ゴールデンエース普及の歩み

【月刊 養豚界】昭和61年2月号~平成22年12月号掲載記事

「残りものが、福をもらえるにも、まず環境改善で経営基盤を」

2022-01-31 08:59:26 | 日記
梅雨も明け、8月をむかえる。毎年のことだが、8月種付けが来年の経営の柱となる。一貫経営で計画的に繁殖をしていると言っても、8~9月種付け、そして12~1月分娩を重視することは普通だろう。それには、豚舎の周辺に悪臭を出さないことである。臭い豚舎では必ず疾病豚が多く、何頭かの斃死豚が出ている。豚の疾病も肺炎だけでなく、オ-エスキ-病も合併症として出ており、また「ヘコヘコ病」とよばれる豚の生殖器・呼吸器症候群(PRRS)の抗体陽性豚も、全国47都道府県中46県で確認されている。 そのほか、分娩舎の暖房が原因の乾燥から、豚舎内のホコリなどで肺炎が多発し、育成子豚が弱く、特に温度差のストレスでだめになるのが多いなどの報告がある。「省力専門」でなく、分娩時は夜中に一回くらい豚舎内を巡回することが大切だ。 抗生物質添加の効果は、一朝一夕には現れない。まして、治療目的では手遅れである。 豚の病気を撲滅するのは、疫学的に豚舎周辺に石灰を坪当たり五kg散布し、豚舎内は、石灰乳を塗る。これを6ヵ月ごとに必ず実施することだ。豚舎周辺にミミズのいない環境をつくる。そして、ワクチンを疾病ごとに確実に接種する。これが経営を安定させる基本である。一日の終わりに「薬品と注射器を持って豚舎一巡」では、先がない。 また、飼料の安いのも考えものだ。 政治の停滞から景気が悪く、豚価も見込みより低く推移して経営を圧迫した。うわさでは、各地で豚コレラの予防接種の代金もままならないという優慮すべき事態も起きているようだ。 活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スは、豚の生理機能を高め、活性化し、抗病性はもとより免疫賦活作用がとくに注目されている。また、発情再帰が明確となり、離乳後の種付けがスム-ズでホルモン注射の必要がないと喜ばれている。 子豚用の人工乳に添加してその効果が成績にはっきり現れるのも、酵素食品ならではと思われる。いくらよい結果が出ると言っても、薬品ではない。豚に与えると生理機能の活性化が始まり、そこから目的に対して答えがでてくるものであり、御飯を食べればすぐお腹がふくれるというわけにはいかないことも認識してほしい。しかし、これがほぼ10ヵ月経過すると、経営上の答えが出てくる。そして豚舎が大きなド-ムに覆われたように、従来の疾病がなくなり、病気から隔離された環境になるのである。 各養豚農業経営が過去色々と、あの手、この手とやってきて、「もう打つ手がない」と行き詰まった時にたどり着くのが活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スである。 いつものことだが、一母豚年間肉豚二〇頭以上を目指す。これだけを目指して経営戦略を立てれば、あとはすべてついてくる。 分娩時は二〇頭、またはそれ以上産まれても、途中で数が落ちてゆくというのは、もったないことだ。夏になると、豚舎の整備コンク-ルなどを行い、悪臭が少ない、排水のBOD、COD、SS、大腸菌などの検査しているが、年間通してきちんとやることで、夏にじたばたと巡回する必要もなくなるだろう。悪臭がなければハエもいない。昭和40年に35万戸たった養豚経営農家の数が、今や2万戸あまり。悪臭やハエも相当なくなったわけだ。残った者が福が多くくるよう、基本から組み立てる時と考える。「

