今回、三成(山本耕史)は信繁(堺雅人)を認めたようだ。
三成は信繁に言う。
「もっと物事の裏を読め。素直では生きていけぬ。
それにしても不思議な男よ。
おぬしのような小僧が上杉に気に入られ徳川に取り入り、殿下の心をあっという間につかんでしまった。
何者なのだ、おぬしは?」
信繁は、人のこころや物事には裏表があることを知らない素直な青年なのだが、なぜか人の心をつかみ、可愛がられる資質がある。
三成は、これらの資質が欠けているから、信繁のことがうらやましいんですね。
だから自然と人望を得てしまう信繁のことをもっと知りたいと思っている。
同時に三成自身も信繁を〝弟〟のように感じ始め、自分の中に生じた初めての感情に戸惑っている。
今回の三成、面白いですよね。
ちょっとツンデレが入っている。
加藤清正(新井浩文)との言い争いに、信繁が割って入って収めようとしたのも影響しているのかもしれない。
間に入ると言えば、信繁は秀吉(小日向文世)と家康(内野聖陽)の仲立ちもした。
大物同士が会談をするときは、間に入って調整する人間が必要になってくるんですけど、その役に信繁は抜擢された。
もちろん、その抜擢の理由には信繁が家康を知っているということがあったのだろうが、信繁の人柄も影響したに違いない。
信繁には、強ばった人のこころを柔らかくする力がある。
生真面目な上杉景勝に本音を語らせたし、秀吉にも「俺は小心者でな」と語らせた。
茶々(竹内結子)が信繁のことを気に入っているのも、そのせいかもしれない。
さて、今回のもうひとつ面白かったのが、秀吉と家康の極秘会談。
明日の会談で、こんな芝居をしてほしいと頼む秀吉。
そのせりふがどんどん増えていって、家康は言う。
「殿下……芝居がどんどん難しくなっております」(笑)
これって、すごく演劇的。
芝居の稽古があって、演出家が芝居をつけ、台本のせりふが変更され、いざ本番って感じ。
「芝居がどんどん難しくなっております」なんてことも、実際の稽古で役者さんが演出家に言っていそう。
舞台の台本を書いてきた三谷幸喜さんならではの作劇だ。
それと、政治の世界って、ほとんど芝居なんですよね。
根回しがあって、実際の会談では話すことことはほとんど決まっている。
握手して笑い合うのも演技。
そう言えば、家康と北条氏政(高嶋政伸)にも手を取り合って笑うシーンがあったなぁ。
あの時も、どこかおかしかった!
最後はきり(長澤まさみ)。
「ふたりはいい仲?」と茶々に問われて、茶々に気に入られるのを避けるため信繁が「まあ…」と答えると、嬉しそうに胸に手を当てて微笑んだ。
この時のきり、すごく可愛いと思いました。
三成は信繁に言う。
「もっと物事の裏を読め。素直では生きていけぬ。
それにしても不思議な男よ。
おぬしのような小僧が上杉に気に入られ徳川に取り入り、殿下の心をあっという間につかんでしまった。
何者なのだ、おぬしは?」
信繁は、人のこころや物事には裏表があることを知らない素直な青年なのだが、なぜか人の心をつかみ、可愛がられる資質がある。
三成は、これらの資質が欠けているから、信繁のことがうらやましいんですね。
だから自然と人望を得てしまう信繁のことをもっと知りたいと思っている。
同時に三成自身も信繁を〝弟〟のように感じ始め、自分の中に生じた初めての感情に戸惑っている。
今回の三成、面白いですよね。
ちょっとツンデレが入っている。
加藤清正(新井浩文)との言い争いに、信繁が割って入って収めようとしたのも影響しているのかもしれない。
間に入ると言えば、信繁は秀吉(小日向文世)と家康(内野聖陽)の仲立ちもした。
大物同士が会談をするときは、間に入って調整する人間が必要になってくるんですけど、その役に信繁は抜擢された。
もちろん、その抜擢の理由には信繁が家康を知っているということがあったのだろうが、信繁の人柄も影響したに違いない。
信繁には、強ばった人のこころを柔らかくする力がある。
生真面目な上杉景勝に本音を語らせたし、秀吉にも「俺は小心者でな」と語らせた。
茶々(竹内結子)が信繁のことを気に入っているのも、そのせいかもしれない。
さて、今回のもうひとつ面白かったのが、秀吉と家康の極秘会談。
明日の会談で、こんな芝居をしてほしいと頼む秀吉。
そのせりふがどんどん増えていって、家康は言う。
「殿下……芝居がどんどん難しくなっております」(笑)
これって、すごく演劇的。
芝居の稽古があって、演出家が芝居をつけ、台本のせりふが変更され、いざ本番って感じ。
「芝居がどんどん難しくなっております」なんてことも、実際の稽古で役者さんが演出家に言っていそう。
舞台の台本を書いてきた三谷幸喜さんならではの作劇だ。
それと、政治の世界って、ほとんど芝居なんですよね。
根回しがあって、実際の会談では話すことことはほとんど決まっている。
握手して笑い合うのも演技。
そう言えば、家康と北条氏政(高嶋政伸)にも手を取り合って笑うシーンがあったなぁ。
あの時も、どこかおかしかった!
