イメージチェンジ?

 これまで何度も書いているのでご存知の方も多いかと思うけれど、郷秋<Gauche>は新潮社の季刊雑誌「考える人」を創刊号から購読している。昨日その通巻20号(2007年春号)が発売になったので仕事帰りに書店に寄って購入してきた。

 創刊以来ほとんどの号ではジャン=ジャック・サンペ氏の、見るからに和み心穏やかになるイラストが表紙を飾っていたのだが、昨日発売の「考える人」はガラリとイメージを変え、短編小説がずらりとならんだ書棚を真正面からズバリと撮った写真が表紙になっている。

 今号の書棚が誰のものなのか(撮影用のものかも)わからないが、人様の書棚は面白い。今号の表紙を飾っている写真は背表紙のタイトルが見えるようにということなのだろ、写っているのは150冊程なのだが「この人はこんな本を読んでいるのだ。フムフム」といった感じである。

 学生時代は先生の研究室を訪ねるのが好きだった。どんな本が並んでいるのか興味があったからである。今でもどなたかの家にお邪魔すると、ちょっと行儀が悪いけれど書棚に並んだ本や楽譜、CDを端から順に眺めていく。思わぬ人が思わぬ本を読んでいたり、へ~、フランス物が好きなんだとか、クラシックしか聴かないのかと思っていた方が実はクリフォード・ブラウンのファンであったりで、ニヤリ。やはり面白い。

 実は前号もサンペ氏のイラストではなく、小津安二郎の特集だから表紙が小津のモノクローム写真。果たして「考える人」が表紙のリニューアルをしたのか、単に今号の特集に合わせただけなのか、四ヶ月後の夏号の発売が今から楽しみである。

コメント ( 2 ) | Trackback (  )