日刊イオ

月刊イオがおくる日刊編集後記

「記録」と「記憶」

2009-12-11 09:16:52 | (茂)のブログ
 以前、ブログに書いたように、ベガルタ仙台の梁勇基を取材するため、仙台に出かけた。
 数日間滞在していたが、私が結構厚めの外套を着ていると、当地の先輩から「そんなに寒くないだろう」と言われた。
 私としてはかなり寒かったのだが…。
 ついでに言えば、仙台に暮らす北海道出身者は、私と同じ「寒い」派だった。

 さて、そんな仙台にある東北朝鮮初中級学校の先生たちと酒席をともにした。
 その席で、(総じて言うと)こんな話が。

 今の子どもたちは、「記録する」ことが当たり前になっているから、「記憶する」ことに慣れていない。

 ビデオ、DVDなどで、テレビ番組や映画を見たいときに見たいだけ見られる昨今、子どもたちは(意識的にではなく)「一度見たものを覚えている」という感覚が弱いのかもしれない、昔は一度しか見られなかったけど、その映像は今も鮮明に覚えている、とある先生。



 ポケベルやPHS、携帯電話がなかった時代、そらで言える友達の家の電話番号がたくさんあった(覚えようと思ったというよりも、いつの間にか覚えていた)が、それらを持つようになって、つまり「覚える必要がなくって」からは、覚えようと思ってもなかなか頭に残らない。
 恥ずかしい話が、家の番号すらとっさに出ないときがある(数年前に引越し番号が変わっている)。

 「最近の子どもは云々」と言いたいのではなく、大人たちも、「記録する」(ノートにペンで書いたりではなく、デジタル機器に打ち込む)ことに頼りすぎているような気がする。(茂)

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