----この映画、最初『アメリカン・ビジネス』という
タイトルで公開される予定だったよね。
結局、原題に戻っちゃったね。
「うん。なぜだろう?あまりにも生々しいからかな。
旧ソ連のウクライナから家族とともに
移民としてアメリカに渡ったユーリー(ニコラス・ケイジ)。
武器の密売に手を染め始めた彼を
インターポールの刑事バレンタイン(イーサン・ホーク)が追いつめていく…」
----ということはアクション映画なの?
「いやいや。それが違うんだ。
監督がアンドリュー・ニコルだけあって、
冒頭のタイトルバックからして意表を突いている。
一発の銃弾が作られ、紛争国に運ばれ、実際に使われるまでを
その銃弾を常にフレームの中心に据えたショットで繋いでいくんだ」
----へぇ~。凝ってるニャあ。
「ユーリーには
憧れの美女エヴァ(ブリジット・モイナハン)がいるんだけど、
彼が彼女に接近しモノにするまでもスケールがでかい。
運命の出会いを演出するべく、孤島のホテルを借り切るばかりか、
エヴァを島から送り届けるために、
自家用機に見せかけたジェット機のレンタルまでやってしまう。
さすが『トゥルーマン・ショー』という
とてつもないホラ話を作り上げた監督だけある」
----そう言えばあの映画って風刺が効いてたよね。
この『ロード・オブ・ウォー』もそんな感じなのかな?
あっ、内容が内容だけにそうか。
世界を股にかけ、紛争国のトップやゲリラ相手に
武器を売りつける武器商人の話だものね。
「うん。
現代の世界の状況がその矛盾とともに克明に描き出される。
砂漠の真ん中で、相手は軍服や戦闘服なのに、
ユーリーはいつもスーツ姿と言うのも皮肉が利いている」
----でも、そんなあくどい商売に手を出しながら
なかなか捕まらないってのも不思議。
「まあ、それが彼の才覚と言うことかな。
捕まらない決定的理由が最後の最後に明らかとなるんだけど、
実はそのことこそが
最初決まりかけた邦題『アメリカン・ビジネス』の由来ともなっている」
-----うん?どういうこと?
「つまり彼ら武器商人は国によって保護されていると言うわけだ。
彼はお金さえ払ってくれれば商売の相手を選ばない。
敵の敵=味方にも武器を売るわけだから、
アメリカとしては大歓迎と言うことになる。
これって直球勝負でいけば社会派映画の極となるテーマだけど、
そこはアンドリュー・ニコル、変化球でブラックに攻めたわけだ。
それでも脚本提出がアメリカのイラク侵攻一週間前。
周囲は難色を示し、結局アメリカでの資金調達はゼロだったらしい」
----ふうん。そう言えばこういう問題作の常連となった
ジャレッド・レトが出ているね。
「彼はユーリーの弟役。
途中でドラッグ中毒になってしまう。
『レクイエム・フォー・ドリーム』のイメージを引き継いでいるのかも。
ジャレッド・レトって美形なのに作品のセレクトが通好み。
ジョニー・デップの路線を歩もうと思っているのかもね」
(byえいwithフォーン)
フォーンの一言「人間ってひどいニャ」
※けっこう後引く度
人気blogランキングもよろしく
☆「CINEMA INDEX」☆「ラムの大通り」タイトル索引
(他のタイトルはこちらをクリック→)
※画像はアメリカのオフィシャル・サイトの壁紙です。
タイトルで公開される予定だったよね。
結局、原題に戻っちゃったね。
「うん。なぜだろう?あまりにも生々しいからかな。
旧ソ連のウクライナから家族とともに
移民としてアメリカに渡ったユーリー(ニコラス・ケイジ)。
武器の密売に手を染め始めた彼を
インターポールの刑事バレンタイン(イーサン・ホーク)が追いつめていく…」
----ということはアクション映画なの?
