青年たちの物語である。
まずは官兵衛(岡田准一)。
未来に夢をふくらませるこの青年には、小寺家は小さすぎるようだ。
天下統一を着々とすすめる信長(江口洋介)や摂津の主になった荒木村重(田中哲司)の存在に官兵衛は焦る。
動いている世の中のことが見えすぎるだけに、小寺家に縛られている自分との間に葛藤が生まれる。
信長のことを他人事のように話す小寺政職(片岡鶴太郎)にも「対岸の火事とみるにはいささか悠長では」と言わずにはいられない。
母里太兵衛(速水もこみち)と栗山善助(濱田岳)の中には、故・母里武兵衛(永井大)がいる。
ふたりは武兵衛を崇拝し、自らの手本にしているが、同時に武兵衛のようになれなくて焦っている。
太兵衛は有りあまる自分の力を持てあまし、善助は新しい家臣たちをまとめられない。
悩むこと、自分を制御できなくて焦ることは青年の特権だ。
生命力に溢れているからこそ、青年は悩み、焦る。
そんな彼らに官兵衛は「黒田家の強さの理由は家中の結束だ」と説き、<義兄弟>になるように命じる。
<義兄弟>という縛りをつくることによって、善助は太兵衛を制御できるし、太兵衛も善助に身をまかせることができる。
太兵衛が善助を素直に兄と認めることが出来た理由には、善助が太兵衛に「すまなかった。お前の思いをわしは見抜けなかった」と謝ったこともあるだろう。
善助はわりと器が大きい。
今後は黒田家の潤滑油になり、人間関係を調整していくのだろうか。
太兵衛も自分を制御する存在を与えられたことで、武芸を磨き、戦うことに専心できるようになった。
だからラスト。
太兵衛は「百人、千人を倒すには強くならねばならない」と考え、懸命に「滝と戦う」。
というわけで、少しずつだが、前進して強くなっている黒田家臣団。
まだまだ未熟だが、彼らには<若さ>という武器がある。
歴史の大海に船出する日も近い。
まずは官兵衛(岡田准一)。
未来に夢をふくらませるこの青年には、小寺家は小さすぎるようだ。
天下統一を着々とすすめる信長(江口洋介)や摂津の主になった荒木村重(田中哲司)の存在に官兵衛は焦る。
動いている世の中のことが見えすぎるだけに、小寺家に縛られている自分との間に葛藤が生まれる。
信長のことを他人事のように話す小寺政職(片岡鶴太郎)にも「対岸の火事とみるにはいささか悠長では」と言わずにはいられない。
母里太兵衛(速水もこみち)と栗山善助(濱田岳)の中には、故・母里武兵衛(永井大)がいる。
ふたりは武兵衛を崇拝し、自らの手本にしているが、同時に武兵衛のようになれなくて焦っている。
太兵衛は有りあまる自分の力を持てあまし、善助は新しい家臣たちをまとめられない。
悩むこと、自分を制御できなくて焦ることは青年の特権だ。
生命力に溢れているからこそ、青年は悩み、焦る。
そんな彼らに官兵衛は「黒田家の強さの理由は家中の結束だ」と説き、<義兄弟>になるように命じる。
<義兄弟>という縛りをつくることによって、善助は太兵衛を制御できるし、太兵衛も善助に身をまかせることができる。
太兵衛が善助を素直に兄と認めることが出来た理由には、善助が太兵衛に「すまなかった。お前の思いをわしは見抜けなかった」と謝ったこともあるだろう。
善助はわりと器が大きい。
今後は黒田家の潤滑油になり、人間関係を調整していくのだろうか。
太兵衛も自分を制御する存在を与えられたことで、武芸を磨き、戦うことに専心できるようになった。
だからラスト。
太兵衛は「百人、千人を倒すには強くならねばならない」と考え、懸命に「滝と戦う」。
というわけで、少しずつだが、前進して強くなっている黒田家臣団。
まだまだ未熟だが、彼らには<若さ>という武器がある。
歴史の大海に船出する日も近い。
しかも官兵衛は前田利家や山内一豊のように当初から織田家中にいるわけでもないので、これまでは舞台が二つに分かれざるを得ませんでした。
>歴史の大海に船出する日も近い。
これからようやく舞台が一つになってゆくと思います。
ただしそれは官兵衛にとって試練の訪れであることは別に史実を調べなくとも充分に予感できます。
播磨国は西の毛利と東の織田との間に挟まれることになるからです。
そうした中、今回の舅櫛橋左京亮の死の意味は大きいですね。
官兵衛は強力な後ろ盾を失ったことになるからです。
左京亮が今際の際にその場にいなかった光の名を呼んだというエピソードは、同時に娘婿官兵衛に対する好意-しばしば取り上げられる濃姫を介しての斎藤道三と信長との絆を連想する-を暗示しているようにも思えます。
ともあれ、これで櫛橋家は敵ばかり。
小寺家中でも味方になってくれそうなのは「お方様」お紺くらいのもので、肝心の主君政職は日和見男。しかも
>信長のことを他人事のように話す小寺政職にも「対岸の火事とみるにはいささか悠長では」と言わずにはいられない。
信長に対する認識と評価における主君との落差は、当面小寺家中にいなければならない官兵衛の未来にとっては「暗雲」というべきでしょう。
このタイミングでの「青春群像物語」は、来たるべき試練を前にして黒田家の新たな家臣団の結束を描いておくことを意図しているのではないかと思います。
いつもありがとうございます。
>「青春群像物語」は、来たるべき試練を前にして黒田家の新たな家臣団の結束を描いておくことを意図しているのではないかと思います。
おっしゃるとおりですね。
世の中の荒波を受けて、青年はたくましくなり、家臣団の絆は強くなる。
今回はその物語の序章でしたね。
なので、今後官兵衛たちが、大人の武将になっていくのが楽しみです。
今までのようにきれいなままではいられず、泥の中に身を浸さなくてはならないことも出てくるかもしれませんね。
次回は官兵衛の人生ではじめての大きな選択。
織田か毛利か。
本格的なドラマと人生が始まってきました。