ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『ケープタウン』

2014-06-18 23:40:22 | 新作映画
(原題:ZULU)


----ケープタウンって
喜望峰があるあの南アフリカの都市のこと?
この映画、確かフランスの監督だったと思うけど…。
「そう、ジェローム・サル
彼の長編監督デビュー作『アントニー・ジマー』はセザール賞初監督賞を受賞。
これは、ジョニー・デップ、アンジェリーナ・ジョリー
『ツーリスト』としてハリウッド・リメイクされている」

----へぇ~っ。
あの映画のオリジナルを作った監督ってワケか。
じゃあ、これも
エンターテイメントとして楽しめそう。
「う~ん。
そうだね。
その観方がいいのかも知れないなあ。
実際には、アパルトヘイト時代の疵が通奏低音として流れているんだけどね」

----へぇ~っ。どんな話?
「物語は、
南アフリカで人気の元ラグビー選手の娘が殺されたことに端を発する。
事件当夜の少女の足取りをたどる
ブライアン(オーランド・ブルーム)とアリ(フォレスト・ウィテカー)の二人の刑事。
ほどなく、彼らは少女が、
ある薬物の売人と会っていたことが分る。
そして、その薬物は、
最近頻繁に起こる児童失踪事件の現場にも残されていたものだった…」

----ニャんか、
よくある話だニャあ。
「いやいや、
実はこれは物語の表層で
映画は、
さっき話したアパルトヘイト時代にまで遡る<深い闇>をあぶり出していく。
実を言うと、この薬物のくだりが少しSFチック。
最初にこれを作ろうとしたときの目的も含めて、
実際には
それありえないだろうというような代物で…」

----へぇ~っ、どういうものニャんだろう?
「そこは映画の<核>となるから、
さすがに言えないけどね。
ただぼくは、そのフィクション性が
この映画をオモシロく見せているとは思ったけどね。
でも、普通は
それにはノレないというか、
バカバカしい設定と思う人も多いかもね」

----う~ん。いよいよ気になるニャあ。
ところで、これオーランド・ブルームだよね。
最近の『ホビット 竜に奪われた王国』では、またまた
金髪のロングヘアを風になびかせていたけど、
ニャんか、これはむさくるしいニャあ。
「だよね。
髪は黒く短く、おまけにカールが入っている。
服もよれよれでだらしない。
それは彼が演じるブライアンの私生活にも表れている。
別れた妻とはいまだ揉めていて、
一方では酒と女浸りの毎日。
でも、これが意外にうまく合っているんだ。
同じ現代劇の
『グッド・ドクター 禁断のカルテ』 でのイメチェンは中途半端で、
作品の出来もイマイチだったことから、
けっこう心配しちゃったけど、
こちらは安心して観ることができる」

----フォレスト・ウィテカーとのコンビというのもオモシロいよね。
「こちらアリは、
子どもの頃に自分を襲ったある悲惨な事件、
そのトラウマに今も悩まされているという設定。
これもネタバレを避けるためにはっきりとは言えないけど、
性的なことと関係していて、
遊び回っているブライアンとの対照が効いている。
実は、プロローグとして
アリの子どもの頃のエピソードが語られる。
つまり、より主人公と言えるのはこのアリの方」

----ということは
クライマックスでの活躍もアリの方?
「うん。
そのクライマックスは彼の<砂漠での追跡>。
炎天下の中を、
ラスボスをどこまでも、どこまでも歩いて追いつめていく。
その執拗さに
ぼくは一連の韓国のサスペンス映画が脳裏に甦ったね」

----へぇ~っ。
フランスでも韓国映画はブームなのかニャあ?
「さあ、どうだろう。
でも、そう想像したくなるようなインパクトのあるシーン。
この映画、人によっては
いくらでもツッコミができるかもだけど、
ぼくは、ユニークなサスペンス・アクションとして
けっこう楽しめたね」




フォーンの一言「フォレスト・ウィテカーの出ている映画にハズレなしなのニャ」身を乗り出す

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんにちは ()
2014-09-15 11:45:57
えいさんおっしゃるように、エンタテインメントに仕上げているところがいいですね。
「社会派」を正面に出しすぎるのはどうも苦手で。
こういうテイストの映画、すきです。
■雄さん (えい)
2014-09-25 22:02:49
こんばんは。
この映画、かなり評判いいですね。
もういちど、観てみたくなりました。

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