ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『ハプニング』

2008-06-24 23:40:48 | 新作映画
※少しネタバレチック。
カンの鋭い方は鑑賞ご予定後に、
お読みいただくことをおススメします。


(原題:The Happening)

----これってM.ナイト・シャマランの新作だよね。
彼、『シックス・センス』の頃は、
「ヒット作を生む法則が分かった」みたいなこと豪語していなかったっけ?
「うん。あまりにもスゴい自信で、
ファンはビックリしたものだけど、
結果的にそれ以降の作品は二番煎じだったり、
とんでもないオチだったりで、
失笑するファンも…」

----えいもそうニャの?
「実を言うとぼくは『アンブレイカブル』は、
そう嫌いでもないんだ。
ダメだったのが『サイン』、
そして『レディ・イン・ザ・ウォーター』だね」

----でもそれって
どんでん返しがなかったからでは?
「それはそうかも。
だからと言ってブラッドベリの短編を思わせる
どんでん返し系の『ヴィレッジ』も、
やはりガクッと気が抜けたしね」

----ふうん。
それでもファンは観に行くんだ?
「そうだね。
ある意味、ラストでそのガクッとくるのを楽しんでいるような---
そんな自虐的なところがある気がする。
さてこの作品は、
ある日突然、人々がおかしな言動を始めたり、
急にその場に立ち尽くしたり。
そのあげくには次々と自殺してしまう。
そんな中、主人公エリオット(マーク・ウォルバーグ)は
最近、その仲がぎくしゃくしている妻アルマ(ズーイー・デシャネル)や
友人ジュリアン(ジョン・レグイザモ)と
その娘ジェス(アシュリン・サンチェス)らと、
<安全な地>を求めて逃げ惑う----こういうお話だね」

----そのハプニングが
なぜ起こったかは分からないわけ?
「うん。最初はね。
でも主人公は高校の科学の教師。
パニックに陥りながらも
観察と分析で、次第にその謎の正体に迫っていく」

----そのプロットだと、
どんでん返しでもなさそうだニャ?
「そうだね。
それよりも、その異常事態の描写の方に重きが置かれている。
人々が次々と高いビルの上から飛び降りたり、
動物園でトラに自分の腕を噛みちぎらせたり。
そんな中、クライマックスでは 『ミスト』的な展開が待ち構えている」

----つまり、一番怖いのは人間ってこと?
「うん。見どころを教えちゃうことになるから
あんまり詳しくは開かせないけどね。
それまで
シャマラン映画には珍しく
ロードムービー風の流れで攻めていながら、
最後は『サイン』のような
一軒の家の中のお話になってしまう」

----でも最後は助かるんでしょ?
「さあ、どうでしょう。
今回は、どんな風に『アララ』となるエンディングを迎えるのか、
じっと目を凝らしていたんだけど、
まあ、これはこういうもんだろうなという終わり方。
エリオットとアルマ。
共に危機を乗り越えた二人の愛の回復も描かなきゃいけないしね…」

----ハリウッド映画だからニャあ。
「そういうこと。
さらに後日譚が二つもあるし、
シャマラン本人も、
どう終わらせるか迷いがあったんじゃないかな」


           (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「不気味そうな映画だニャ」小首ニャ

※よくいえばシャマランの新境地だ度


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20 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんにちは☆ (dai)
2008-07-02 06:49:42
『レディ・イン・ザ・ウォーター』からだいぶ軌道修正してきましたね。ただもう少し、全てにおいて説明がほしかったですw
これもまあよく言えば、シャマランの新境地なんですかね?
返信する
■daiさん (えい)
2008-07-02 23:28:20
こんばんは。

こんどはどんなオチと見つめる周囲の注視をあえて裏切る。
そこが新境地と言えば言えるかも…。
つまり、「説明不足」さえも確信犯ということでしょうか?
返信する
えいさん☆ (mig)
2008-07-18 11:24:10
こんにちは♪

観たあとで読ませて頂きました~

ほんとシャマラン、すごい自信でしたよね~。
でも前作でコケたせいか、
今回は気合い入ってた気がします。
わたしもラストは仕方ないのかなという気もするけど
失速しちゃった感じは否めなかったです。

でも満足です

あれ?このブログパーツってカスタム仕様のテンプレじゃなくても貼れるんですか?
やってみたいなー
返信する
■migさん (えい)
2008-07-19 12:16:59
こんにちは。

ラストは、あれしかないんでしょうね。
こういうテーマだと、ほんとうに締めくくりが難しい。
そういう意味では『ミスト』は大胆でした。

あっ、このブログパーツ。
普通にできましたよ。
でも凝りすぎているみたいで、
自分のMacでは反応が遅いです。
どこか他のパソコンで試してみなくては…。
返信する
えいさん (mig)
2008-07-19 22:37:10
こんばんは☆
ありがとうございます。ブログパーツ、貼れました~
でもクリックしたらほんとにハプニング。
不思議なことになっちゃって
最初びっくりしちゃいました

あと、TBが届かなかったみたいです☆
返信する
ハプニング (たいむ)
2008-07-26 10:33:34
えいさん、こんにちは。
この記事、なにか仕掛けがしてありますか?
いきなり場面がブラックアウトして、「ハプニング」の動画が動き出すからびっくりしましたよ。
知らずになにか先に触ったかしら?

自虐的ファンってとこが笑えますね。
確かにお隣さんはそんな感じでしたが(笑)
返信する
自虐的 (kossy)
2008-07-26 13:58:04
シャマラン監督は映画ファンが自虐的に自分の映画を見に来ることを知っていたために、それを逆手にとって自傷的なストーリーにしたのでしょうか。

この初日ってのは他の観客の顔色を眺めるという楽しみもあるのかな~(笑)
返信する
こんばんは (ノラネコ)
2008-07-26 22:45:26
私はシャマランの映画では一番面白かったのは「サイン」で、一番ダメだったのは「レディ・イン~」でした。
この映画は前者の系統なので、それなりに楽しみましたけど、なんだか妙におとなしくなってしまって薄味な感じでした。
シャマランには良い意味でB級スペシャリストを目指して欲しいのですが・・・・
本人が出てないのも、無いなら無いで寂しいものです(笑
返信する
■たいむさん (えい)
2008-07-27 16:25:17
こんにちは。
そうなんです。
これはgoo初の映画のブログパーツ。
ちょっと触っただけで大変なことになるので
自分でも近寄らないようにしています(笑)。

自虐的ファン。
我ながらいい言い回しに気づいたと思っています(笑)。
ピッタリでしょ。(爆)
返信する
■kossyさん (えい)
2008-07-27 16:27:03
こんにちは。

おっ、ここでも「自虐的」が話題に。
そうか、シャマランはそれをすでに見越していた…。
うん、ありえる。ありえる。
いやあ、やりますね。シャマラン!
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