産の針塚藤重氏で、食品業界の人がみているのがポイントである。 活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スの普及にも、あえて養豚農業経営者のためと、くどく訴えて15年を過ぎ、その実績がゆるぎなく着実に経営安定に寄与しているのも、農業に対する考え方の結果と信じている。 輸入肉に対しても、日本は色々とその規制が厳しく、とくに薬品残留には世界的にも厳しい基準である。しかし、国内産はどうだろう。まだ、抗生物質や抗菌剤に頼っているのではないだろうか。公害と併せて反省する必要がある。注射器を持っての豚舎一巡が一日の作業の中にあるうちは、健全な養豚農業経営とは言えない。 活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スを使用すると、四~五日でふんの色が灰色様に変わり、悪臭が著しく減る。これは体内に変化が起こり、とくに腸内細菌叢に変化があったことを示すものである。飼料中の栄養タンパク質の消化吸収が無駄なく進行しているということである。飼料成分が無駄なく利用されてくると、あとはおかわりのように、豚の体内における代謝機能が活発になり、免疫賦活作用により肺炎などの伝染性疾病がなくなる。さらに発情再帰がはっきりと判り、種付けが確実にできる。当然、養豚農業経営の技術では自信がもてる。こうなると、ゆっくり豚をみるゆとりが生まれてくるので、豚の淘汰選別が確実にでき、豚の資質向上も可能となる。 四月は一応年度始めと考え、本当に生き残れるか、自力で考える時である。