最後はきり(長澤まさみ)。
「ふたりはいい仲?」と茶々に問われて、茶々に気に入られるのを避けるため信繁が「まあ…」と答えると、嬉しそうに胸に手を当てて微笑んだ。
この時のきり、すごく可愛いと思いました。
現在の信繁は、秀吉や三成から見れば「物事の裏を読む」ことを知らぬ未熟者かもしれませんが、おっしゃる通り「なぜか人の心をつかみ、可愛がられる資質がある」ところで主人公としてのキャラが立ち始めていますね。
おそらくこれから信繁は「理の人」三成からも可愛がられるという希有な存在となってゆくのでしょう。
>「殿下……芝居がどんどん難しくなっております」(笑)
この台詞は私にとっても印象に残りました。
この場面に注目する人は他にもいて、芝居が上手な小日向さんと内野さんにこの台詞を言わせているところが面白い、という意見もありました。
>「ふたりはいい仲?」と茶々に問われて、茶々に気に入られるのを避けるため信繁が「まあ…」と答えると、嬉しそうに胸に手を当てて微笑んだ。
>この時のきり、すごく可愛いと思いました。
この時の信繁は考え込んでいましたね。茶々に対する防衛という文脈でなければ、即座に「いえ、さようなことは……」と答えていたことでしょう。
私も今回のきりは可愛いと感じましたが、思えば最近のきりからは「ウザさ」-余計な言動で足を引っ張る-が無くなってきたような気がします。
本作の(三谷氏の?)女性像は、もろな「戦国」よりは「大阪城的平和」(=政治)の世界に適応しているのかもしれません。
いつもありがとうございます。
>秀吉の懐の深さ
作品中のせりふにもありましたが、結果的に、信繁は、ひとりで勝手にヤキモキして、秀吉の手のひらの上で踊らされていた感じでしたね。
信繁は権三とは違う、とも分析されていましたし。
秀吉は、まだ若い信繁の尺度では測ることの出来ない大きな人物のようです。
父・昌幸もようやく「秀吉は家康などよりも一枚も二枚も上」と認めたようですね。(でも、現実の家康との外交は、前夜の会談に見られるとおり、綱渡りのようでしたが)
小日向さんと内野さんの件では、<丹田>も演劇的でしたね。
<丹田>で呼吸をして体の力を抜くこと。
もともとは武道に由来することなのでしょうが、演劇学校などでは最初に教えられること。
これを演技達者な小日向さんと内野さんに教えている所が面白いですよね。
きりは、批判があって、すこしウザさが抑えられてきているのでしょうか。
茶々ときりの絡みを見てみたい気がしています。
おまえには情ってもんがない…と清正は言いうが…上司の態度よんで、むかつくやつは消してしまう…そういう人間も嫌です(笑)
いつもありがとうございます。
確かに矛盾していますよね。
情のかけらもない。
要するに清正はすべて秀吉が大事。
秀吉に対する盲信なのかもしれませんね。
秀吉亡き後は家康につくわけですし、秀吉という軸をなくすとブレてしまう人物なのかもしれません。