「いくさが始まる時は誰も止めることができない」
幸村(堺雅人)の言葉だが、これが戦争の歴史だ。
太平洋戦争だって、国民が鬱屈し、「鬼畜米英を倒せ」と熱狂して始まった。
こうなると、いくら平和を叫んでも、その声はかき消されるだけ。
だから火が燃え広がらないうちに消しておかなくてはならない。
現在も一部の好戦的な人たちが「中国と戦争だ」と叫んでいるけど、彼らが主流派になりませんように。
戦争への流れは、負の連鎖で加速する。
・大野治房が家臣の不満を抑えるために金蔵を開けて分け与える。
・これに牢人たちが不満を漏らし、幸村は牢人たちにも金を配る判断。
・しかし、これが裏目に。
いくさで功名をあげたい牢人たちは武器を買い始めた。
・これに徳川が反応。
豊臣はいくさの準備をしていると、いくさの口実を与えてしまった。
こうなると、幸村がいくらがんばっても抑えられない。
幸村の戦略は、茶臼山と岡山の間に空堀を掘り、これを出城として戦い、勝利して、四国への国替えという有利な講話に持ち込むことだが、これには時間が要る。
だから牢人たちの家族を呼んだり、夢を語らせたりして、ガス抜きをする。
家族という〝日常〟や夢という〝未来への希望〟があれば、人は好戦的にならないからだ。
人々は地道に日常を生きるようになる。
しかし、「引鉄」は引かれてしまった。
今回のサブタイトル「引鉄」には、幸村の馬上筒と戦争の引き金というふたつの意味が込められている。
………………
ラストは兄弟の物語。
信之(大泉洋)は幸村の手紙を読んで、
「俺にはわかる。弟は死ぬ気じゃ」
「止められるのはわししかおらぬ。大坂へ参る」
離れていて言葉を交わさなくても、理解し合い、通じ合っているふたり。
僕も幸村には〝特攻隊〟になって欲しくないな。
このあたりどのように描かれるのだろう。
幸村(堺雅人)の言葉だが、これが戦争の歴史だ。
太平洋戦争だって、国民が鬱屈し、「鬼畜米英を倒せ」と熱狂して始まった。
こうなると、いくら平和を叫んでも、その声はかき消されるだけ。
だから火が燃え広がらないうちに消しておかなくてはならない。
現在も一部の好戦的な人たちが「中国と戦争だ」と叫んでいるけど、彼らが主流派になりませんように。
戦争への流れは、負の連鎖で加速する。
・大野治房が家臣の不満を抑えるために金蔵を開けて分け与える。
・これに牢人たちが不満を漏らし、幸村は牢人たちにも金を配る判断。
・しかし、これが裏目に。
いくさで功名をあげたい牢人たちは武器を買い始めた。
・これに徳川が反応。
豊臣はいくさの準備をしていると、いくさの口実を与えてしまった。
こうなると、幸村がいくらがんばっても抑えられない。
幸村の戦略は、茶臼山と岡山の間に空堀を掘り、これを出城として戦い、勝利して、四国への国替えという有利な講話に持ち込むことだが、これには時間が要る。
だから牢人たちの家族を呼んだり、夢を語らせたりして、ガス抜きをする。
家族という〝日常〟や夢という〝未来への希望〟があれば、人は好戦的にならないからだ。
人々は地道に日常を生きるようになる。
しかし、「引鉄」は引かれてしまった。
今回のサブタイトル「引鉄」には、幸村の馬上筒と戦争の引き金というふたつの意味が込められている。
………………
ラストは兄弟の物語。
信之(大泉洋)は幸村の手紙を読んで、
「俺にはわかる。弟は死ぬ気じゃ」
「止められるのはわししかおらぬ。大坂へ参る」
離れていて言葉を交わさなくても、理解し合い、通じ合っているふたり。
僕も幸村には〝特攻隊〟になって欲しくないな。
このあたりどのように描かれるのだろう。
ということで今回は
>幸村の戦略は、茶臼山と岡山の間に空堀を掘り、これを出城として戦い、勝利して、四国への国替えという有利な講話に持ち込むこと
「これが実現すれば…」という策を幸村は出し続けてきています。
しかし、誰でもが知っている史実による結末は変わらないのが辛いところ。
結局いいところで策は砕かれてしまいます。
今回、織田有楽斎を追放し、大野治長を完全に味方につけることで大蔵卿局を無害化したかに思いきや、もう一人の息子(治房)が「愚かな足の引っ張り役」として登場してきました。
結局のところ
>幸村には〝特攻隊〟になって欲しくないな。
>このあたりどのように描かれるのだろう。
まったく同感です。
ところで、きり。
「これが終わったら」というプロポーズは典型的な「死亡フラグ」なのだそうですが、三谷氏はあえてこれをぶちこわしてギャグにしていました。
これまでのきりは権力の上層部に食い込んで情報をもたらしたり工作したりする一種の「くノ一」的な存在だったのでお似合いかとも思いましたが。
予告編では幸村に抱かれるシーンがありました。
最後の最後で「幸村の4人目(最後)の妻」になるのでしょうか。
いつもありがとうございます。
>「これが実現すれば…」という策を幸村は出し続けてきています。
こんな幸村の辛抱強さを秀頼は賞賛していましたが、確かに普通ならキレて自棄になってもおかしくない状況。
幸村を支えているのは何なんでしょうね。
秀吉や豊臣家への恩義だけでは、とても支えきれるものではない。
長宗我部や明石全登の動機はわかるんですけどね。
彼らの動機は具体的で、自分のアイデンティティに根ざしたもので非常に強い。
一方、幸村は……。
きりは最後まで面白い立ち位置ですよね。
普通の作家なら佐助の求婚を受け入れて、ひとつのドラマにしたい所ですが、それをしない。
まだ、幸村への気持ちが残っているのでしょうか?
おっしゃるとおり次回はそんなきりの心の中が明らかにされそうですね。