ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『狼たちの鎮魂歌<レクイエム>』

2005-05-17 19:50:58 | 新作映画
-----あれっ、この映画って知らなかったけど
ヴィンセント・ギャロが出てるんだね。
「そうなんだ。メインビジュアルもそれを売りにしているよね。
でも彼が出てくるのは全体の1/4弱かな」

-----えっ、どういうこと?
「この映画を構成しているいくつかのエピソードの一つで
ギャロが主要な役割を果たしてる-----
こう考えると分かりやすい」

-----ということはこれってオムニバス?
「いやいや、そういうわけじゃないんだ。
物語は1951年のニューヨークに始まる。
124名のイタリア系アメリカ人がマフィアとして起訴されたものの、
証拠不十分として実刑は下されず、
『好ましからざる者たち』というレッテルを貼られ、
イタリアに強制送還された。
この映画は、彼ら『好ましからざる者たち』を探し求めた
記者ジャンカルロ・フスコの取材を基に映画にしたという仕組み。
で、ヴィンセント・ギャロのエピソードもその一つ。
ボスに与えられた殺人の仕事を遂行できず、身内に殺されてしまう。
ギャロらしいと言えばギャロらしい役」

----原題の『THE UNDERSIRABLES』が、
その『好ましからざる者たち』だね。
ギャロ以外の映画の見どころはどこ?
「これまで幾度となく語られてきたマフィア映画の非情、
そのエッセンスが観られるってとこかな。
とは言え、ランニングタイムが95分と短く、
それぞれのエピソードは、とても掘り下げて描かれてるようには見えない。
う~ん、ドラマ性よりもむしろ雰囲気を味わう、
そういうつもりで観に行った方がいいかも。
しかもその雰囲気もマフィア映画というより<ギャング映画>の趣き。
夜の裏町。ダンディな三つ揃いを着て車を乗りつけ銃をぶっ放す男たち。
プレスには<リアル・フィルム・ノワール>と書いてあったけど、
リアルというより、ギャング映画はかくあるべしと言った
<虚構性>に基づいて作られた映画って気がしたな」

           (byえいwithフォーン)

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