「夏にむけて、環境整備は今から」

2022-01-28 08:37:27 | 日記
 畜産統計が農水省統計情報部より発表された。全体に飼養戸数の落ち込みが目立ち、養豚では12.6%と大きく減少した。しかし、大規模層を中心に頭数の減少はわずか2%におさまった。豚価の低迷、飼養環境の悪化などから小・中規模層を中心に飼養中止があり、飼養戸数は2万2100戸ばかりとなった。飼養頭数は2%の減少で106万2000頭である。また、一戸当たりの飼養頭数は480.6頭で54頭増えている状況である。 食肉流通統計から三月の数字を見ると、豚はと畜数が約一割増え、豚肉価格は東京で一kg当たり449円、大阪で452円となり、どちらも対前年比で12%下げた。また、対前月比では両市場ともに2%高の水準となっている。4月期首の食肉在庫状況を畜産振興事業団がまとめて発表したのを見ると、鶏肉は減少を続けて8万2000㌧余りとなり、2ヵ月連続で9万㌧を割り、対前年同月比95%に落ち着いた。ただ、豚肉・牛肉は以前過剰基調が続いており、特に牛肉は対前年比168%と急増した。これは輸入急増ペ-スが続いていることから依然高い水準で推移している。4月は8万6600㌧と前年同月比で7割近くも急増し、8万㌧台に戻っている。さらに輸入物は7万6193㌧余り(前年同月比105%)と前月に比べ500㌧増え、依然高い水準にある。国産物は前月より998㌧減少して2万1109㌧となっている。 4月下旬から5月にかけて豚価上昇があるのでは、ひそかに思ったが、期待はずれとなった。しかし、今年は、高値が来ると強気でいるのだがいかかだろう。 今年の春も例年のごとく、三寒四温の気温の変化で子豚の事故や繁殖豚の発情不良などが目立った。省力ということで分娩室の暖房が変わり、夜中に巡回しなくなった反面、生まれた子豚の斃死事故が以前より増えているとの声を聞く。 一母豚年間二〇頭以上の肉豚出荷をもって育成率とする目標から考えるともったないことだ。飼養管理の目的を反芻する必要がある。今年も半年を過ぎようとしており、夏の気温もやや冷夏型とのことである。八月種付けが養豚経営の一つの起点とするならば、今から準備が必要だ。 ここで、活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スが、見事に効果を示してくれる。飼養環境の変化が、豚の生理的な働きを通してよくわかる。 離乳後の発情再帰がはっきり現れ、五日から七日で種付け、特に肺炎関係の疾病が激減する。薬品を使用しなくなるため、金額ではっきりと差がでる。 環境変化では、悪臭が消え、ハエも発生しなくなり、他の人が豚舎に近づいても平気である。 よく豚舎周辺の立ち入りを禁ずる看板を見かけるが、環境整備を常識的にきちんとしていれば、そんな表示は無用と考えてほしい。 これから梅雨期となる。豚舎周辺に石灰を坪五kg散布し、豚房内は石灰乳を床と床から1.5mくらいまで塗ってほしい。これは、活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スを使用するにあたっての必須条件である。

「経営に見合ってこその悪臭公害対策」

2022-01-24 07:55:33 | 日記
悪臭規制の強化について環境省が中央環境審議会に諮問したことが発表された。畜産では牛舎、養豚、養鶏場の排水が今回の悪臭物質規制の対象となったようだ。従来の水質汚濁防止法に基づく排水基準対策に加え、悪臭対策上からも排水基準が強化されることになる。 活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スが公害対策に効果を示してことを、月刊「養豚界」1992年臨時増刊号「養豚環境対策」に掲載したところ、その目的と実績が注目され、国内はもとより外国(アメリカ・スイス)からもお手紙をいただいた。国内では、講習会などでその説明を求められて、本来の酵素食品としての目的から外れて環境対策に重点が移ったようで、やや困惑している。悪臭防止法では臭気強度を2.5~3.5の範囲内で、自治体が規制地域と規制濃度を決めるようになっている。臭気強度は「無臭」を表す0から「強烈なにおい」の5まで6段階で示される。プロピオン酸は0.07ppmで臭気強度が3になるなど、それぞれの悪臭物質は濃度によって臭気強度が違う。 活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スも、シリ-ズで今回43回目になる。その効果の紹介では疾病が対策の効果として、免疫賦活作用が強化され、ワクチン接種をきちんとすれば肺炎等、ヘルペス様疾病が発病しないなど、基本的な豚の生理機能が活発となるため一母豚年間二〇頭以上の肉豚出荷をもって育成率とすると断言している。そして、悪臭公害が発生せず、ハエも発生しない。沈殿槽に利用すると汚水処理で問題になる汚泥やスカムが出ないなど、さらに水質基準で指標となるBOD、COD、大腸菌が国の基準の三分の一以下で、大腸菌は汚水排水1mg中2400とすると、その数4~5個と、ゼロと表現できるほどの実績がある。 飼料価格の割高、豚価の低迷という二つの重いカゼで縛られている現況に、悪臭公害のために対策をするということは不可能に近い。特に飼料に加えて使用する場合は、おくまでも経営上、経済的にプラスにならなければ意味ない。経営と切り離れた「悪臭公害対策」とは、現場をしらない者の無責任な言い方である。 活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スは、これを食べると腸内細菌叢が変化し、飼料の消化吸収がよくなる。特にタンパク質の消化分解が無駄なく行われ、ふんの中のアンモニア態窒素がないため、臭わないことが三~四日でわかる。また、タンパク質の消化分解吸収に無駄がないため、アミノ酸としての働きが大きく作用するのだろう。さらに、免疫賦活作用がよくなり、ワクチン接種の抗体価が上がる。発情関係も全く正常で、特に離乳して五日目に種付け可能となり、従来ホルモン注射に頼っていたことが不思議なくらいだと、全国から反響がある。当然、分娩された子豚も違う。ただ、マクロビンと鉄剤の注射は、必須条件である。 活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スを利用するときは、配合飼料も標準的なものを対象にしてほしい。二月号でも指摘したが、飼料を選び、使いこなすことが大切である。 そして、忘れてならない疫学的必須条件は、豚舎周辺に一坪当たり五kgの石灰散布、豚舎内は石灰乳を塗ること。いずれも春秋年二回、ミミズのいない環境である。早くも四月、年度始めで失業率も下がれば豚価も上がると期待したい。

