えーかげんなヤツじゃケー

いつ飽きるかわからんけどできるところまで

風が強い夜でした

2020-01-05 14:32:06 | 写真

新年最初の星の撮影です

いつもの撮影場所への到着は道中事故による渋滞のため遅れることになって

22時過ぎでした

最近はキャンプするグループが増えていて正月でもあるのでキャンパー

で溢れているかと思っていたらなんと誰もいない

一人ぼっちでの満天の星を独り占めかなと思ったのですが少ししたら一人の

星見の方が来られました

当日は半月過ぎで月が沈む時間が24時30分ころ、冬の星座が南中を過ぎ

真南のカノープスも一番高くなるころになります。

プレアデスやオリオンのメジャーな対象の撮影はまだまだ時間の

余裕もあるし朝まで頑張れば春の銀河系外星雲も数多く捉えられることに

なります。

機材を組み立てて温度順応させて撮影開始

最初は久しぶりのM45プレアデスを澄んだ空で青いメローペを強調した

写真が撮れると思ったのですがカメラの背面モニターで撮影した画像を確かめるとなんと

星が歪な形になっているじゃないですか、この夜は最低温度3度の乾燥

した空気で朝まで車のフロントガラスが曇ることは無かったのですが

風が若干強くて風速4~5m一見許容範囲かと思うのですが

時折ビューっと強く吹き望遠鏡の鏡筒が笛のようにふーって低い音を発てる

くらいの風が吹き大きな望遠鏡が暴れて星像が一点に留まらない結果となりました。

半島の頂上の関係で西北の風が山裾を駆け抜けてきて一箇所に集まって

平地に比べかなり強いようです。

結局朝までほとんどの写真が星がいびつに揺れていました。

時間が経てば弱まるかと思ったのですがそうなりませんでした。

赤道儀がどんなに高精度であっても自動追尾であっても風による影響を

打ち消すには大きく重い赤道儀のほうが有利となりますが

だんだん体力が落ちて来て段々軽く簡易な方に心が動きます。

苦肉の策でISO感度を上げて短時間露出にすることで何とか数対象が

コンポジット合成できるかなという写真となっています、でも細かく見ると

だめだめの仕上がりなのでまたの機会にチャレンジします。

 

最初のショットは月が西に残っている時間の真南のカノープス

月が西の空に傾き夜空がどんどん暗くなっていく時間での撮影です

よく晴れた夜でしたが遠くの四国の低空には薄く雲(モヤ?)があって街灯かりが

遮られている感じでしたがその上に明るく輝いています。

月が無ければ真南に弧を描く星の軌線を比較明合成で写しとめたかったです

この時もまだ風は強かったのですがさすがにこの焦点距離では影響はないです



2020/1/3 23h46m36s  20秒×24フレーム

NikonZ6 AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR(38mm)f4 ISO1600

ホワイトバランス(4200K)

スカイメモRで追尾 ステライメージ8でコンポジット合成

 

 

 

月が沈む時間の露出時間を延ばしたショットです

やや西に傾いていますので右下に低空のカブリが残っていますがほぼ全体

での透明感がすばらしく写せました

これはJPEG設定での撮影でいわゆるJPEG撮って出しですが

このミラーレスカメラは画が鮮やかめに写る傾向があるようでこれまで

撮影してきた冬の天の川が夏の天の川のように鮮やかに撮れています。


でもホワイトバランスを4200Kに固定した関係もあるかも知れません



 

2020/1/3 24h36m24s  180秒×3フレーム

NikonZ6 AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR(24mm)f5.6 ISO1600

ホワイトバランス(4200K)

スカイメモRで追尾 ステライメージ8でコンポジット合成

 

 

 

横構図での冬の大三角形です

右側やや下にオリオン座を配しこじんまりと三角形があり冬の天の川がくっきり

と写っています

オリオン座ベテルギウスとこいぬ座プロキオンの間に小さく赤っぽくバラ星雲が

見えて三角形の下の一番明るい青い星がおおいぬ座のシリウスでその左側(東側)

