『ハンコック』

（原題：Hancock)


----前人未踏の主演８作品連続１億ドル越え！
ウィル・スミスの人気ってスゴいね。
「そうだね。
でも正直言うと、
ぼくはあまりこの作品に期待していなかったんだ。
というのも、最近のウィル・スミスは
“いい人”になりすぎ。
誤解を承知で言えば
21世紀のゲーリー・クーパーか、
はたまたグレゴリー・ペックって感じ。
正義のヒーロー、しかも紳士。
ところが蓋を開けてビックリ。
このヒーロー、ハンコックはいつも酔っぱらって大暴走。
悪人を退治する代償として
とんでもない被害を出してしまう」
----それって力をセーブできないってこと？
「そういうことだね。
このハンコックという超人。
そのため、みんなから嫌われっぱなし。
ところがあるとき、
たまたま命を救ったPRマンによって
誰からも愛されるヒーローに変身することを決意。
しかしその代償として…。
と、ここまでが一般にチラシなどに紹介されている内容。
でも、やはり観てみるもんだね。
実は、後半、映画はとんでもない方向に舵を切るんだ」
----それってストーリーのこと？
ストーリーもだけど、
映画の持つテイストもね。
前半は、それこそコメディ・アクション。
彼の行動すべてが街中をパニックに陥れてしまう。
ところが後半はヒューマン（？）と言っていいのかどうか、かなりウェット。
ちょっと映画は駆け足すぎて、
しかもツッコミどころがないわけではないけど、
ぼくはこの方向転換はオモシロかったね。
誰もが先読みできるストーリー・ラインの上を、
派手なバトルを散りばめて予定調和的に
クライマックスに向けて進んでいく
その他大勢のアクション・ムービーの中にあって、
このバランスの悪さは返って快感でもあったね」
----ウイィル・スミスの演技はどうニャの？
「無精髭、ぶっきらぼうの前半部分が見モノだね。
さっき話した“いい人”よりは遥かに魅力的。
映画デビュー以前、
ラッパー時代の彼ってこういう感じだったのかも…。
もっとも音楽の方はブルースが効果的に使用。
これがまた雰囲気だったね」


　　　　　　　　　　　（byえいwithフォーン）

フォーンの一言「いったいどうなるのニャ？」

※前半は笑い満載。後半はしんみりだ度

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※画像はアメリカ・オフィシャル（ダウンロードサイト）ウォールペーパーより。