「今年は、飼料を選び、使いこなし、見直すことから」

2022-01-17 12:54:01 | 日記
今年の養豚農業経営は、昨年から引き続きの相場の先行きが見えない状態だ。従来なら、豚の相場が安くて他人がやめる時に養豚を始めれば、景気の波に乗り儲かる例が多くあったが、今年はどうだろうか。 昨年の農業は、冷夏被害でさんざんだった。政府は農産物の需要と生産の長期見通しや農業新政策で、自給率の向上、もしくは低下に歯止めをかけるとしているが、その見通しは全く立たない。 国民一人当たり一年間の供給純食料は、米が前年比0.2%(0.2%kg)減の69.7kg。小麦も同0.3%(0.1kg)減の31.6kgとなった。畜産物は肉類が同2.1%増の29.5kg、鶏卵が同1.7%増の17.7kg、牛乳・乳製品は同1.4%減の83.6kg、野菜は同1.6%増の106.7kg、果実は台風被害を受けた三年度に比べ、国内生産の回復により消費量も増加、同10.3%となった。 国民一人一日当たりの供給熱量は、同0.1%増の2625.6カロリ-。栄養バランスでみるとタンパク質が13.5%、脂肪が28.7%、炭水化物が57.8%となり、引き続き脂肪とタンパク質の比率が高まっている。以上の数字を把握した上で政府は施策展開していると確信してこそ、養豚農業経営者は、着実に生産をしていけるのだ。 飼料が値上がりし、経営をさらに厳しくしている。配合飼料も従来ならば全農系を一つの目安とし、各メ-カ-の飼料はそれぞれの特徴を銘柄として推進している。例えばA社は人工乳にその特色を出し、B社は肉質改善による上物率向上をPRし、その他、繁殖成績向上や子豚の育成率向上など、さまざまな特徴がある。 近年は飼料会社が合弁したり技術の提携をしたりとその形態が変わってきている。価格も大事なことだが、品質の良い飼料を選ばないと、長い目でみれば経営の上から大きな損失も出て来る。 ちなみに、活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スを利用している養豚農家でも、品質の良い飼料を使っているところは成績も良く、活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スの指標である一母豚年間二〇頭以上の肉豚出荷を達成し、当然、肺炎など抗菌剤や抗生物質を使う疾病も出ていない。 飼料が良くなければ、せっかく利用しても成績が上がらない例が出ている。配合飼料を購買し、それに魚粉やミネラル、ビタミン類、その他薬品を添加している農家もある。苦し紛れに木炭粉なども使っており、せっかく技術を持ちながら不本意な成績で反省しているところもある。 養豚農業経営者は、まず飼料を使いこなすことだ。ふんが臭いとは、ふんの中に栄養分が相当残っていると考えられる。本当に消化吸収が充分に済んでいれば、ふんの臭いがほとんどなく、悪臭公害などもないと確信する。 現在の配合飼料は、完全配合飼料がほとんどで、栄養学的にみれば人間の食料以上の栄養設計と考えられる。 活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スは豚の生理的な消化吸収の機能を助け、ふんが臭くないほどに利用度を高めてあり、その充分な栄養が養豚経営の成績向上に役立っている。 本年は、飼料を選ぶこと、使いこなすことを、見直すことから始めてはいかがだろう。