ISIの上にも30x年

映画を見た時の感想を入れときます

2008/06/28 「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」

2008-06-28 00:00:00 | 日記
久々新作「インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国」を見た。(2008年)

 インディ・ジョーンズと言えば、その手の冒険映画の代名詞。
もともと昔の連続活劇の時代にはその手の映画がよくあったのだが
スターウォーズで成功したジョージ・ルーカスと
ジョーズ他で成功したスティーブン・スピルバーグが手を組み現代に復活。
007を監督したかったが実現しなかったと言うスピルバーグが
ならと言う事でこの企画に乗ったとの噂も。
主演は当初トム・セレックの予定だったが、
スケジュールの都合でハン・ソロことハリソン・フォードを起用。
ルーカス、スピルバーグとの仕事が多いジョン・ウイリアムスが音楽。
危機また危機の描写が面白い「レイダース/失われた聖櫃」は
なぜか日本ではいまいちヒットせず。
しかし2作目以降は、噂を聞いたかヒットするように。
「魔宮の伝説」は息継ぎする間がなくて、作品の構成に難ありという気がするが
「最後の聖戦」は、若きインディ(リバー・フェニックス)や
父ヘンリー(ショーン・コネリー)が出たりで、上質の作品となっていた。
一応三部作で完結したように見えたが、
TVでは「若き日の大冒険」と言うシリーズがあり
これがなぜか日本では不完全な放映ぶりで、ビデオ化も不完全だが
少年時代から老人時代まで出てくるので、いくらでもエピソードが作れるという感じ。
シリーズに影響され、キングソロモンの秘宝、ハムナプトラ、
ナショナル・トレジャーみたいな作品が次々作られたが、あくまで本家はインディ。
新作の噂が流れて久しく、
「ショーシャンクの空に」のフランク・ダラボンが脚本を書いたが
ルーカスがダメ出ししたとか、いろいろ遅れに遅れての新作登場。
前述の通り、年代はどこでも良いので、
前作から3年後とか、ハリソン的につらい事にもならず
50年代を舞台に、ソ連が敵という展開。
1~3作のヒロインが再登場という噂もあったが
(3作目のヒロインは死んでんじゃないの?)
1作目のカレン・アレンだけで再登場したらしいし、
まあどんな話かは知らないけど、1作目から劇場で見てるし、はずせないところ。

インディアナ・ジョーンズ 冒険好きの考古学者(ハリソン・フォード)
マット・ウイリアムズ インディと行動する青年(シャイア・ラブーフ)
マック インディの旧友だが、金目当てで寝返る
マリオン・レイヴンウッド インディのかつての恋人。(カレン・アレン)
イリーナ・スパルコ大佐 スカルを狙うソ連の女性軍人(ケイト・ブランシェット)
オックスリー スカルを追って姿を消した考古学者(ジョン・ハート)