に小さく二つの星の集まりがM46とM47散開星団で左右で密集度が違っていて

双眼鏡で見るにはすごく綺麗に見えます、あわせて冷え冷えとした真冬の澄んだ

空に浮かび上がってなお綺麗です

さらに左側の密集しているM46のほうにはすごく小さい惑星状星雲が重なって

いてピンク色が真っ白なM46の散開星団との対比がすごく綺麗に写ります。

中央やや左の上のほうには大きな散開星団がひときわ目立って見えますが

その星団はM44プレセペ星団、星がバラバラなので双眼鏡でもあっさりした

見え方です。肉眼でもはっきりと見えるのでプレアデス星団とプレセペ星団

と名づけられたのでしょうか

そのほかにも小さな星団が写っています。

 

2020/1/3 24h56m55s  240秒×4フレーム

NikonZ6 AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR(24mm)f5.6 ISO1600

ホワイトバランス(4200K)

スカイメモRで追尾 ステライメージ8でコンポジット合成

 

 

 

 

夜も深まってきて北東の空からどんどん高度を上げてきた銀河系外星雲です

春の星雲星団の代表格であるM51子持ち星雲です

 

2020/1/3 27h10m15s  30秒×18フレーム 

NikonD810A イプシロン160(D:160mm fl:530mm)  ISO12800

三鷹光機GN170で追尾 ステライメージ8でコンポジット合成(一部をトリミング)

 

 

 

しし座の楕円銀河のM105(右側)、NGC3384(真ん中)、NGC3389(左側)です

風による揺れで星が長くぶれていますし多くのショットの中からマシな2フレームだけしか

合成できませんでした

2020/1/3 26h33m42s  120秒×2フレーム 

NikonD810A イプシロン160(D:160mm fl:530mm)  ISO3200

三鷹光機GN170で追尾 ステライメージ8でコンポジット合成(一部をトリミング)

 

 

しし座の渦巻銀河 NGC2903

しし座の鼻先にある銀河です

2020/1/3 25h31m09s  120秒×5フレーム 

NikonD810A イプシロン160(D:160mm fl:530mm)  ISO3200

三鷹光機GN170で追尾 ステライメージ8でコンポジット合成(一部をトリミング)

 

 

 

朝方近くになって南の空にC/2019 Q4 ボリゾフ彗星が見えてくることになりました

南空はなんだかボーっとしていてモヤがありそうでうす雲も西からどんどん流れ来ていて

望遠鏡極限の暗さの彗星なので写るのかどうかチャレンジしたのがこれです

最高のセッティングと最高の空での撮影であれば問題なく写る対象ですが

今回は条件が揃っていません

 

ステラナビゲータ10での彗星の位置はここです

実際の画像はやや右下がりですがいくら目を凝らしても彗星の存在は分からないです

ステラナビゲータの恒星表示は15等級までですのでそれより暗い星も写るはずですが

点像の恒星と淡い彗星の違いで写りにくいかもしれません。

 

 

 

C/2019 Q4 ボリゾフ彗星

2020/1/3 27h01m20s  30秒×7フレーム 

NikonD810A イプシロン160(D:160mm fl:530mm)  ISO12800

三鷹光機GN170で追尾 ステライメージ8でコンポジット合成(一部をトリミング)

 

 

 

 

彗星の場所はフレーム上ぎりぎりでした

この画像はメトカーフコンポジットできていないので次回はうまく合成できたら炙り出て来るかも知れません。

 

C/2019 Q4 ボリゾフ彗星

2020/1/3 27h36m23s  30秒×16フレーム 

NikonD810A イプシロン160(D:160mm fl:530mm)  ISO12800

三鷹光機GN170で追尾 ステライメージ8でコンポジット合成(一部をトリミング)

 

 

 

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