「いやいや。それが違うんだ。
監督がアンドリュー・ニコルだけあって、
冒頭のタイトルバックからして意表を突いている。
一発の銃弾が作られ、紛争国に運ばれ、実際に使われるまでを
その銃弾を常にフレームの中心に据えたショットで繋いでいくんだ」
----へぇ~。凝ってるニャあ。
「ユーリーには
憧れの美女エヴァ(ブリジット・モイナハン)がいるんだけど、
彼が彼女に接近しモノにするまでもスケールがでかい。
運命の出会いを演出するべく、孤島のホテルを借り切るばかりか、
エヴァを島から送り届けるために、
自家用機に見せかけたジェット機のレンタルまでやってしまう。
さすが『トゥルーマン・ショー』という
とてつもないホラ話を作り上げた監督だけある」
----そう言えばあの映画って風刺が効いてたよね。
この『ロード・オブ・ウォー』もそんな感じなのかな?
あっ、内容が内容だけにそうか。
世界を股にかけ、紛争国のトップやゲリラ相手に
武器を売りつける武器商人の話だものね。
「うん。
現代の世界の状況がその矛盾とともに克明に描き出される。
砂漠の真ん中で、相手は軍服や戦闘服なのに、
ユーリーはいつもスーツ姿と言うのも皮肉が利いている」
----でも、そんなあくどい商売に手を出しながら
なかなか捕まらないってのも不思議。
「まあ、それが彼の才覚と言うことかな。
捕まらない決定的理由が最後の最後に明らかとなるんだけど、
実はそのことこそが
最初決まりかけた邦題『アメリカン・ビジネス』の由来ともなっている」
-----うん?どういうこと?
「つまり彼ら武器商人は国によって保護されていると言うわけだ。
彼はお金さえ払ってくれれば商売の相手を選ばない。
敵の敵=味方にも武器を売るわけだから、
アメリカとしては大歓迎と言うことになる。
これって直球勝負でいけば社会派映画の極となるテーマだけど、
そこはアンドリュー・ニコル、変化球でブラックに攻めたわけだ。
それでも脚本提出がアメリカのイラク侵攻一週間前。
周囲は難色を示し、結局アメリカでの資金調達はゼロだったらしい」
----ふうん。そう言えばこういう問題作の常連となった
ジャレッド・レトが出ているね。
「彼はユーリーの弟役。
途中でドラッグ中毒になってしまう。
『レクイエム・フォー・ドリーム』のイメージを引き継いでいるのかも。
ジャレッド・レトって美形なのに作品のセレクトが通好み。
ジョニー・デップの路線を歩もうと思っているのかもね」
(byえいwithフォーン)
フォーンの一言「人間ってひどいニャ」
※けっこう後引く度
人気blogランキングもよろしく
☆「CINEMA INDEX」☆「ラムの大通り」タイトル索引
(他のタイトルはこちらをクリック→)
※画像はアメリカのオフィシャル・サイトの壁紙です。
純粋にストーリーも良かったし、ニコラス・ケイジの魅力を十二分に発揮するような内容と役柄で凄く良かったです。
あの銃弾の処理は見事でしたね。
ニコラス・ケイジもですが、
イーサン・ホーク、ジャレッド・レトなど、
キャスティングの妙に酔いました。
アンドリュー・ニコルらしい
ひねりの利いた作品でした。
重いテーマですが知る事も必要だと思いました。。
こんな遊び心を持った描き方をする映画はなかなかないだけに、
とても新鮮でした。
飛行機が身ぐるみ剥がされるところなんか、とてもブラック!
次回作にも期待したいです。
すいませんでした・・・T-T
だいじょうぶです。
ぼくもよくやります。
ブログって、
うまくいかないことけっこうありますよね。
また、何かご覧になったら
よろしくお願いします。
IMDBをチェックしたとき、
思わず『アメリカン・ビジネス』
で検索かけてしまいました。おかしいなあと。
演出、撮影うまいですよね。この作品。
『ホテル・ルワンダ』とセットで観ると、
お腹いっぱいになりますね。
私は『マサイ』のアフリカが好きです。
では!
アメリカではイマイチ評価が低いですね。
賞レースに全くからんできません。
同じ反ブッシュでも『シリアナ』の方が人気高いようです。
ちょっとテーマが重かったですね。特にアフリカでの部分は。
TBもさせて頂きました。よろしくお願いします。
そうですね。
アフリカのシーンは、衝撃的でした。
もしかしたら作る側は
ブラックな笑いというのを考えていたのかもしれませんが…。
シビアすぎて、そうはならなかったですね。