 冒頭はこのシリーズお約束の、パラマウントの山が、実写に変わる展開。
久々に新作を作った割にはネタ切れか、プレーリードックか何かの巣でごまかす。
その上を車が走り抜け、プレスリーだかを聞きながら走る若者と軍の車列。
軍は基地へ到着し、門を守る兵士たちを射殺する。
車のトランクが開き、中にはインディ。そして近年の相棒マック。
時は戦後50年代。彼らの前に現れたのはナチスではなくソ連兵。
インディも老いは隠せず、かつてのようには行かないと言う。
ソ連の士官スパルコは、インディが調査に参加したある物を探せと言う。
それはエリア51で、ロズウェルで回収されたミイラがいるらしい。
その手の知識のある人なら、UFOがらみとわかる展開。
旧作では古代文明のパワーを追っていたインディにしてみるとUFOとは違和感あり。
このスパルコは、予知能力を持ってると言う設定らしい。
そこはレイダースのラストでアークがしまわれた倉庫で、大量の木箱が置かれていた。
問題のブツがどこにあるかわからないが、
箱は磁気を帯びていたと言い、インディはパチンコ玉か何かをちらばせて追跡。
ついに問題の木箱にたどり着く。箱を入手して喜ぶスパルコ。
インディは一発逆転しようとするが、マックも金ほしさに寝返っていた。
スパルコは車で立ち去るが、インディは毎度の大暴れで
ムチを使って跳んだりはねたり、目測を誤って敵の車に飛び込んだり。
途中で壊した木箱の中に懐かしのアークが。
懐かしいと共に、今回のお宝がアークどころでの価値ではないと言う意味かも。
結局スパルコには逃げられ、兵士と格闘するインディは、
緊急脱出装置かカタパルトかと言うような装置に乗ってしまい
ものすごい勢いで基地を脱出。一緒に乗った兵士は失神しインディは退散。
一味の車を追って近くの町へたどり着く。
だがそこは人気がなく、よく見ると家の中にいるのは人形。
やがて警報が鳴り、インディは危険を察知する。そこは水爆実験の試験場なのだ。
あわてて鉛製(放射能を防げるのか)の冷蔵庫に隠れる。
やがて水爆が爆発し、家はなくなるが吹き飛ばされた冷蔵庫は無事で
中からインディが出てきて、見上げるとそこにはキノコ雲が。確実に被爆してます。

 米軍はインディを捕らえ、体をごしごし洗って放射能を洗い落とす。
こんな描写は「007/ドクター・ノオ」にもあり、
当時の知識はそんな物だったのかも知れないが
だからと言ってインディの体質まで、当時の知識に合わせる事はないのでは。
その後取り調べを受け、インディは国家機密をソ連に渡したと責められる。
学園に戻ると教授の座まで奪われる始末。
旧学長マーカス(デンホルム・エリオット)も
父ヘンリー(ショーン・コネリー)も今は亡く落ち込むインディ。
そんなインディは駅でマットという青年に声をかけられる。
「オックスリーが殺される」と言われたのだ。
オックスリーとはインディの旧友で、マックスの父的存在だと言う。
どうやら彼はクリスタルスカルこと水晶どくろをペルーで発見し、
これを神殿に戻せと言っていたらしい。
だがスパルコ一味に捕らわれてしまい、その話を伝えるマットの母も捕らわれた。
実はスパルコは、オックスリーの手紙を解読するため、
インディと知人らしいマットの母を利用したのだ。
誰の事やらわからないインディだが、一味が現れ再び逃げるハメに。
学園内をバイクで走り回り、一味も車で追跡。
マーカスの銅像にぶつかり、壊れた銅像が一味を倒すとは
死してなおとぼけた味を見せるマーカスらしい。

