E-P1は「オヤジ狙いの高級カメラ」?

 DIAMOND onlineのコンテンツ「デジタル流行通信」によれば、オリンパス・ペンE-P1は「オヤジ狙いの高級カメラ」なんだと。でもさ、この記事、間違いばかり。記事を書いたのは戸田覚と云う方のようだけれど、戸田氏、ホントにカメラの事をわかって書いているのかしらん。

間違いその1:「オリンパス・ペンE-P1」は、往年の名機の名前を冠したハーフサイズの一眼レフデジカメ。
 のっけからとんでもなくいい間違いだ。「オリンパス・ペン」は往年の名機と云っても良いが、E-P1は「ハーフサイズ」でも一眼「レフ」でもない。オリンパス・ペンFは確かにハーフサイズの一眼レフだけれど、E-P1の撮像素子はフォーサーズ規格。35mmフィルムの約1/4の17.3×13.0mmだし、マイクロフォーサーズはレフレックス(鏡による反射)機構を持たないことを最大の特徴としている。止せばいいのに戸田氏は「簡単に言ってしまうと、一眼レフなのにファインダーが不要」とまで書いている。勘違いも甚だしい。

間違いその2とその3:オリンパス・ペンは、昭和30年代に登場したハーフサイズの小型軽量カメラで(中略)金属を多用した高級感のあるボディで、当時の憧れの存在だったのである。
 「金属を多用した高級感のあるボディ」とあるが、当時のカメラはほとんどすべて金属製。シートフィルムを使うカメラに一部木製のものがあったが(今もある)、プラスティック製のカメラは無かったんじゃないかな。それともう一つ。35mmフルサイズのカメラよりもリーズナブルに「写真の楽しさ」を提供するのがハーフサイズのペンの使命であったはず。だからペンは全然高級なんかじゃなかった。そして当時の憧れは何と云ってもライカ、国産ならニコン、ペンタックスやキヤノンであって、オリンパスは決して憧れの存在ではなかったはずである。

 最後に件の記事のタイトルにもなっていた、E-P1は「オヤジ狙いの高級カメラ」だが、まっ、これは当たっているかも知れないな。DSLR(デジタル方式一眼レフ)ユーザーが、DSLRは女性には大きく重たくて使いづらいからと、奥様用にと偽って購入して実は自分が使うパターンが多くなりそうだ。

郷秋<Gauche>が書いたオリンパス・ペン E-P1関係記事
余りにも酷過ぎるDIAMOND online
E-P1は「オヤジ狙いの高級カメラ」?(この記事)
オリンパス・ペンE-P1のデザインについて考える
オリンパス・ペンE-P1について考える(その2)
オリンパス・ペンE-P1について考える(その1)
オリンパス・ペンE-P1の問題は

 

 例によって記事本文とは何の関係も無い今日の一枚は、紫陽花と共に梅雨時の花としてすっかり定着した感のあるアガパンサス、別名紫君子爛。アフリカ原産ですが関東地方では屋外でも越冬できる程の耐寒性があるようで、庭から逃げ出し野生化し始めてもいるようです。
コメント ( 0 ) | Trackback (  )
« 「とりあえず... 余りにも酷過... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。