ゴールデンエース普及の歩み

【月刊 養豚界】昭和61年2月号~平成22年12月号掲載記事

「病気に合う前に環境整備、免疫賦活作用を高める飼養管理」

2022-12-22 09:22:00 | 日記
今年は千年紀越えという大きな節目となります。ある占者の言葉では、2000年の元旦は太陽と土星が良い場所に位置します。土星は土の星であり、農業の星、今年は農業従事者はツイているそうです。 新しい技術も次々と生まれ、素晴らしい躍進を遂げるとあります。家族労作を経営の柱とした日本の養豚農業経営は、創意工夫を凝らして低コストと省力化を図り、肉質の良い健康な豚を育て、消費者も健康に(特に女性と子供さんに)安心して生きる糧にできるものを提供することです。 活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スは、その基礎となるものであります。 豚の疾病も色々と新しい名称の病気が発生しているとの報告があります。地域的に限局しているようですが、サルモネラ病、TGEも肉豚の発生カンピロのロ-ソニアなど変わった病気が発生しています。 従来からある疾病も、その症状は、以前のようにな分かりやすいものばかりではなく、特に一般臨床診断で区別できないような合併症も認められるようです。特に長く養豚をやっている養豚場の中には、豚の病気が常在化している所も考えられます。 やはり伝染病的疾病が被害が大きく、発生してからの対策をたてていたのでは間に合いません。予防的思想として疫学的な対策、またはワクチン接種によって、必ずその抗体価がどの位あるかを確認することが必要です。 ワクチンはきちんと行っているが、その効果がないといった質問をよくされますが、抗体価が上がり、その力があれば発病しないわけです。 免疫賦活作用があるかないかが、必須条件といえます。今までの20年の経験からいいますとワクチン接種し、抗体ができると、その刺激というか、免疫賦活作用が高まることで、近隣に発生している伝染病、例えばオ-エスキ-病などが発病しないなど、以前にも書きましたが、ヘルペス様疾患の発生も抑えるなど、免疫賦活作用を高める飼養管理が重要です。 その連鎖作用により肺炎など皆無の状態となり、発病再帰の早期出現、そして産子数の増加、生後日齢に応じた発育、育成率が向上し、当然のことながら要求率・肉質の上物率と一貫経営にふさわしい段階ごとの実績が出て、経営もト-タル的に自信の持てる数値を示してくれます。 環境問題も特に悪臭がなくなり、ハエの発生においも驚くほど少なくなり、国の基準の三分の一以下、BOD、COD、SS特に大腸菌のほとんど皆無というくらいの実績が示されています。 大規模経営では、そのようなきめ細かな観測は大変ですが、それ以外のことは充分示してくれるでしょう。 その効果の現れは、努力の積み重ねのさらなる積み重ねたうえでの効果です。そうした積み重ねがド-ム状になり、疫学的見方でいうと、大きなド-ムに包まれた形の農場となるからです。 ところで、「未病」という言葉が中国漢方にあります。これは、人間とはいずれ何らかの病気に出会う生身であるから、その対策に衣食住の環境を整えて生活することが大切であるという戒めの言葉です。 養豚農業経営の飼養管理の技術も定礎をもって、大きな節目にいたしましょう。

「ゴールデンエ-スで、踏み出せ、悪臭対策の第一歩」

2022-12-08 08:54:48 | 日記
農水省が発表した1999年畜産統計(2月1日現在)を見ますと、農家の高齢化や後継者不足、小規模農家の飼養中止などより、全畜種で飼養戸数は前年比5~6%台の減少となりました。その原因として、乳用牛では乳価の低迷、豚に関しては悪臭などが挙げられています。 飼養頭羽数では、規模拡大により肉用牛、豚は前年並みを維持しているももの、そのほかの畜種では1~2%台の減少となっています。 豚は、飼養戸数が1万2500戸と6.7%減少しましたが、1戸当たりの飼養頭数が790頭と51頭増えたため、総飼養頭数は987万3000頭前年並みとなりました。 飼養戸数減少の要因として、悪臭が挙げられていますのは非常に残念なことです。悪臭の発生は、経営状態が悪い養豚場の目安の一つと言えましょう。ふん尿処理の実行は難しく、多額の投資と労力の問題とが重なり、時に手の打ち用もないほどです。「くさいものにフタを」式では、いたちごっこであり、問題はいつまで解決しないと言っても過言ではありません。だからといって、この問題だけに特別に投資するのも難しいものです。 活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スは投与後、腸内細菌叢を活性させることで、生理的な機能代謝をも活性化させます。これにより免疫賦活作用が上がり、中にもワクチン接種後の抗体価は約10倍も上昇します。 その結果抗病力が強まり、豚は従来の抗生物質や抗菌剤に依存しない体質となります。特に肺炎が減少し、そのほかにも、得体の知れないヘルペス様疾患を防御できるのは周知の通りです。 また、発情再帰、種付け作業の確実性、産子数の増加、一腹年間20から24頭へ、育成率もト-タル肉豚出荷頭数で求めるなど、経営の基礎をガッチリと固めてくれます。 そして、悪臭をシャットアウトし、蠅のいない豚舎周辺環境が出来上がります。ただそれだけのことですが、このことは本誌81回の掲載が証明しています。養豚農業経営にこだわって普及しているのもむべなるかなと、ご理解いただきたいものです。 活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スは食品です。薬品ではありません。おなかの空いたところにご飯を食べたような急激な結果は望めません。 まして養豚場や飼養管理技術では、長い間定礎となる指標もなく、あれこれと手探りし、簡単に手に入るものやよいところ取りをすることが染み付いている人、手の打ちようがなくて、どう展開すればよいかと悩んでいる人が多くいます。疫学的な見方から、10年かかっても悪い経営しか得られないということも多く見受けられます。 これを見直すには、やはり10年をかけるというくらいの覚悟が必要なのです。減反で荒れた水田を元の姿にするのに、5年、10年をかけるというのと同じ思想が必要です。 活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スの特徴は、初めの10日間5%添加を続けると、ふんの色が変わり、それにつれて悪臭もなくなってきます。その時豚の体内、特に腸内細菌叢では変化が起きているのです。 そして、前述したような変化や効果が現れ、それが定着してきます。肉質の変化も見逃せないものがあり、熟度やうまみ、軽い食感などは、一般に言われている銘柄豚とは違った存在として評価されています。 いわば酵素豚と表現しても過言ではありません。しかしそれは一朝一夕ではできませんということも、重ねて申し上げておきたいと思います。