 オックスリーがナスカにスカルを隠したと知り、インディらは向かう事に。
水晶どくろの正体はエイリアンの頭蓋骨で、強力なパワーを持っていた。
スカルの隠された神殿はウーガ族と言う原住民が守り続けていて、何とか退散。
スカルの秘密を追っていた考古学者オックスリーは、敵に捕らわれ記憶喪失に。
結局インディらもスパルコ一味に捕らわれ、オックスリーに会う。
一味はインディにオックスリーの話を聞き出させようとする。
人質として捕らわれていたマットの母とも会う。
それは、かつてのインディの恋人マリオンだった。
2人は親密だったが、インディの態度に愛想を尽かして去ったと言う過去が。
一味と同行するマックは、実は二重スパイだと称してインディらを逃がすが
どうも信用できない。
底なし沼にはまるインディとマリオン。マリオンはマットがインディの息子だと告白。
結局マットが大蛇をロープ代わりにして2人を救出。蛇が苦手なインディは苦戦。
自分たちが親子と知りショックを受けるインディとマット。
スカルを奪い合い、ジャングルの中を走り抜ける両者の車。
先頭は走りながら木を切るマッハGOGOGO的な特殊車両。
インディらは大暴れし、バズーカで特殊車両を爆破すると
木を切るカッターが飛んでくる始末。
両者の車が大破すると、そこは人食いアリの巣でソ連兵はやられるが
インディらとスパルコは無事。
インディらは水陸両用車に乗り換え、川を下るが、気がつけばそこはイグアスの滝。
滝を下ってはい上がると、そこが伝説に書かれた場所だと気づく。
秘密の入口を発見しそこから中へ。そこもまた仕掛け満載な洞窟だったが何とか突破。
やっぱり裏切ったマックが発信器を残していたため、スパルコ一味も追跡。
ついに神殿へ到達する一行。
そこには大量の財宝と13体のクリスタル王と言う複数のエイリアンのミイラが。
1つだけ首がなく、これを戻した者がパワーを得ると言われる。
現れたスパルコはスカルを奪い、自らが戻すと周囲が輝きものすごいパワーを発する。
インディらは退散、洞窟は崩れはじめ、
逃げ遅れたマックをインディは助けようとするが、マックは観念する。
何やらものすごいパワーに、スパルコはもういいと言うが、そのまま宇宙へ?
何やらよくわからないが敵はいなくなり、一件落着。
彼らが言う宝とは、エイリアンの知識の事だったと知るインディ。
オックスリーの記憶も戻る。

 インディは名誉回復し教授に戻り、何と最終回のようにマリオンと結婚する事に。
風が吹いて飛んできたインディ帽を拾おうとするマット。
なるほど次回からはこいつが主役になるわけかと思ったが、
結局インディが帽子を拾って式場を出るのであった。

 と言うわけで、パラマウントのマークが実写になるお約束をはずすとは思わないが
プレーリードックだかの巣でごまかすとは、無理に出さなくてもと言う感じ。
50年代風にプレスリーやら、学生のケンカやら、ロズウェル事件やら。
冷蔵庫に隠れて水爆を逃れる描写は、50年代を象徴する出来事とは言え
必然性はあったのか。
鉛で放射能が防げるのか知らないけど、
まだキノコ雲が出ている時に外へ出たら、間違いなく被爆するだろうし
だいたい冷蔵庫があんなに吹き飛ばされたら、中の人は全身骨折するはず。
ハリソンがふけているのはいいとしても、どうにも50年代の描写に違和感あり。
前3作のマーカスことデンホルム・エリオットや
父ヘンリーことショーン・コネリーは、既に死んだとの設定で
デンホルム・エリオットは本当に死んじゃったからともかく
コネリーは出演の噂もあったし、次回以降を考えると
何も殺さなくても良かったのではと言う気がする。
敵はケイト・ブランシェットが一手に買って出たと言う感じ。
インディ側は若造がついてきて、特に嫌がるわけでもなく派手なアクションに同行。
若造がカレン・アレンの息子であるのはすぐに察しがつき
もう少し考えれば、ひょっとして。。。と言う感じ。
水晶どくろことクリスタル・スカルが、実はエイリアンの頭蓋骨だったなんて展開は
むしろエイリアンVSプレデターみたいな展開。
まあ派手目な追いつ追われつがあって
(チラリとアークが出てくるのは面白い)
イグアスの滝のすぐ下に、派手な罠に守られた宝があると言うのは
ナショナル・トレジャー風。本家が亜流をマネしてどうするという感じだ。
クライマックスのすごいパワーの部分は何だかよくわからず、ごまかされた感じ。
そして万事解決するや、カレン・アレンとの結婚シーンが。
これはシリーズの流れを止めかねない展開で、好感が持てない。
次回からは若造が主演との噂もあり、
じゃあインディ・ジョーンズじゃないじゃんと、見る前は思っていたが。。。
全体の印象は、TVシリーズの数年後のスペシャル番外編と言う感じで
新作とは言い難い感じ。
面白くない訳じゃないが、次回作が作られる気がしない。
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