蛾遊庵徒然草

おこがましくもかの兼好法師にならい、暇にまかせて日頃感じたよしなし事を何方様かのお目に止まればと書きしるしました。

一年ぶりの死刑執行―千葉法務大臣、保身のためでは?―

2010-07-28 22:07:32 | 時事所感
7月28日(水)晴、暑し。

 今夕7時、NHK総合のニュースで、千葉法務大臣になって初めて、死刑が執行されたと報じた。前回から丁度1年たった同じ日だとのこと。千葉氏は死刑廃止論者とか。法律の建前では、死刑確定から6月以内に執行されることとなっているにも拘らず、死刑の執行にあたっては慎重を期さねばならないとの主張で、この建前の骨抜きを図ってきたように思える。
 その千葉大臣が、此処へきて急に思いたったように、死刑執行命令書にサインしたのはどういうわけだろうか。

 私が瞬間的に思ったのは、国会開会を前にして、千葉大臣は先般の選挙で落選したにも関わらず、菅総理大臣が自身へのはねっかえりをおそれて、引き続き民間人の大臣として辞める必要はないとして留任したことに対して、野党からその正当性について、問責決議案をだされることへの、少しでも、矛先をかわす自衛・保身のためではないのか?
千葉氏の年来の死刑廃止論も月給165万円とかの前には、さらりとかなぐり捨てるような、軽いものだったというわけだろうか。

 まさに、この発表の後で、死刑廃止団体のメンバー代表が、「今回の死刑執行はあまりに唐突で、恣意的すぎる。人の生命をかろんじている」と主張していたが、まさにその通りではないか。
 もっとも、人の生命を軽んじていればこそ、殺人を犯したような奴を、私は決して許すべきではないと考えており、この死刑廃止団体の方々とは正反対の立場に立つものであり、原則人を殺したら、即、死刑をと主張したい。

 先日、死刑囚の身でありながら、死刑制度は必要だ。死刑がなければ、犯した罪の重さに、正面から向かい合うことは出来ないと主張しているのに目がとまった。その通りだと思う。