「菌の侵入を防ぐバリア-となり、肺炎、その他の疾病から豚を守る」

2022-12-02 07:32:56 | 日記
この冬は、平均的な気温と言われていますが、ここ2~3年が暖冬だったので余計に寒く感じられます。そのせいか年頭から風邪にかかる人が多く、特に高熱を発し、せきが出るなどの経過の長いのが特徴のようです。養豚の世界でも、昨年は肺炎が流行して大きな被害を与え、ついには年間を通じて、北海道から九州地方まで全国的に発生となりました。 聞くところによると、肺炎の種類のうち、パスツレラ肺炎との情報がある豚の肺炎には、そのほかにもマイコプラズマやヘモフィルスなど数種の菌もあると言われています。それら肺炎も経営を圧迫する疾病ですが、肺炎を引き起こし、そのほかの疾病の源ともなる風邪は、いわゆる「万病の元」の言葉通りと言えます。 以前にも書きましたが、豚の疾病には、伝染病と自発性の二つのものがあり、その原因としては、飼養管理にあるものと、寄生虫によるものとがあります。最も恐ろしいのは伝染病で、代表的な豚コレラをはじめ、その対策として、ワクチン接種の励行が必須ですが、これは免疫抗体を上げることを目的としています。 近年、豚コレラ撲滅の運動が高まっていますが、その基礎となるのは、豚コレラを消失させることです。これには地域ぐるみの運動が必要で、それには疫学的な考え方が第一です。また、豚自体の抗病性や免疫賦活作用の向上が大切になります。 活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スの20年の歴史の中でも、投与から約一ヶ月くらいで肺炎がなくなり、今までのような抗生物質や抗菌剤を使用しなくなったという効果が認められています。その他の疾病も発生しなくなり、薬品購入の激減と、経営状態の充実が図られ、ゆとりも感じられるようになります。 また、発情再帰が早くなり、離乳後5~7日目で種付けが出来るようになり、しかも産子数も増えるので、一腹年間20頭以上の成績を上げて、育成豚舎が満杯との嬉しい悲鳴が聞こえるほどです。 活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スは薬品ではありませんので、その点を理解して使用しないと、せっかくの宝も持ち腐れとなってしまいます。結果を確認しながら使用マニュアルを守って使用しますと、約一年で、目には見えませんが、豚舎の周囲にド-ムのようなバリア-ができて疾病の侵入を防ぐようにです。その際、豚舎の周囲に石灰を坪当たり五kg散布し、豚舎内部には石灰乳を塗布、あるいは噴霧して、疫学的基礎をつくることが必要です。 中には、せっかく活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スを使用しても一応の成果を上げても、それが自信がついてつい使用を休止し、また、元のような疾病事故の連発となる場合もあります。それで反省するとよいのですが、のど元過ぎれば熱さを忘れて、繰り返してしまう人もいますのです。 東北に「カンパ火にこりず」という諺がありますが、自然界の仕組みを取り入れた活性酵素食品ゴ-ルデンエ-スは、まさにこの粘りと継続が大切なのです。 世の中では、豚の肺炎や他の疾病が心配されていますが、その報告をするほどではないようです。しかし、反対の人も多く、きちんと使用方法を守らない人が多いのが玉にきずです。 32年前、約三五万戸と言われ全国の養豚家数も、今や一万三〇〇〇戸。むべなるかなは、私一人の思いではないと思います。 豚コレラ撲滅も結構ですが、その基礎となる疫学的考察からの、飼養管理体制の構築が第一であると考えます。