アルテピナコテークの道を隔てた所には、ノイエピナコテークがあります。
ちなみにアルテピナコテークのアルテは古絵画館の意味で、それに対しノイエピナコテークは
新美術館になるようです。
ノイエピナコテークに出かけた日は日曜日で、入館料は1ユーロですみました。
ヨーロッパの美術館の多くは日曜日に行くと普通の日より安いか、あるいは無料なんてところもあるようです。
日曜日はお店はほとんど閉店ですから美術館へ行くには絶好の日かもしれません。
こちらにも大きな絵画が多く後ずさりして眺めるほどですが、日曜日は見学者も少なくゆったり
鑑賞できます。
どこかで見かけた光景?と思ったのは、、、、、ミュンヘンのビヤガーデン風景を描いた一枚でした。
きっとヴィクトアリエン市場のビヤガーデンだったのかもしれません。
風景がよく似ています。
もっと近づいてみると、、、、、着ている物や人々の様子はちょっと違っても今もこの場所では
同じような光景が見られました。
この風景もミュンヘン市内を描いたものですが、今でもほとんど同じ風景でヨーロッパ建築の石の文化を
感じてしまいます。
きっと日本のように地震のある国ではないからこそ残っているのかもしれません。
どこかで見たようなといえばこちらも、、、、、教科書に載っていたような??
若きウェルテルの悩みやファーストを書いたドイツの作家ゲーテでした。
私が今回ピタッと足が止まったのはこの作品でした。
豊かな髭を蓄えた老人を描いたものでしたが、その精密な描写は絵とは思えないほど。
さらに近づいて、、、、、髭の一本一本までまるで生きているような。
思わずじっと見入ってしまいました。
足が止まったといえば、この絵もそうでした。
絵の精密さというのとは違い、光線の加減か絵の中に出ているひびのような線が気になりました。
近づいてみると、、、、ひびのような線がはっきり浮き出ています。
絵の中にこの美術館のガラス窓の天井も映り込んでいます。
いくつかの部屋を巡っているうちに出会ったのは、なんとなく見覚えのある絵です。
セザンヌの静物画、「「整理タンスのある静物画」です。
そしてセザンヌの「自画像」もありました。
また睡蓮の絵で有名なモネの「睡蓮」も見ることができました。
結構荒いタッチのようにも見えるところは、後年目が見えなくなりそれでも描いたという話を
聞いたことがありますが、この絵もそんな時代の睡蓮かなとかってに想像してしまいました。
各部屋の展示を回りながら、いよいよ今日の一番の目的の部屋に近づきました。
あの有名なゴッホのひまわりです。
まっすぐに目が行ったのは、やっぱりこれ、「ひまわり」でした。
ここミュンヘンのノイエピナコテークにあるゴッホのひまわりは12本。
ゴッホは生涯にひまわりを7作描いたといわれています。
その一つがまぎれもなくこの絵だと思うとなんだか感動してしまいました。
さらに近づいてみると、ゴッホの筆のタッチまでありありと見て取れました。
しばらく近づいたり、離れたり、、、、
ここ美術館にはこの「ひまわり」の絵の左右には、ゴッホの絵が2点展示されています。
明るい色遣いでおよそゴッホとは思えない「オーヴェル近郊の平原」を描いたこの絵と、、、
もう一つはこの絵です。
どちらも今までに見たことがない絵でした。
そしてゴッホの絵にしては二つとも全体が明るい色彩で、私はむしろこのうちの「オーヴェル近郊の平原」を
描いた絵に惹かれました。
ゴッホの絵の後ろにはゴーギャンの「神の子」が絵がありました。
最後の部屋には20世紀の世紀末芸術作品のコーナーがあり、これはレゴンシーレ。
そしてこれはクリムトの「音楽」
色遣いがいかにもクリムトという感じがします。
クリムトの作品はこのほかに、、、
怪しげな美貌の女性を描いた「マルガレーテ・ストンボロ」の2点が展示されていました。
そしてこれがクリムトのサインです。
さすが芸術家のサインという感じです。
館内の入り口には絵画を題材にした絵葉書やグッズがたくさん揃っていました。
さすがノイエピナコテークは19世紀のヨーロッパ絵画を扱った展示が多いだけに、ゴッホをはじめ
セザンヌ、モネ、ゴーギャン、クリムトなど名だたる画家の作品を目にすることができたことは
幸いでした。
特にゴッホの絵をこんなまじかに見られたことは感動でした。
監視員が近くにはいましたが特に特別に展示されているということもなく、ごく普通に並んでいたことは
驚きでした。
時価何十億もするであろうこのゴッホの絵が、、、、、、???
またミュンヘンの美術館やレジデンツ、教会内部などはみなフラッシュなしならば撮影がOKということも
カメラを持っている人間にとってはとてもラッキーなことでした。
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