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平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

下町ロケット 最終回~やっぱりいいよな、ロケットは! 職業人はかくあるべし!

2015年12月21日 | 職業ドラマ
 データ改ざんで、90日動作保証の人工弁が破損、結果、患者が亡くなる。
 これは椎名(小泉孝太郎)、言い訳はできませんよね。
 純粋に、試験段階で改良の余地のあるコアハートの不具合で亡くなったのなら、「6人を救うために4人が死んでも仕方がない」という理屈も通用するが、データを改ざんしたのですから。

 この作品は職業に携わる者の、誠実さと誇りと仕事への哲学を問うている。
・技術者は実験データに誠実であるべき。
 その哲学は、自分の作り出した技術で人々の生活を豊かにすること。
・ジャーナリストは真実を書き、悪を告発することに誇りを持つべき。
・医者は人の命と向き合い、救うことを第一にすべき。
・経理担当者は、会社の数字に誠実であるべき。

 なのに最近は、そうでないことばかりが起きている。
・傾いたマンションの杭打ちデータの改ざん。
・安倍自民党の不正やオリンピックの利権について、強く書かないマスコミ。
・医者の隠蔽事件。
・このドラマのスポンサーでもある東芝の不正会計。

 こうした事件を起こした連中が何を第一に考えているかと言うと、要するにカネである。出世と保身である。
 現在はカネや出世が優先して、誠実や誇りや哲学で仕事をする人間が少数派になっている。
 まあ、これが青臭くてきれいごとだってことはわかるんですよ。
 椎名が言う、
「地べたに這いつくばったことがなければ、きれいごとなど言えない!」
 というのも一面、真理。
 でもね、そればかりじゃ現実は悲惨じゃないですか。
 せめてフィクションの世界では、正義や誇りや信念が勝利してほしい。
 このドラマが高い視聴率をとっているのは、現実では正義があまり実行されていないからなんでしょうね。
 だから、このドラマでスッキリする。

 最後にこの最終回で気になったせりふを列挙しておきます。(聞き書きなので、一部正確ではありません)

★「6人を救うために4人が死んでも仕方がないんだ」(椎名)
 強者の論理ですね。
 こうして弱者は切り捨てられていく。
 経済に当てはめれば、「グローバル社会の中で生き残っていくためには格差が広がっても仕方がない」
 このように、わが国の上級国民たちは考えている。
 いずれは、「日本国を救うために貧乏人は軍隊に入れ」「国の役に立たない者は非国民」という時代がやってくる。

★「すべての責任を背負わされてクビを切られる」(中里)
 トカゲのしっぽ切り。
 こうして一番悪いやつが生き残っていく。

★「君のような使えない人間を選んでしまった私へのいらだちだ」(椎名)
 椎名、悪いね~。

★「正しいことを書かなかったら、私たちは何のためにいるんですか!?」(咲間倫子)
 「わかった、俺がケツを拭く」(週刊ポスト編集長)
 がんばれ、ジャーナリスト!

★「彼のことを信用しています。彼はロケットをいっしょに打ち上げた同志ですから」(財前)
 カネでなく結ばれた関係っていいですよね。

★「数字はウソをつかない」(佃航平)
 しかし、人間はウソをつく。

★「技術は永遠に残る」(佃航平)
 ひとつの技術が誕生すれば、それはさまざまに応用され、改良されて永遠に生き続けるんですよね。

★「何とかする? 時間をくれ? それはなぁなぁの世界に生きている人間のせりふだ」(貴船)
 貴船教授も最後の最後は医者に戻りました。

★「石坂君、君は何を見てきたんだ? ロケットを舐めるな!」(藤間社長)
 石坂の見てきたものは目の前のカネと出世です。

★「やっぱりいいよな、ロケットは!」(佃航平)

 職業人は、誇りと誠実さと仕事の哲学を持ちましょう。 
 そうすれば、佃のように、「やっぱりいいよな、○○○は!」と言えるはず。


※追記
 利菜(土屋太鳳)のウワサの恋人〝まさひこ君〟は猫でした(笑)
 しっかり帝国重工に入社してるし、利菜はこれからも佃を振りまわしそう。


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